茨城県石岡市のウイスキー蒸留所にビジターセンターが完成、ガイドと試飲付きの見学を受け付けていると小耳に挟んだので予約してみました。
‥ところで石岡ってどこよ?Googleマップで見たら‥うわ知ってる。東筑波ユートピアやいばらきフラワーパークがある辺りじゃないか。ダチョウ王国なんかもあったはず。以前ドライブでよく行ったエリアだというのに地名知らんかったわ。
あ、車で行ったら試飲できないよね。国産ウイスキーが大好きな友人を誘って、せめて人が楽しむ姿でも眺めるとしましょう。
見学は12時半スタートだから、近くで早めのお昼を食べてから向かえばちょうどいいかな。筑波山麓といえば常陸秋そば、蕎麦屋はどこだ!
蒸留所やいばらきフラワーパークのすぐ近くという理由で「泰旬庵 そば 風」さんにやってまいりました。立派な建物は新潟の古民家を移築したものだそうです。
開店の11時ちょうどに着いたのに駐車場には車が数台あるぞ。すぐ近くの蕎麦屋さんも予約でいっぱいという看板が出ていたし、もしかして石岡の蕎麦って熱いのか?
靴を脱いで上がると、6人がけテーブル3卓のお店はちょうど3組で満席。蕎麦なら回転は良いはずなので待たせてもらいましょう。
待っている間にメニューを渡してもらって注文することができました。これならさらに回転がアップだね。
ご飯ものはない硬派なメニュー。常陸に来たなら黙って常陸秋そばを喰らえということですね。受けて立とう。
案内してもらった席の窓からは素晴らしい眺めだ〜うわ〜。気温のためか花粉のためか、テラス席は未開放。GWあたりは気持ちいいだろうね。
座って間もなく登場しました、鴨汁そば!どこに行ってもコレばかりな気がしますが、鴨が好きだから仕方ない。
星の入らない白い蕎麦。でも更科と言うには太めでたくましく、色白の田舎蕎麦といったところでしょうか。滑らかさや喉ごしより常陸秋そばの風味を重視しているのかな。
三つ葉の緑に柚子の黄色と、いかにも食欲をそそる色合いの鴨汁。いや見た目だけじゃないよ、たまらない香りが漂っているよ。
いただきま〜すと箸を取ったら河童に気がついた。かわええ。牛久の「河童の芋銭」リスペクトですかね。
まずは蕎麦だけ食べてみますか。見た目の通りズズっとはいかない、ちょっとワシワシ系。蕎麦界のオーション麺かしら。
軽く噛むと蕎麦の香りがグワッと広がるじゃないか。ふわっじゃなくてグワッとね。甘味もしっかり、やっぱり噛み締めて味わう高級田舎蕎麦でした。
見事なまでに鴨の風味が溶け込んだ、当たりの強いパワフル鴨汁。蕎麦の半分くらいつければ十分というか、具沢山でそのくらいしか入らないぞ。強い蕎麦と強い汁の四つ相撲はうめえうめえ。
鴨もつくねも汁を美味しくするだけじゃない、ちゃんと具として美味しい。
蕎麦をモグモグ、鴨をむしゃむしゃ。大地のパワーを感じるようだ。野趣あふれるとはこういうことを言うのだな。
こんな鴨汁は一滴たりとも残せませんわ〜。ほっこり蕎麦湯でいただきましょう。ああ本当の茹で湯だ、さらにいいね。
いや〜蕎麦も汁もおいしくて景色は綺麗、よかったよかった。ホイっと入ったお店でこんな素晴らしい体験ができるとは、常陸秋そばおそるべきかな。もしかして晩秋には新蕎麦と紅葉‥それってもはや凶器では?
その後は蕎麦屋さんから車で5分の「八郷蒸留所ビジターセンター」でウイスキーのお勉強です。蒸留所は2020年、ビジターセンターは2023年11月完成ということで、ウイスキー蒸留所としては本当に新興なんですね。これからどんなお酒が醸されていくのでしょうか。
粉砕・糖化・濾過・発酵・蒸留・貯蔵の工程をスタッフの方が丁寧に説明してくれます。
お勉強の後はまだ若めの日の丸ウイスキー三種を試飲!これで千円ポッキリはお得なんてもんじゃないぞ。
運転手も安心でぶどうジュースをいただきました。友人は試飲の結果シェリーカスクの三年モノを買ったようです。うらやましい。
その後は宇都宮方面に戻りつつ、お隣の桜川市「妙法寺」さんで関東唯一とされる即身仏の舜義上人をお参りしました。この石仏の中で入定されたというからすさまじい話です。上人はなかなか怖いお顔をされていますので、ちょっと覚悟が必要かも。
御前で南無を唱えれば頭痛を癒してくださるとか。お寺の方がご不在の時もあるので電話を入れておきましょうね。
泰旬庵そば 風 茨城県石岡市上曽761-3
八郷蒸留所ビジターセンター 茨城県石岡市須釜1310−1
妙法寺 茨城県桜川市本郷1