クエに寒サワラ、寒ブリにノドグロ…冬の渋谷はサカナのくいだおれと見つけたり? 佐賀 雑穀(渋谷区・渋谷駅)

横浜で素晴らしいステーキをいただいてからかっこいい映画を観て、さて、渋谷に移動しましょう。前回クエ鍋メインのコースがウマすぎた「佐賀 雑穀」さん、今回はサカナをメインにアラカルトで楽しんでしまおうという算段なのです。

ソロでは楽しめるメニューに限りがありますので、サカナ大好きなデザイナーのKウさんをお呼びしました。

Kウ「最近ホントお魚食べてないんでっ!今日は楽しみだったんですよ!」

それはそれは。では佐賀様の妙技をとくと味わってください。東急ハンズ近くのビル7Fにテレポート!

ネット予約をしていたのですが、なぜか名乗る前から「今日は奥のテーブル席です」と案内していただきました。まさか1回の来店で顔と名前が一致してしまったのか。

Kウ「覚えやすいですもんね」

サングラスに変な刺繍の服ですからね・・頭半刈りのあなたも相当なものですが。まあいいや、まず飲み物ですね。私は東一の純米吟醸を二合お願いします。

Kウ「私は生で〜」

選べる器、今回は土の色豊かなものにしてみましょうか。

片口に入ったお酒とお通しが来た!かんぱ〜い。

ナスの揚げ浸し・クエの煮こごり・カボチャの炊いたんにマッシュさつまいもがクラッカーにのったもの。初手から豪華4点盛りです。

Kウ「いきなりクエの煮こごりとかどういうことです?」

全ての料理が全力投球の恐ろしいお店なのです。そのクエは当然のようにめためたウマいし、ゴマ油香るカボチャはなんとビックリ、お酒に合う。カボチャなのに、合う!

本日のテーマはおサカナなので、まずは何か切ってもらいましょうか。

Kウ「今日のお刺身はこの黒板に書いてあるんですね。白身が大好きなんですけど」

白身がおいしい季節、いいじゃないですか。白身の王様クエがいるのでぜひ頼みましょう。後は私が大好きな寒サワラがいいかな。ピンク身だけど。

店員さん「2つを少しずつ盛りあわせましょうか?」

そんなこともできるんですか?ぜひお願いします。

刺身はSSRが確定しました。お次は火を通したものですね。

Kウ「のどぐろの煮付け又は酒蒸しって絶対おいしいですよね」

日本海の絶対王者ですね!酒蒸しで食べたことってないな。ぜひお願いしましょう。

自家製からすみはぜひお願いしましょう。あと35年床使用というぬか漬もはずせない。第一陣はそんな構えにしておきましょうか。

まずはクエと寒サワラの盛り合わせから!

店員さん「サワラは背と腹の両方があります。お腹の方が脂が多いですね。ワサビもありますけど、自家製柚子胡椒も試してみてくださいね」

Kウ「柚子胡椒、自家製って言いました?」

そうなんです。スゲー辛くてスゲー良い香りです。前回は思わず買って帰りました。

まずはクエを柚子胡椒で、普通の醤油と九州の甘い醤油とありますが、甘い方で。

Kウ「お刺身には甘い醤油がいいですよね〜」

全くもって同意です。なぜ関東でもっと流行らないのか不思議です。

Kウ「クエ、おいしぃっ!」

見た目も歯ごたえも豊かな甘みも全てが圧倒的!さすが白身の王様です。鍋でも刺身でも最高だなぁ、幸せだなぁ。

いやー、サワラの刺身って大好きなんですけど、やっぱり関東ではお目にかかる機会が少ない。

Kウ「皮目が炙ってあるんですね。すごく味が濃いから柚子胡椒がピッタリ!」

皮目を炙った刺身って最高だなぁ。幸せだなぁ。なんか他の言葉が出ないくらいウマいなぁ。

店員さん「最後におそばは取っておきましょうか?」

そうか、のんびり飲んでいて売り切れたら大変。ぜひ二人前残しておいてください。なんておすすめ上手な方でしょう。

35年床を使用のぬか漬けは、もう皿に置いてある時点で清々しいぬかの香りが立ちます。

Kウ「見た目もコリコリ感も浅漬けなのに、すごいしっかり味がついてる!」

35年間磨き抜かれた乳酸菌ともなると、一晩であらゆる野菜をご馳走に錬金してくれるようです。こんなのシメのご飯と一緒に出されたら、名人と謳われた父にも勝てることでしょう。なんの話だ。

自家製からすみは注文が2枚単位ということで、1枚ずつ分けて持ってきてくれました。

Kウ「大根じゃなくて白髪ねぎだから驚いたけどすごく合うなあ」

これまた素晴らしいからすみですね。ねっとりと絡みつく旨味がたまらん。さ、酒ぇぇ!

