軽井沢の鳥勝さんで丸焼きを買って首輪を作って、あとはツルヤさんにでも寄って帰りましょ〜かね。禁断の県またぎだから目的だけパパッとね。
母「でもお昼くらい食べても大丈夫でしょ」
まあ構わんのでしょうが、むしろイートインできるお店があるのかしら。とりあえず鳥勝さんから近いあたりで見てみましょうか。
旧軽銀座のロータリー付近にある「川上庵 本店」さんに来てみました。いつも行列なのに誰もいないからやっぱり通常営業はしていない・・あれ?のれんが出ているじゃないの。
母「テラス席にちょっとだけ人がいるよ。やってるんじゃないの」
あまりの人気っぷりに敬遠しがちでしたが、これは思わぬチャンスタイムのようです。入りましょう入りましょう。
「2名さま。テラスですか中ですか?中ですか。空いているお席へどうぞ〜」と軽快な案内をいただいてテーブル席に座ります。ふおぉ、いつもは絶対に撮れない画が撮れちゃっている気がする。
メニューを開くとお昼の冷菜とな。豆腐にサラダにぬか漬けに・・ふは〜、そば前がバッチリ充実なんだな。でも車だから見て見ぬフリです。
やあ、蕎麦はここからか。冷たい蕎麦は天せいろに鴨せいろ、鴨煮込みせいろなんてあまり聞かないメニューもある。
母「もう決まってるの。天せいろ」
母はいつでもそうですね。そして私もあれば超高確率で頼むのが鴨せいろ。というわけで二人とも一瞬で決定しまして注文です。今考えれば煮込みせいろもアリだったかしら。
さらに注文してからおろしそばの存在に気がついた。
ここの天せいろは巨大なエビがついていたはず・・そして母はエビ天が好きでないので私によこすはず・・ボリュームからすると胃に優しいおろしそばの方がよかったかな?まあいいや。とりあえず鴨は最優先です。
冷たい蕎麦茶が嬉しい季節になりました。もっとも好物なので一年中嬉しいのは秘密です。
おお〜、久しぶりのお外麺がやってきた!みずみずしく目にも涼やかなおそばじゃありませんか。鴨汁から漂う出汁の香りもヨダレを召喚しますね。
まずは蕎麦だけですすってみましょうか。ずずっとな。軽くひと噛みするとなんの抵抗もなく喉をすべりおちていって、ふわりと鼻の奥に香りが抜ける。あらら、初夏の蕎麦なのに非常に良い感じではありませんか。うまうま。
お次は汁に浸してずるずる。しっかり冷水で締められたひんやりそば、ほんのり味がついてぬるいそば、鴨の旨味がたっぷりまとわりつく温かいそば。ふわ〜、ひとすすりで三度美味しいじゃないか。こりゃ箸が止まらん。
そしてゴロゴロ入っている鴨肉にネギを合わせて噛みしめるっ!鴨のほとばしる旨味を全部受け止めるネギもウマいなこれ。そういえば持って来てくれた店員さんがネギも美味しいので楽しんでください的なことを言っていた。納得!
母「エビときのこ食べて」
ほら来た。普通はその2点がメイン扱いと思うのですがね・・巨大なエビにガブーとかぶりつくともちろん美味しいのですが、いや待て、頭の中に味噌がたっぷり入っていて、これが美味しいなんてもんじゃない。スゲー!よくできた伊勢海老の鬼殻焼きみたいよ!
頭を片手にチューチューすすりながら二合くらい飲めてしまうなあ・・飲めんけど。近くのテーブルに座ったおばさま2名が冷酒を頼みながらツマミの相談をしているので、エビ天は何があっても頼んだ方がいいと伝えたい。でも飲めなくて悔しいから伝えない。
エビ味噌に陶然となってしまったところでそば湯が届いたのでほっこり・・と思ったけれど、すっかり飲みたいモードになってしまったので鴨の汁も極上のツマミに思えてくる。そば湯で割っている場合かっ!
前略、土門さま。軽井沢のそば屋はお酒が必要です。車で来てはいけません。
川上庵 本店 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢6-10