以前茨城県は土浦市の「バカラオ亭」さんでパエジャランチをいただきまして、あまりのウマさに「今度は夜に飲みに来ます!」と言ったのはいいですが、飲むとなると多数のメニューを楽しみたい。でも一人ではそんなに食べられない。どうしようかな。
そうだ、茨城県に知り合いがいたはず。「ヲタ」がまだ「おたく」であった神話の時代からの語り部、Kさん(主にいにしえのPCゲーム)。試しに「土浦でスペイン料理食べません?」と聞いたら1秒でオッケーが来たので、再訪とあいなりました。
土浦駅からタクシーで10分弱、「バカラオ亭」さんに到着!飾ってあるのか放置してあるのかよくわからんパエジャ(パエリア)鍋が素敵です。
18時に入店したところ、先客の方はいないようですね。予約した旨を伝えると、なぜか野球帽をかぶったマスターが奥のテーブルに案内してくれます。ではさっそくメニューを拝見。
マスター「まずはパエジャ(パエリア)頼んでね。時間かかるから。早くて40分」
まるでウナギ屋のよう。ではどうしようかな。前回は魚介のパエジャを楽しみましたが、Kさんは食べたいのあります?
Kさん「タラとジャガイモのネイティブさは気になりますけど、やっぱり魚介系がおいしそうですよね。イカ墨入り魚貝のパエジャでいいですか?」
はい。私もぜひ食べたかったのでそれで。他のメニューも食べたいので二人前でいいです。
タパス、つまり前菜といったらセラーノハムは避けられないところですが、あとはどうしましょう。
Kさん「ホタルイカのイカスミはズルそう・・」
・・・どんだけイカスミ好きなんですか?まあいいや、いきましょう。あとはどうしようかな。正直どれもウマそうすぎて困ります。
Kさん「いっそ王道にいってみては・・?」
そうですね。では王道にもほどがある小エビとガーリックのアヒージョで」
飲み物は・・イカスミとか頼んだし、プリンス・デ・バオの白で願いまーす。
・・・あれ?プリンス・デ・バオの「赤」が来た!まあいいや、いただきましょう。渋味の少ない日本人好みっぽいワインです。なかなかおいしい。
よく考えたら生ハムを頼んだから赤でよかったのか。トンカツやポークソテーの薄切りはケチっぽく思いますが、生ハムは薄く切ったほうが美しくてウマいから不思議。
Kさん「たまらない香りですね。前菜の王様です」
ホタルイカのイカスミが来ました。
マスター「今バゲット持ってくるからね。そのままでもいいけど乗せて食べてもおいしいからね」
Kさん「ものすごく美味しそうですが・・ブログとかSNS映えはしない雰囲気ですね」
パッと見は嫌がらせ画像です。そもそも真っ黒なモノって写真を撮りにくい。
ホタルイカを取り出してみたらどうかしら。
Kさん「私のHUAWEI P9のダブルレンズスーパー色彩補正カメラをもってしても、レリクスの最初の影みたいなモノにしか撮れません」
私のあいぽん7ではさらになんだかわからん。ところでレリクスって誰にも伝わらないからやめて。
でもバゲットに乗せたらあーら不思議、なんとなく美味しそうに・・・
Kさん「見え・・・ない」
イカスミ料理は見た目ではない!パクリ!ふはっ、イカスミらしいコクはもちろんですが、こんなにフルーティというか爽やかなモノでしたっけ?
Kさん「パンと食べるとクセを完全になくしたレバーペーストみたいな、ものすごい旨味です。脂の旨味ではないから後味もさわやか」
しかも全力でシーフードなはずのに赤ワインとケンカしない。イカスミって不思議な食べものだなあ。
みんな大好き、小エビとガーリックのアヒージョが来襲!うわーい、グツグツ煮立ってウマそう!!
Kさん「これはP9のダブルレンズが火を噴きますよ!」
これならあいぽんでも美味しそうに撮れますとも!
撮影会はほどほどにして、ポコポコと熱いうちにいただきましょう。ウァッチチィ!!