Kウ「そうでしたっ!佐賀料理コーナーからひとつ、赤くらげが食べたかったんですぅ」

あら、いいじゃないですか。クラゲとキュウリはお酒の味を新たにしますね。

Kウ「コリコリ感と酸っぱすぎないポン酢が素晴らしいですね〜。クラゲおいしいよクラゲ。エチゼンクラゲも大きくて素敵ですよね〜。お風呂で飼いたい」

店員さん「こちらカブのおひたしです。箸休めにどうぞ」

このカブがまた、上品なダシが染みてうまいうまい。箸休めどころか酒がなくなる。

なくなってしまっては大変なので、肥前蔵心をいただきましょう。

店員さん「メニューにない辛口もありますけど、どちらにします?」

本日は口当たり重視でいこうかな。メニュー通りの特別純米ほっこりでお願いします。

今度はガラスの徳利で来た。そして改めて選んだぐい呑みは・・うむ、前回と同じものだった。自然に大きめなやつを選んでしまう。

のどぐろの酒蒸しがドカンときた!こりゃダイナマイト!

Kウ「のどぐろさま〜!丸ごとなんて贅沢!」

ではホイホイと取り分けて…ウホっ、ぷっぷくぷ〜の身にとんでもなく上品な旨味・・!

Kウ「横のじゃがいもが・・大変なことになってます」

どれどれ?・・はええぇぇぇ、のどぐろ様のエキスを吸い込みに吸い込んで、新しい食べ物になっているぅぅ!これは参った!

Kウ「寒ブリのお刺身もお願いしました」

氷見の寒ブリなんてそれこそ日本海の王様じゃないですか・・

Kウ「王様はのどぐろじゃなかったんですか?」

王様がいっぱいなんです。越前ガニも入れて日本海三国志ってことでいいんです。佐賀料理なのに氷見のブリなんてズルくて嬉しいじゃないか。

ちなみに芋焼酎のロックは特盛りなので、調子にのって二杯頼むとえらいことになります。ああうれしい。

Kウ「こうなるとなめろうも食べたいですよね〜」

お酒好きの人と飲むと、食べたいものがフルオートで来るから面白いなあ。味噌味控えめ、細か〜く叩かれた身がネットリおいしい!

お待ちかねのシメ!10:1の香り高い手打ちソバを冷たい辛汁と温かいアサリの汁で・・・えっ、アサリ入りのそばつゆ?

Kウ「ちょっと甘味があってアサリのおいしさがすごい!柚子胡椒と合わせるとすごいですよ」

はえぇぇ、濃厚でおいしいですなこれは!辛汁もウマいしソバが足りない勢いですよ。お酒の後のソバは爽やかだしラーメンより罪悪感低いし、最高かも。

完全に満足した・・と思ったら、お茶とこれまたまた自家製の干し柿がやってまいりました。

Kウ「私の知っている干し柿とちがう・・・ねっとりとして最高・・・」

これでもかと食べて飲んだあとに干し柿とお茶・・やはりここは渋谷ではないのでは?落ち着きすぎるだろ。

店員さん「こちらお土産用の柚子胡椒ですね。あとこちら、自家製のふりかけです。少しですがお持ちください」

おぉっと、結局また柚子胡椒を買ってしまったのですが、さらにオマケをいただいてしまった!しかも帰りのエレベーターに乗る際に肩口に火打ち石をカチカチやってもらえるサービス。これで右肩上がりらしいですが、果たして・・

グンマに帰ってふりかけをいただきましょう。鰹節やらシシトウやらが炒り付けられた、ご飯はもちろんお酒にも好適なもの。食べるとまたお店に行きたくなる斬新なワナでした!次はいつ行こうかな?

佐賀 雑穀 東京都渋谷区宇田川町31-4 篠田ビル 7

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