
「加賀屋に行けないんだからお寿司くらい食べに連れていったら?」
いきなり喧嘩腰なのは母じゃありませんか。
確かに毎年加賀屋さんの行き帰りに寄っていた富山のお寿司屋さん、北陸の地震からずっと連れて行っておりませんね。
だというのに今年の夏、ぼくが一人で‥しかも夜に行っておまかせコースで飲んで、後で写真を見せびらかしたんでしたね。
わかりました仕方がない。氷見のテキトーな宿を取ってお寿司屋さんを予約して‥行きますかーッ!

母がSuicaをなくしたと言うので、久しぶりに紙の乗車券で北陸新幹線。新高岡でレンタカーを借りたら、とりあえずお昼でも食べましょうか。
しかしお昼に予約したのが富山駅前のお店なのでした。高岡〜富山間は思ったより遠かった。

50分弱かかって到着したのは、富山駅前のアーバンプレイスという複合施設です。地下に飲食店街があり、その中の一軒を予約してみました。
アーバンプレイス専用駐車場もあったようですが、入口がよくわからなかったのでテキトーなコインパーキングに駐車。

ランチのお店は「ごんべい舎」さんです。並ぶのが面倒なので「ネット予約可」で「氷見うどん等のご当地メニューが豊富そう」なお店を選んでみました。
ぼく一人なら老舗の洋食とか中華あたりになるのですが、旅行自体が久しぶりの母がいるもんでね。
店頭には来店した有名人の写真がズラリと貼られていて、特にお相撲さんが多い。朝乃山関なんかリピーターみたいで何枚もある。食べるのも仕事のお相撲さんの口に合うなら、良店確定みたいなもんでしょう。

ランチの金看板は海鮮丼らしいけど、夜がお寿司だからなあ。白えびかき揚げ重か氷見うどんメインの富山湾ランチあたりにした方がいいかな。

わっぱめしも面白そうではありますが、富山湾わっぱとかには高確率でカニが混ざってきそうだな。

母は割と即決、白えびかき揚げ氷見うどん。そうでした、母が氷見うどん好きなのでココを選んだまであった。
写真を見るとかき揚げが結構なボリュームですね。半分はこっちに来るであろう前提で選ばなくては。
チラリと見えたブラックラーメンも気になる。富山名物なんですよね?

季節的にカキフライ定食という選択肢もアリだけど、かき揚げがプラスされると揚げ物重複か‥そうなるとうどんかラーメンあたりかな。

結局富山湾ランチに落ち着きました。揚げ物ゼロ、氷見うどんとミニ海鮮丼のセット、イイデスネ。

ツルツルシコシコ氷見うどん。なめらかたおやか氷見うどん。ちょっと細めで喉ごしバッチリ。乾麺うどん界では稲庭さんちと双璧ではないでしょうか。
氷見うどん大好きな母は、この後に行った道の駅で「氷見うどん三束をセットにして15箱お願いします」などと無茶な注文をぶちかましていました。店員さんてんてこまい。

前菜盛りや突き出しでよく見るバイ貝煮ですが、セット中の一品としてレギュラーの座にいるのは珍しい気がする。

ああ〜、こりゃ指定席もできるワケだよ。あまり煮すぎないで肝までフルフル。五個くらい並べて飲みたいほどうまい。

ミニ海鮮丼でメインを張るのは、もちろん富山湾のスターであるブリ。まだガンドブリくらいな雰囲気ですが、やっぱりうまい。
さすが海あり県は地肩が違いますね。マグロや白身なんてよく見るネタもいい感じですよ。

母の白えびかき揚げはボリューム満点な上に二つもあった。よって一つ下げ渡しとなりました。
白えびの頭あたりの香ばしさと旨味は究極のえびせん。野菜もカリッと気持ちよく、極上のかき揚げじゃありませんか。

壁に貼られた越中の美酒が恋しくてならない味だけど、運転があるんだねえ。
サービスエリアのように食器は自分で返却口へ、そしてセルフレジで会計と、なかなか合理的なシステムでした。
駅前のチェーン居酒屋にも見えるようなお店で色々セルフで、あれちょっと間違ったかなと思ったらとんでもない。しっかりご当地ものが揃ってバッチリうまいお店でした。

ちょっとは観光もしておこうというワケで、お店から車で数分の富山市ガラス美術館なんて見学。色々言われている隈研吾氏の建物も、木が屋内にある分にはさすがにご立派。新しい加賀屋さんもこんな感じでお願いします。

そして氷見へと移動して、道の駅で氷見うどん、氷見牛専門店でステーキ用氷見牛をこれでもかと買いたおし、夕食に向けてホテルにチェックインをするのでした。
ごんべい舎 富山県富山市牛島町18-7 アーバンプレイスB1F
氷見牛専門店 たなか 富山県氷見市朝日丘3931-1 JAグリーンセンター内