寒の戻りというやつでしょうか、数日続いた春らしい陽気が一転、しかも「春雨じゃ」なんてカッコつけたら風邪でも引きそうな冷たい雨まで降っている。こんな日は・・よし、あそこでアレを食べてみよう。
やって来たのは太田市のラフィエット通り、大型飲食店やスーパーが並んでいるエリアにあります「金山庵」さん。周囲のチェーン店に負けない大きな箱で駐車場もたっぷり。そんなわけで行列にこそなりませんが、いつも賑わっている人気の蕎麦屋さんです。
開店直後に着いたのでどうやら一番乗りのようですね。店員さんの案内もそこそこにカウンター席に陣取ります。
いつもならも何も考えずに冷たい蕎麦コーナーから鴨汁蕎麦を注文しますが、今日は決め打ちのメニューがあるんだな。
温かい蕎麦コーナーからきつね蕎麦を願いま〜す。「ジューシーな栃尾揚げを使用」とのこと、あの分厚い栃尾揚げから熱く甘い汁がにじみ出てきてしまうのですよ・・お寒い日にはたまりませんって。
店員さん「すみません、今日はきつねのご用意ができなくて」
ヘコーッ!いや、ずっこけている場合ではない、何か二の矢を放たなくては。
何かないか何かと慌てて手に取ったのはセットメニューであった。
「か、かつ丼セットを蕎麦で、ご飯は少なめでお願いします」
店員さん「温かいのと冷たいのはどちらにしましょう」
「あったたた・・あ〜、冷たいので」
う〜む、慌てたもんで噛み噛みなあげく冷たい蕎麦って、寒の戻りもへったくれもない注文になってしまった。でもいいや、こちらのかつ丼が美味しいのは確認済み。
8分くらいと早めに登場しましたかつ丼セットご飯少なめ。おお〜ナイスビジュアル。
かつ丼サイドからも一枚。ミツバがチラっと置かれるだけでウマそう感がアップしますね。
勢いで丼と麺のセットを頼んでしまったところ、免罪符となるのが多めのサラダ。先に野菜を食べれば摂取カロリーは棒引き、と思いたい。
お新香ポジションの切り干し大根は脳内ライブラリに無い味付けで面白いなあ。
温かい蕎麦なら味噌汁代わりになったけど、思わず冷たいのにしてしまった・・が・・この据わりの良さ、ひと水切れた滑らかな肌・・ゴクリ・・
ちょっとすすってみないワケにはまいりません。ズズッとな。
冷たくてすべすべ、喉ごし爽やか〜。汁もカツオの香りがしっかり立って酸味はナシ、いいなあ。やっぱり蕎麦は冷たいもりが一番だよな!泣いたカラスがもう笑う。
蕎麦をすすってばかりではバランスが悪い、かつ丼もいただかなくては。たま〜に単品で食べるほど好きなんだ、ここのかつ丼。ナマすぎない、ふっかふかでお布団のようなタマゴが非常に好み。
蕎麦屋さんだもの、甘辛汁はお手のもの。甘味が強いソレをたっぷり含んだ衣もタマゴに負けずふっかふか。肉の厚みもご飯と一緒に頬張るのにちょうどよく、ワシワシと箸が進んでしまう。
栃木の職人・焙煎七味なんてあるから振ってみよう。
甘い味付けがピリッと引き締まって良い、良いぞ。ここでまた蕎麦をひとすすり、熱い丼メシによる汗がスッと引くようだ。このお店の最適解にたどり着いてしまったかもしれないぞ。
味噌汁がなければ蕎麦湯を飲めば良いアントワネット。カウンター席は卓上にポットで用意してあるので、一番乗りでも最適な濃度で楽しむことができます。
いや〜、蕎麦屋さんのかつ丼は本当に美味しいね。そもそも蕎麦屋さんが発明したメニューだもんな。しかしセットとなるとさすがにお腹いっぱい・・雨だから散歩もできない・・というわけで、久しぶりにフィットボクシングで早見沙織さんに煽られるのでした。
金山庵 群馬県太田市飯塚町621-3