「今年の花摘みはいつ行くの」
藪から棒になんですか、母…ああそうか、もう3月になるのですか。でも花摘みって房総、つまり千葉ですよ。アレの宣言が…
母「こっちもまた来年とか言えるトシじゃないんだからね。足が動くうちに行けるとこ行くんだから。外だし平日なら人も少ないし大丈夫でしょ」
平日かあ、ちょうど高速が混む時間帯なんだよなあ…
まあこれも孝のうちかもしれん、というわけで毎年恒例の館山ファミリーパークさんでポピー摘み。たっぷり600本摘みましたとも。包装&精算所にドサっと置いた時のお姉さんの表情がミモノでした。
ひたすら摘むこと小一時間、いや〜疲れた。すっかりお腹も空いたところでこちらも毎年恒例、ファミリーパークから車で数分にありますお気に入り寿司屋さん「鮨芳」さんでランチといきましょう。
現在座席を減らして営業されているということで、初めて予約してから来てみました。
12時に予約を入れて、渋滞やら600本摘みやらを経てお店に着いたのは…なんと11時58分。よっ、この段取り番長!
小上がり席には先客が2名いらっしゃる。その後カウンターに2組ご来店でつまり入店リミット到達だ。やはり予約しておいてよかったな。
メニューを開いて、そういえばここで上とか特上を頼んだことがないな〜とか思いながらきっと今日も頼まない。
海鮮重ってご飯にのっているんじゃなくて別々なんだ、へ〜。さざえがあるのはいいなあ。貝好き。
このおまかせにぎり15貫は一度いってみたいのですが、酒が入らないとこの量はきつい気がして未食。少食なんです。
母「いいから早く地魚の頼んで」
そうですよね、結局毎年お願いしている地魚の鮨八コになるんだな。こちらを2つと
ふんわりあなごのにぎりも外せない。こちらも2つでお願いしましょう。
先客さんから順番に握るのでゆっくり待ちましょう。
ポン、ポンと手酢の音を聞きながら熱いお茶をすすり、壁の習字メニューを見ていつか夜に来た時のための晩酌を組み立てる…
さざえのつぼ焼を待ちながらなめろうと自家製しおからをつついて、三合くらい入ったところでしめさばを頼んでだな…ああ、夢のようだ。夢なんだけど。
妄想にふけっていたらだいたい20分で登場、地魚の鮨!まずは八コのうち六コ。8分の5チップなんてお菓子をチラリと思い出す。
こっち側からも一枚。マグロ・イカ・エビ・タマゴといったレギュラーメンバーは無し!潔さ極まるまさに地魚鮨!
白身…と言ってもだいたいのネタが白身です。まずこちらの白身はイシダイとコチ。薬味があるのがコチでしたかね。こんな高級魚がホイホイ泳いでいる房総の海が憎い。
箸で持ち上げやすく、口にするとふわりとほどける握り加減も素晴らしいのであります。
ダシが効いたお吸い物はガリと同じくらい磯の香りリセットになります。次の鮨がまた食べたくなる。
こちらはひらめの昆布締めにしめ鯖とバッチリ仕事がなされたお二方。適度に水気を吸われたひらめは歯ごたえバッチリ。
脂たっぷりの鯖はマグロ不在の鮨におけるトロのポジションでしょう。めっちゃめちゃウメえ。やっぱりいつかしめ鯖で飲むんだ…
分厚く切られたアジは二つに切られてミスター味っ子的食べやすさ。うまい 青魚 うまい。
もはや地魚と呼んではいけない気がする深海の貴族、キンメは炙られた皮目が美しくて香ばしくて甘味があって、貴顕の使命を果たすとはこのことか。ノブレスオブリージュ!
別皿で来たのはマトダイの桜締め。昆布締めならぬ桜締め!本当に桜餅のあの香りがふわっと来て、いやがうえにも卓上は春らんまんです。
母「これ大好きみたい」
偶然ですね、ぼくもです。
地魚鮨のラストは鮨というかミニ碗、太刀魚の炙り…いや、炙りと焼き魚の中間あたりです。
アツアツで皮はカリッと香ばしさ満点、焼かれてふわっふーな白身が酢飯と絡んでもうダメだ。握りを頼んだのに焼き魚の香りがすると思ったらこれですからね、ズルい!最高!
母「これも大好きみたい。お腹いっぱいなのに食べちゃうね」
そしてフィニッシャーはふんわりあなごのにぎり!文字通りふんわりでうまくって、うまくて‥もうダメだ。しあわせゲージMAX、カンストです。館山の海豊かすぎ問題。
メニューにあなごの小どんぶりなんかあった気がするんだよな。コレがのったご飯なわけでしょ?飲んだらづけの鮨でシメと思ったけど、そっちもアリな気がしてきた…
忙しそうなので挨拶できなかった大将、今年も大変おいしかったです!ごちそうさま!いつか夜に…と毎年思うんですけどね、この辺はメシ付きペンションばっかりなんだよな〜。東横イン希望、希望〜。
鮨芳 千葉県館山市犬石161-5