宇都宮でとらふぐ鍋コースを楽しみ、東武宇都宮駅前の東横インで目を覚まし、今日は何をするんだっけと思い出せば‥おおそうだ、夜には京都で会食だった。車で熊谷駅まで行って、上越から東海道の新幹線コンボだよ。相変わらず頭の悪い予定を組んだものです。
昼はサンドイッチあたりで済ませるとして、朝くらいはしっかり食べておきたいね。東武宇都宮駅近辺でしっかり朝食‥あったかなあ?
あ、そうだ。心のブックマークに入れておいたお店がそれっぽい気がする。行ってみよう。
東横インから徒歩2・3分、ユニオン通り東側のとば口にあります「鰹節丼専門店 節道 栃木宇都宮店」さんにやってまいりました。店名の画数よ。
本店は京都で大人気、そして都内に支店ができて、次の3軒めがよりによって(?)宇都宮みたいです。結構な秘境だと思うのですが、思い切った店舗展開ですね。
朝7時半から営業なので、モーニングスポット不遇の宇都宮には朗報であること間違いなし。すぐ近くのうどん店も7時開店だからユニオン通りの朝がアツくなりつつあるぞ。
お店に入ったのは8時前。カウンター数席と2人がけテーブル3卓のコンパクトなお店です。テーブル席をいただきメニューを見る‥も何も、鰹節丼専門店だけにAとBの二択だった。
A定食とB定食の差は、おばんざいが付くかどうか。本日のおばんざいはオカラだそうです。からくれないに水くくるとは‥朝だし丼メシのボリュームが分からんし、A定食で願いま〜す。ランチタイムはB定食のみ、みたいです。
ゴインゴインと鳴り響く、鰹節を削るマシンの音。いや〜削りたてはありがたいなあ。ぼくは鰹節をかくのが非常にヘタなもんで、あのマシン欲しい。きっと厚さ調整もできるんだよね。
え、何なに?思っていた5割増しくらいスゲーのが出た!丼の上に尺玉の花火が上がったようにぶわ〜っと、鰹節!間違いなくディープなインパクトですが、コレって‥どどどどど〜食うの?ど〜食うの?
ああよかった、食べ方ガイドがあった。まずは鰹節だけで土佐の本枯節の香りと魔法の口どけを楽しむわけですか。
うわ〜、薄いものでございますね。ハムっと口にすれば‥あらやだ、ホントに溶けちゃったみたい。魔法の口どけに偽りナシ。
あら溶けたわと思ったと同時に広がる、あまりにも芳しい本枯節の香り。あんなにナマぐさい魚からこんなに香ばしい物を作り出すなんて、マジックよ。思わずエスパー風に興奮してしまいます。
さらに芳しいのはなんだと思ったらキミか、味噌汁!こちらにも薄い花鰹がどっさり投入されたと見えて、表面に本枯節の膜ができてんじゃないの!
「味噌と鰹節とネギにお湯を注げば簡単においしい味噌汁ができる」なんてライフハックがありましたが、こちらはお湯の代わりに良い出汁を注いでしまったワケで。毎日いただきたいお味噌汁ですホントに。
土佐の本枯節の口どけと高雅な香りをたっぷり味わった後は、卵と鰹節の競演を満喫するわけですね。もちろん卵もご立派な‥確か那須御養卵だったかな?もしかしてこの卵があるから支店の地として栃木を選んだのだろうか。
ご丁寧にエッグセパレーターなんてありますが、プロレス者として白身を取り去るのは忍びない。みんな白身とバナナで大きくなった。
というわけで、全卵をそのまま落としてしまえ〜うわ〜。
右半球の鰹節ばかり掘削しておいて、そのくぼみにドボンと投入します。右側はたまごかけ、左側はプレーン猫まんまとして楽しもうという算段です。
出汁醤油をかけて、右側だけぐるぐるかき回していただけば‥ンマーイ!ンマすぎる!鰹節・生卵・醤油・白メシ!どれもほぼ日本のみで偏愛される食材、つまりこれって日本人特効の麻薬じゃないか。
京漬物は分かるけど、左のペーストはなんじゃろ。なめてみたらワサビと生姜だ。なるほど、たまごかけゾーンに生姜を入れてもいいし、なんといってもお次の第三形態、
卓上の特製だしを注いでのだし茶漬け!こいつにワサビと京漬物なんて最&高に決まっているじゃないですか〜やだ〜。
たっぷり鰹節の下のご飯もそれなりの量がありまして、昼には軽いが朝にはちょうどいいorちょっと多い程度のナイスボリューム、しあわせな朝食でございました。
鰹節を半分くらいの量にして、ワサビを自分ですりおろす式の最強ワサビ丼なんかも食べてみたいな‥シメのだし茶漬けの時には随喜と刺激の涙で溺れてしまうかもしれん。
もちろん今の鰹節丼も日本人が飽きるはずがないよね。宇都宮での朝食ローテーションに不動の柱が入ってしまった!