「ファイティング・ファミリー」という映画を観たいけど、上映館が少ない・・おや、ららぽーと横浜で掛かっているじゃないか。横浜といえばそうだ、ぜひランチを楽しんでみたいお店があったぞ。いい機会だから行ってみましょう。
ららぽーと横浜は鴨居という渋い駅にあります。その鴨居から横浜線で3駅の菊名駅に寄り道しますよ。
菊名駅東口を出てすぐにあります、たぶん45周年を迎える老舗の洋食店「サンロード」さん!やっと来ることができました。いや〜、横浜といえば野毛で飲んでばっかりで・・なかなか昼メシを食べる機会がなかったんですよね。
歴史ある洋食屋さんには食品サンプルがよく似合う。パルメザンというアンノウンなメニューにイントゥしたくなる。
とんかつ定食よりカツライスという響きが似合うヒレカツに、今やなかなか見ないコンビネーションサラダという文字列!うう、なんて胸がときめくのだ。入店、入店〜!
その前にランチと本日のおすすめをチェックしておかなくては。ランチはハンバーグと魚のフライの盛り合わせですね。そしておすすめはオムライス。老舗洋食屋さんのおすすめオムライス・・これは注文候補の筆頭に躍り出ました。
入店するなり「いらっしゃいませ〜」と響くマスターらしき方の声。
開店してまだ10分くらいと思うのですが、20席ほどの店内は3分の2くらい埋まっています。一番奥の六人がけの席に案内されました。どうやら相席が基本みたいですね。
お冷やとメニューを持って来てくれたお姉さんの丁寧でにこやかな対応、そしてこの初めて見るのに懐かしいような赤いチェックのテーブル!なんだこの店は!食べる前から人を嬉しがらせる罪で逮捕する!
メニュー選びも一筋縄ではいきません。ナポリタンの説明を見ると「えびとアサリを入れ」とかしれっと書いてあるし、カルディナールなんてまたアンノウンな料理があるし、ナポリタンにチーズをのせてオーブンで焼いたナポのチーズ焼きなんて明らかにチートな料理まで!
エビフライなんて自家製タルタルがついてきちゃうのかな・・バターライスという名のオリジナルピラフはお店おすすめ。そしてナポリタンと並ぶ洋食屋さんの双璧オムライスは当然のように薄焼き卵タイプですよ。
あっ、パルメザンの説明があったぞ。豚ヒレ肉に衣をつけ、ミートソースとチーズをのせ、オーブンで焼く・・だと・・それってライスを食べている場合ですか?ワイン飲んじゃうでしょうよ!
アミヤキステーキにボロニアハンバーグにと綺羅星のごとく並ぶメニュー。困った、いったいどれを食べればいいのだ。こういう時はやはりおすすめのオムライスだと思ったその時、先客の方が頼んだステーキらしき皿がジュジューと音をたてて運ばれて行き、とんでもない香りが・・!
こ、この香りは・・イカん!
アミヤキステーキご飯少なめ、グラスワインの赤もお願いします!
店員さん「半ライスがありますのでそちらにしますね」
ああ、勢いでステーキとワインのバンコランランチにいってしまったよ。オリジナルソースと肉が鉄皿で焼ける香りに抗えるわけがなかったよ。
「はいこちら、アミヤキのサラダですよ」と厨房からマスターの声が聞こえて運ばれてきましたのはグラスワインとサラダ。
マスターが元気よく指示を出して、店員さんがしっかり確認するやりとりが絶え間なく響き、なんとも言えない楽しい活気に満ちています。
サラダはほぼ全部キャベツなのですが、千切りというかまさに繊切り。キャベツ切り勝負で味平が切った方のようなふんわりキャベツです。しかも結構な山盛り。
爽やかな酸味のオリジナルドレッシングとふんわりシャキシャキなキャベツがピッタリ。これはコンビネーションサラダもいつか食べなくてはいけない。
「はい、こちらアミヤキできました。お願いしますよ」
あっ、来るぞ来るぞ。
じゅじゅじゅじゅ〜んと罪作りな音と香りと共に呼ばれて飛び出たアミヤキステーキ!いや、音と香りだけじゃなかった。見た目もとんだ罪作りですよこれは!たまるか!
付け合わせのポテトもドンドンとすごいサイズで食べ応えがありそう。あっ、写真を撮っている場合ではない、バターが溶けるぅぅ。
急いで全体に塗り広げないと。たっぷりのメンテルバターがのったステーキは非常にかっこいいですよね。しかもこれって絶対自家製でしょ?ああうれしい。
液体としてのソースは見当たらないけど、醤油が焦げる素晴らしい香りがします。肉をソースに漬け込んだのかな。オーストラリア産牛ハラミというお肉の焼き加減はよく焼きで、もう切ってあるスタイル。
噛みしめると肉にくしい旨味とニンニクの風味がにじみ出るぞ。脂身がない分はバターが見事なサポート。これはステーキ屋のソレではない、まさしく洋食屋さんのステーキですね。うんめぇ〜!
洋食屋さんのステーキということは、白メシを進ませるステーキだっ!誰だっ、半ライスになんかしちゃったヤツは!誰だ?俺だ!
ポテトもポックポクに揚がっていて、これはワインがすすむ。量もたっぷりだしもう一杯・・いや、これから映画だ。アルコールとカフェインは控えめに。
鉄皿の底に敷き詰められていたのは玉ねぎ。染み出た肉汁を吸いこんで、大変な白メシ泥棒に育ちました。うまいうまいと舌が焼けそうな勢いで完食。
会計時にはマスターが前の方まで来てありがとうございます、またどうぞと元気よく声をかけてくれて、半ライスにした分50円しっかり引かれていて・・なんなんだこのお店、いっぺんで大ファンになっちゃったじゃないの。
次はナポのチーズ焼きかオムライスかパルメザンか・・くっそー、何度でも来ちゃうんだから!
サンロード 神奈川県横浜市港北区菊名6-1-11