母がウナギ食べたいというので栃木の那珂川町へ。ウナギや鮎を買ったら蕎麦を食べて帰るのがお決まりコースなのですが、あれれ、いつものお店が臨時休業だ〜。
よし、久しぶりに新規開拓してみるか。この辺は蕎麦の産地でもあるし、案外めっけものに当たるかもしれん。Googleマップで周辺の蕎麦屋を見たら即ビビビと来た。めちゃくちゃ近いな、行ってみよう。
いつものお店から南下すること1.5キロ、ものの2分たらずでiPhoneが「目的地に到着しました」と言うのですが、どこ?
田畑に向かう農道にそれらしい看板が見えた。おお、草地にゴムマットを敷いたプリミティブな駐車場があるじゃないか。車を置いて「手造りとうふ」の看板や「営業中」のノボリを頼りに進むと、なんかプレハブが・・え、ノレンが出ているってことは、これもしかして店舗?
どうやら「そば処 岩村道場」さんに到着した模様です。母はキタナ系が苦手と思うんですが大丈夫かなあ。
おそるおそる引き戸を開けると明るい雰囲気。よかった、中はすごく綺麗だ。
店員さん「すみません、お先にご注文をお願いします」
あ、そういう方式ですか。母はいつでも天もりだから、もりそば700円に200円の天麩羅をつければいいわけだな。ぼくは暑いので大根おろしが恋しいところ、とろろおろしそば1000円を願います。
本当は先払いらしいですが、後でも大丈夫ですよとおっしゃるのでそのまま席に着きました。
快適な空調、やたらデカいテレビ。テーブルはピカピカだし最初の心配はどこへやら。
母「外にあるカラオケボックスみたいなのもお店のうちなのかな」
どうなんでしょう、混んできたら解放するのかな。するとバスの待合所みたいなモノがあったけど、アレはテラス席なのか。
お茶やお冷やはセルフのようなのでいただきましょう。麦茶うめえ〜。
頼んだ覚えがないサラダと豆腐が置かれました。そばのオマケに漬け物は見るけど、これは珍しい組み合わせですね。そして時間差で本体のとろろおろしそばも出たぞ。
どうやらサービス品らしいサラダからいただきましょう。葉っぱはパリパリとハリに満ちて、自家製であろうドレッシングは軽井沢にでも来たように美味しい。サラダに角切りの大根は珍しいとかじったら梨ですか。爽やかな甘味がドレッシングの酸味と見事なハーモニー。こりゃンマイや。
さらに驚いたのが自家製豆腐。ものすごい密度、濃厚な豆の風味。沖縄の島豆腐にも負けないパワー豆腐で思わず買って帰りたくなった。
それでは本丸のとろろおろしそばに取りかかりますか。デカい鉢にたっぷり、普通のおそば屋さんでは大盛り扱いかもしれん。
麺だけつまみ上げてズズー。極細と言っていいそばは滑らか極まりなし、ひと噛みするとふわっと香りが広がって、ひんやり気持ちよく喉をすべっていく。
しっかりそばの香りを立たせながらもキリッと冷たい。温度管理までバッチリの極上そばじゃないか。
粗いおろしと丁寧に擦られたとろろですすり心地が大アップ!やっぱそばにはおろしよな!
大葉の天ぷらはさっくり軽く、かき揚げにはオカヒジキなんか入っていて珍しい。
母「野菜の天ぷらも200円がうそみたいに多くて美味しいよ」
しっかしうまいなあ。地粉を使っているそうで、この辺のそば粉は本当に香り高いんだね。道の駅でも売っていたから買おうかしら。
母「本当に美味しいね。いつものお店と順番にしようか」
これはローテーション入りまったなしですよね。そうしましょう。
もちろん汁もすごく美味しい。甘さ強めの田舎感あふれる良い汁です。ぶっかけだけどそば湯を入れて全部飲んじゃう。取りきれない薬味と合わせてなんだか滋養な雰囲気じゃないか。
すっかり満足、お会計を願いま〜す。
店員さん「ナス取れすぎちゃったんで、よろしければ持ってっちゃってくださいね」
母「ありがたいけどウチも毎日ナスだもんね」
ナスな〜、千に一つの無駄もないナス!夏場はゴーヤーとナス縛りよね。お気持ちはありがたいですが遠慮しておきましょう。
あまりに良いそばだったので、次回と汁とのタイマンを楽しみたい。もりそば大がほぼ当確ですね。新そばの季節だったらうまくて卒倒するかもしれん、いやホントに。
そば処 岩村道場 栃木県那須郡那珂川町松野570