Kさん「オサレ居酒屋のパチモンっぽいアヒージョとは格がちがいますね・・オリーブオイルもニンニクも迫力のあるおいしさ」
マスター「ウチのニンニクはスペインのやつだからね。香りも甘味もちがうでしょう」
すさまじいです。濃厚にしてまろやかな香り。やはり日本はニンニク料理後進国ですな。
Kさん「これはバカのアホ料理を食べてみたくなりますね」
おお、バカ(牛)のアホ(ニンニク)ですか。単にステーキとも言いそうです。
マスター「ワイン用のタパスも作っちゃったから食べてみて」
まあ、バゲットにトマト、チキンにミニキュウリとオリーブのピクルス!なんですかこの鉄板ムード漂うタパスは!
Kさん「私は量は飲めませんが、これがワインに合いすぎるであろうことはわかりますよ・・」
Kさん「ものすごくアホのスープが欲しくなりますが、残念ながら冬のメニューなんですね」
マスター「身体があったまりすぎちゃうからね!」
これは冬にも来ないと。ところでものすごく良い香りがしてきましたが。
マスター「そうそう、パエジャがもうすぐだよ!」
キター!!メインの「イカ墨入り魚介のパエジャ」です!!これはウマそう・・・なのか?写真映えしないことこの上ない。
Kさん「やはりイカスミ料理はSNS向きではないのでしょうか。せめてこの食欲をそそりすぎる香りが届けば・・!」
マスター「イカスミのパエジャはコレが合うからね」
おおー、自家製アリオリソース!あのアホとオリーブオイルを使ったアリオリソース!!
Kさん「コレをつけるだけで全てが無双のツマミに化ける気がします」
ワインがなくなってしまいそうなので、白ワインの援軍を呼び寄せて、パエジャをよーく混ぜ混ぜして・・・
いただきましょう!・・・うーん、やはりちっともウマそうに見えない。
Kさん「P9も惨敗ですね。でもいただきましょう」
ふはっ!ところが大変なウマさだ!!やっぱりイカスミって濃厚だけどフルーティーなのね!
Kさん「具の魚介の旨味もとんでもないことになってますね。米が全部吸い取ってるから噛みしめるたびにスペインの潮風。大航海時代!」
濃厚なアリオリソースとすっきりレモンで味変しながらバクバクと食べ進みます。うまい!楽しい!ウマい!!
Kさん「あっという間になくなっちゃいましたね」
まだまだー!!(サラリーマン金太郎風)
鍋肌の焦げがッ!(ガリガリ)パエジャのッ!(ガリガリ)お楽しみッ!!(ガリッ!)
Kさん「すごい!あっという間に鍋がきれいに!そして本当にお焦げがおいしい!!」
マスター「あ、綺麗にはがせたね。焦げの量も調整できるからね。次は多めとか指定してみてね」
マスターおすすめのスペイン風オムレツ(ジャガイモ入り)でシメとしましょう。あえてもっさりした焼き加減がお惣菜というかツマミというか・・
Kさん「パエジャでスペインの海、オムレツで大地の底力を見せつけようというのですね」
やはり無双、アリオリソース!!ジャガイモ入りオムレツにアリオリソース・・ワインのオトモ的にはこれが最強だった感!!
Kさん「マスターもおしゃべりで面白いし、土浦にこんな名店があったとは」
そうですよ。茨城にいるんだからジャンジャン通ってください。
Kさん「そんなに近くはありません。電車で1時間くらいかかるんでなかなか・・・」
あ、そうなの?じゃあたまに一緒に来るしかないですな。
その後なぜか土浦市の歓楽街、桜町の沖縄料理屋で一杯・・・なおこちらの写真はKさんのHUAWEI P9によるもの。「danchu」の記事に出てきそうな一枚です。
Kさん「桜町って初めて通りましたが、噂以上にピンキーでポンキーですね」
我々二人で歩いているとカモとしか思われませんから、つかまらないように見学するの大変。
Kさん「ところでコレは?」
スクガラス豆腐です。沖縄料理屋に来たらコレと泡盛を頼むクセがあります。
Kさん「初めて食べたけどすごく美味しい。沖縄って行ったことないんですけど、こんなに美味しいものがあるんですね」
沖縄料理はなんとなくチープ感が漂うというか、見た目がパッとしないけど実はウマい。イカスミ料理みたいなもんです。実際に名物としてイカのスミ汁がありますしね。
Kさん「行ってみたいな、沖縄・・・」
おっ、いいですね。私もまた現地で色々食べたい。
Kさん「じゃあ一緒に行きましょうか」
ヒマなんでいつでもどうぞ〜と、この時は酔った勢いで軽く答えてみたのでした。が・・・(まさかの つづく)
バカラオ亭 茨城県土浦市木田余2544