お店予約用のアカウントは作ってみたものの、あまり見ていないインスタ。なんとなく開いてみたら、フォローおすすめとやらで「野菜とワインのフランス食堂」なんて出てきました。
見てみると確かにウマそうなオードブルや野菜の写真がズラリ。今年の6月にオープンしたばかりで、板宿の「鮓 ちかもち」さんのご近所なんだな。
ちかもちさんに行った際に聞いてみたら「おいしくてもう3回行った」とか言うし、愛読している京阪神情報誌のSAVVYにも掲載されるし・・これはいけない、予約が取りにくくなる前に行かなくては。
板宿駅の北1出口を東方面へ徒歩3・4分、本当にちかもちさんのすぐ近くの路地にあります「7bé santé」さん。ナベサンテと読みます。サンテはフランス語で健康ということで、良いもの食べて一週間健康にとかそんな意味じゃないかと思います。
店内は6人がけテーブル1卓にちっちゃいテーブル2卓、カウンターも数席あるのかな。2人で予約したのでミニテーブル席に案内していただきました。
友人「壁、壁。パンが光ってる。リアルだなあ」
おお、神戸名産のパンプシェードじゃないですか。リアルもリアル、ホンモノのパンなんですよアレ。
ご夫婦でやっているらしいお店らしいから奥様かな、親しみやすさ200%みたいな方がメニューを持ってきてくれました。
奥様「ディナーはプリフィクスのコースになりまして、前菜とメインをお選びいただけます」
前菜から4つもあって悩ましいじゃありませんか。タプナードソース食べたいからサーモンと帆立のタルタルかな。
店員さん「今日はイワシが大きいの入ってますよ。つぶしたジャガイモと一緒にお出しします」
え、グランドペチカってジャガイモのことですか。イワシとイモを大葉クルミオイルで・・なんて面白そうな。それにしましょう。
友人「かぶっちゃうけどな〜、それだよな〜」
メインはさらに悩ましい。サフランの香りの白甘鯛なんて食べたくて仕方ないし、スペアリブのマスタードソースなんて字面だけで腹がへる。
友人「スペアリブと言いたいけど、最近ウシさんと出会ってない!和牛マルシンステーキいっちゃっていいすか!」
なんと〜、やりおった!和牛との勝負なら、こちらは最愛の鶏肉でいこう。但馬どりのコンフィで願いま〜す。
野菜とワインのフランス食堂ですからね、ワインを頼まないと。あまり詳しくはありませんが、驚くほど安い価格設定であることは分かります。
サカナとトリだから、分かりやすく白を一本頼んでしまうか。なぜかフランスの旗だけどイタリアのラーヴァをお願いします。ボトル4,100円ってやっぱりサービス過度じゃありませんか?大丈夫?
ヴェスヴィオの火山性土壌で育まれた、名前もそのまんまラーヴァ!溶岩ミネラル!爽やかな酸でスッキリ飲めてしまうじゃないか。
一皿目は旬の丹波野菜を味わうプレートです。
空芯菜・紫キャベツ・ツルムラサキ・マッシュルーム・ゴボウ・玉ねぎ・蓮根・マッシュルーム・バターナッツかぼちゃ。丹波篠山から仕入れたという無農薬野菜がたっぷり!
友人「ほんのりカレーというかクミンっぽい香りで・・こんなにおいしくツルムラサキ食べたの初めて。やばば〜」
空芯菜もニンニクで炒めるばかりじゃないのですねえ。バターナッツかぼちゃはまさしくバターのようだし、野菜だけで白ワインがすっとんでいっちゃうんですけど。まさに野菜とワインのフランス食堂!
軽いおつまみということで、バゲットに自家製キノコバターを塗ったものが登場。ガーリックバターより軽い香りと心地よいガリガリ感で、舌に残るお酒を洗い流してくれます。
明石産 大羽いわしとグランドペチカのエクラゼ・大葉クルミオイル!
とれとれのイワシの身は軽くマリネされてプリンプリン、大羽にもほどがあって素晴らしい脂乗りだなあ。荒くつぶされたグランドペチカはポックポクで栗みたいな味がする。イワシとジャガイモがこんなに相性がいいモノとは知らなかった。
そしてイワシと白ワインな、イモのおかげかクルミオイルの力か、すごく合う。日本酒クレーと言いそうになるかと思ったらとんでもない、ピッタリだよ!マリアージュしちゃったよ!
パンどころ神戸はバゲットもウマウマ。どこのか聞けばよかった。
メインの但馬どり 骨付きもも肉のコンフィは巨大なモモが一本ドカンときた!コンフィなのに皮がこんなにパリッパリで美味しいのは反則じゃありませんか。そして肉はもちろんプリンとしてしっとりして旨味あふれて、おひさまの下でコケコケと遊ぶトリさんが目に浮かぶようだ。
そして付け合わせの紫ジャガイモ、鴨のアブラでソテーなんて恐ろしいことを。このイモだけでワインの1本は消し飛ぶよ。
熊本県産 和牛マルシンステーキ カフェ・ド・パリバターは・・200gって書いてあったけどウソだよね。見事な逆詐欺ですね。
友人「まさかまさかのビッグサイズだよ。おいしいけどお腹はち切れちゃうよ」
はち切れたら大変なのでひと口いただきましょう。
はい、そういうことです。断面でおいしさは分かってしまいましたね。
店員さん「お腹いっぱいならデザートはヌガーグラッセにしましょうか。冷たいからスッと入ると思いますけど」
友人「メレンゲとクリームでしたっけ。それなら別腹でいける、かも」
バスクチーズケーキとか何種か選べたようですが、こちらも満腹警報発令中なので同じくヌガーグラッセで。
冷たくなめらかな生地にナッツがこんにちは。確かにこれはスイスイいける。おいしいなあ。野菜・魚・肉・デザートと満腹コースで4,800円、ワインのボトル1本と合わせても一万円ですよ。とてもソロバンが合わないのでは?大丈夫?
コーヒーまでうまいじゃないか。困ったなあ、通いたい。ちかもちさんと両方に通うには・・神戸訪問回数を倍にしなきゃダメなのか?ひええ。
奥様がかぶっているベレー帽をよく見ると7bé santéのロゴに見える。オリジナルですか?
奥様「よく気がつかれましたね。友だちがアフリカの泥染めをやっていて、作ってもらったんですよ」
え、泥なんですかコレ!綺麗に染まるもんですねえ。
こんな感じで、社会的不適合世間話ダメダメマンでも気さくに話せる雰囲気まで揃ったナイス隠れ家です。ご夫婦だけでやっているので予約は必須、でもこの味と雰囲気は楽しまなければもったいない。うう、神戸倍増計画なのか・・
7bé santé(ナベサンテ) 兵庫県神戸市長田区戸崎通3-11-6-102