「直近で神戸に行く予定ってありますかい」
いきなりなんですか絵師のKきゃわさん。そんなにポンポン神戸まで行くわけ・・あるな。2月の頭あたりに東横インの予約が入っていた。
Kきゃわ「神戸のM崎ちゃんが動画素材の撮影会をやろうって言うんですけど、一緒にどうですか」
あら楽しそう。私は新しい東横インに泊まりたいだけのノープランだったのでちょうどいい。行きましょう行きましょう。
車ではい出発〜。はい着いた〜。どういうわけか昼前に神戸に着いてしまったので、M崎さんを拾って昼メシといきましょう。
Kきゃわ「神戸のメシ仙人にあんかけ焼きそばが最高においしい店があると聞いたもんで、全力であんかけたいんですがお店ってわかります?」
神戸の仙人・・アイツですね。それならばたぶんここでしょう。元町駅東口を出てすぐにあります「順徳」さんです。名物はネギ汁そばですが、一緒に食べた焼きそばもすごく美味しかった。
今は12時ジャスト、大人気のお店だけど入れるかな・・おお、1階の席が空いているそうです。
ポットで出してくれるジャスミン茶をいただきながらメニューを精査していたら、メニューの撮影はご遠慮くださいということです。前回は何も言われなかったからルール変更があったのかな。
平日のみのサービスセットでネギソバとヤキメシ(小)800円(税込)というのがあって、ほとんどの方がそちらを注文していますね。ネギ汁そばの単品は700円ですからね、そりゃお得よね。
Kきゃわ「ソバとヤキメシのセット・・!上品そうなマダームたちがそろって半チャンラーメンを頼む異世界!焼きそば気分だったけど、こうなるとネギソバも気になって仕方がないぜ」
せっかく3人で来たのだから麺を3種類、あと1品ものを何かお願いしてシェアしましょうかね。
M崎「いいですね〜、ではお任せします」
1品ものは前菜がわりに蒸し鶏!なぜ頼んだかと言うと、私の好物だからです。
Kきゃわ「ほんとカオマンみたいなトリが好きですな」
見るからにむちむちぷりんなトリさんにネギがたっぷり入った小皿・・これはタレか。ネギそばだけでなくネギだれもあるのか。
きれいに蒸しあがった鶏はいかにもおつまみに好適。運転があるタイミングで頼むんじゃなかった・・まあいいや、どう食べるのかな。
トリに例のおいしい葉っぱにネギがたっぷり入ったタレがあるということは、つまりこうかな?
ネギにタレをたっぷりまぶして〜の、葉っぱちゃんをのせて〜の、これだ!
Kきゃわ「トリさんがワイルドな見た目とあふれる旨味なのにネギだれがどこまでも上品で、こいつぁ面白い組み合わせですなあ」
すんげぇ〜、うめえ!池袋のニンニク全速全開蒸し鶏と対極にある、幽玄とも言いたくなるウマさのタレです。しかしどちらも圧倒的なツマミ力という共通点がある。両方並べて4時間くらい飲み続けたい。
看板メニューのネギ汁そばが来ましたよ。これはM崎さんがメインということにして、ちょっと分けていただきましょう。
M崎「じゃあ取り皿をもらいましょうか」
店員さん「お皿?お碗の方がいいでしょ?」
M崎「さすがですね!お碗でお願いします。やっぱり分ける人多いんですかね」
ちょっと分けていただいて、ズルルっと。
M崎「すごい、すごく上品でおいしい・・!」
Kきゃわ「麺と一緒にネギがスープをのせてきて、みんながす〜っと自然に入ってきて沁み渡るウマさですなあ。全くパンチがないとも言えるのにひたすらおいしい。これはマダームが喜ぶわけじゃ!」
どの風味も一切威張ることなくスッキリ澄みきった旨味がたまりません。鶏ガラと干し貝柱と・・なにかわからんほどみなさん己の存在感を消して、お互い支え合って一つのウマいものになっている。
Kきゃわ「コッテリとかガッツリなんてのは二千年以上前に通過してるんですな」
あっぱれなり中華、あっぱれなり順徳海皇!
そして今回のメイン、焼きそばが到着!800円だったかな。こちらのお店の焼きそばは全てあんかけ、麺は細い中華麺となります。
Kきゃわ「はえぇ〜、想像以上に具沢山のあん沢山でおいひそぅ〜!!」
それではこちらをKきゃわさん担当麺ということにして
私は海鮮焼きそばにいきます。1250円だった…気がする。
Kきゃわ「見た目はそんなに変わらんのですな」
エビは共通、海鮮焼きそばにはイカと大きな貝柱が入るわけですね。メニューの中国語表記は三鮮炒麺だったから海鮮3つで間違いない。
私とKきゃわさんがM崎さんに麺を分けて、私がこの巨大なイカや貝柱をさらに二人に分ければ三方一両得の大岡裁きですね。
Kきゃわ「巨大でブリンブリンすごい歯ごたえで、なんですかねこのイカ!」
八宝菜とかに入っている飾り切りイカは大好きなんだけど、ここまで迫力の肉厚イカは珍しいですよね〜。ブリンっとした歯ごたえバッチリですんげぇ〜、うめぇ。
肝心のソバは〜?うわ〜、極細の中華麺は揚がっているんじゃないかと勘違いするくらい香ばしく・・・
Kきゃわ「アンはやっぱりほとんどパンチがない塩気なのに、麺のカリッと香ばしい部分にうまいことひかっかってじゅわわ〜と馴染んでいきなり全力でおいしくなりますな!具の野菜はシャッキシャキに炒めてあるしひたすらおいひぃ」
ちょっと薄いようで、具と麺とアンを一緒に食べ進めるうちにちょうどいい味加減になるのですね。
野菜と麺・海鮮と麺・海鮮と野菜等々あらゆる組み合わせで楽しんで、たまにネギソバの汁をスス・・とすすったり蒸し鶏をかじってみたり。ミニミニ満漢全席のような昼食じゃないか。最高か。
M崎「地元なのにここは見逃してました・・今度家族と来ます」
ちょっと前に行った焼き鳥屋さんでもそんなこと言っていましたわね。いや〜、美味しいお店がたくさんあって、神戸ってホントに素晴らしい街ですね〜。
Kきゃわ「その神戸をまだまだ楽しめるんですな」
M崎「それじゃさっそく行きましょう〜」
つづく
順徳 兵庫県神戸市中央区北長狭通3-4-7