鴨にフグと冬の佳肴が勢揃い!黄色いお酒がはかどって仕方ないのだ 佳肴 岡もと(東山区・清水五条駅)

メシだけ食べる京都二泊三日、二日目の夜は毎度になります「佳肴 岡もと」さんです。

いつもは京都の友人と来るのですが、熱が出てしまったそうです。およそ3年ぶりの一人岡もとさん詣でとなりました。

なお友人は後日インフルと判明したので来てもらわなくてよかった。体調が悪かったら無理しない、大事。

カウンター8席の予約制、おまかせコースのみ。詳細は知りませんが、様々な日本酒をたくさん飲んで2万ちょいちょいくらいです。

日本の音楽の研究に来ている方々など、クリエイティブなお客が多い日でした。ぼくが混ざっていて良かったのか?

とりあえず日本酒をお願いします。まず出ましたのは広島の西條鶴 純米大吟醸 おりがらみ生酒。ビールでなく、柔らかなおりがらみで喉を開くのだ。

まずは温かい一品、京都かぶらのすりながしと玉子豆腐。あたたかやわらか滋養の味。消化器官に血液が巡りましたよ。

常山 純米大吟醸 槽場初詰。柔らかいイメージがある福井のお酒で穏やかな旨味を重ねに重ねるのだ。

12月ということでラストセコガニ、ですが、ぼくには違う物が出た。蒸し鮑と炊いた穴子に三年物のカラスミ!なんだこれ、カニよりうまい十三里!

岡もとさんに言わせると、やっとセコガニを剥かねばならない季節が終わりそうで助かったとか。晩秋から毎日お疲れ様でした。

おっと、こんなメジャーなお酒もあるのですね。酒屋に言われて久しぶりに入れたという鍋島。鍋島といふは飲むことと見つけたり。

お椀はなんとビックリ、お肉じゃないか‥と思ったけど、先月も鹿が出ましたね。

但馬鴨の葛うちと淀大根。お米を食べて育つという但馬鴨は、もちろん和食に持ってこいなのだ。たぶん。

しかしうまい、うますぎる‥ダンゴじゃなくて肉そのまんまのお椀とは誠にけしからんです。

富乃宝山で有名な西酒造が醸す日本酒、天賦 純米。芋でも米でも華やかな香りに仕上げちゃうんだから、もう。

お造りは明石のサワラ。寝かせて味を深めてあるそうです。上にいぶりがっこ、下に金時人参で味付けとは恐れ入りました。

普通のお造りならシュッとしたお酒が欲しくなるけど、ここまで旨味が深いと‥

This is お酒な味の物が欲しくなってしまうのはやむなし。七本鎗はいいぞ。

岡もとさん流八寸の開始を告げるのはイワシの辛煮。計5時間も煮たというイワシに本枯節をまぶした、まさに佳肴。

京丹波ハタケシメジと秋田のセリの炊き合わせ。山の香り豊かな所にほんのりミルク味はだそうです。醍醐の一本手前でしたっけ?すごく風味が軽いバターといった感じ。

汲み上げ湯葉にはカツオの胃だけ使った酒盗。ダメだっ、盗みすぎるよっ!

七本鎗に続いて滋賀の硬派なお酒で行きましょう。不老泉 特別純米 中汲み 無濾過生原酒。うまそうなワードがズラリと並んじゃいましたね。

明石海苔に京都伊根マグロ。こんなの出されたらお寿司屋さん涙目ですよもう。

お楽しみの黄色いお酒タイムです。まあ七本鎗とか不老泉もそっち系統だったワケですが。

最近岡もとさんに来ると見る気がする鳥取の辨天娘で熟成香を楽しみましょう。

グラタンのように見えますが、なんとフグです。トラフグと餅の白子仕立て!ベシャメルならぬ白子ソースとは贅沢も極まれり。

フグに目の無い京都の友人、スマン。せめて写真だけ送ってあげよう。なんかめちゃくちゃ怒っているような返信が来た‥何が気にさわったのだろう。

食事ものとなるので芋をいただきましょう。天星酒造の旱星。焼き芋パウダーで醸した焼酎は甘味がすご〜い。

食事ものスタートを告げるのはおなじみ鯖寿司。スグキと実山椒、どっちがうまいかと言えば‥両方だなあ。本当に岡もとさんの鯖寿司はうまい。

シャポーンコンソメに玄米麺とフカヒレ。鯖寿司の後に一口麺とか、酔っ払いを甘やかすのも程々にしてもらわないと困ります。願望が全部叶ってしまうよ。

いや〜本日もよく飲みました。お茶で落ち着こう。

この辺になるとヨッパライでメモがありません。冷たいフルーツの何かです。それでいいのか。

ああよかった、まんじゅうはメモがあった。安納芋とカルダモンとナツメグ‥?本当にまんじゅうの話?とにかくこの辺でお茶がうまい、はずですが‥

料理を終えた岡もとさんと「おつかれビール」で乾杯なんぞしていました。

日本酒ばかり飲んでいるけど、ビールもサーバー管理等々バッチリなんですよね。

一月はちょっと都合がつかないので次回は二月頭となります。二月ってなんだ、節分?とにかく冬から春へ移る頃、肴の移ろいも楽しみですね。

佳肴 岡もと 京都府京都市東山区常盤町470-4

11月の佳肴