松阪の宿を出て、今回の本当の目的地である神戸にひた走ります。と言っても200キロでは3時間弱で着いてしまうよ。もの足りないなあ。
この日は友人とスパイダーマンを観る予定でして、上映時間までちょいと時間がある。お昼でも食べていきましょうか。平日だからあそこに入れるかもしれない。
板宿駅から近いとはいえ、アーケードを抜けた目立たない所にある「おうどん くるみ家」さん。そんな立地でもいつも行列、実際年末はこりゃダメだとあきらめたのですが、今回は・・?
やった、平日で小雨という条件だからか待ちはひと組だ!しかも人数等の事情かこっちが先に呼ばれた。ほぼ待ちナシで入店に成功!
うほ〜、なんてシャレオツな店内でしょう。レトロ調ポスターやブリキ看板なんかもあったりね。本場讃岐の人気店で修行された方のお店だそうですが、あちらのセルフ店独特の「あの雰囲気」が微塵もない。アレもいいけど板宿はいちおう神戸なので、こういった方が合うのだろうな。
メニューを開くといきなり土鍋焼きうどん!お願いします!と言いそうになったけど落ち着け。
めくったら淡路どりのしっぽくうどん!根菜ゴロゴロ!ください!と言いそうになったけどレギュラーメニューを見てからにしろと言うのに。
そういえば入口に日替わり定食もあったよな・・かけうどんにたきこみご飯、小鉢はかぶと厚揚げのあんかけ!日替わり一丁!
ほら、次がレギュラーメニューだから。
基本はかけ・カレー・釜あげ・ざる・ぶっかけで、それにトッピングを選ぶわけですね。最初だから「かけ」or「釜あげ」あたりがいいのでしょうが、寒いから「カレー」にも目が・・
悩んだ時は基本っぽいモノと好物で行く!かけうどんと鶏肉、つまりとり天うどんだっ!友人はえびちくうどんですか。
友人「きつねかどうか悩んだっ!」
お冷やと温かいお茶の両方が来た。これはなかなか嬉しいサービス。
友人「このスタイルに行き着くまでの難癖の歴史とかがチラつくよね」
確かにこれならみんな幸せ、食器を洗う人だけ不幸せ。ちなみにテーブルにはおかわり用お茶ポットもあって万全です。
おおむね8分ほどで登場しました、とり天うどん!シンプルで機能美あふれる美しさじゃありませんか。
黄金の出汁にたゆたうのは、いかにも讃岐然としたたくましいうどん。うどんとしては珍しく匙があるので、やはり初手は汁からですか。
このにおいや・・たまらんとつぶやきながらひとすすり・・ドうめえ!カツオやイリコの香りに旨味、何が勝っているというのでもなく、汁がウマくなる要素に満ち満ちているというか。ただひたすら美味しい黄金の汁。
友人「お風呂をこのお出汁で満たして、入りながらず〜っと飲んでいたいわ〜」
そんな無茶なという言葉ですが、ホントそう思う。
うどんをつまめばもう分かっちゃった。この重み、箸から伝わるもっちり感。
友人「ゴワゴワじゃない、むっちりもにゅもにゅしたおうどんだよ〜。大好きなヤツだよ〜」
柔らかく受けとめてくれてから、最後にプチーンと弾けるように切れる。これだ、これが快感だ。冷たいぶっかけだったら結構な剛麺なんだろうな〜。それはそれですごくウマそう。
とり天は大ぶりのモノが3つに大葉が1枚。とりとちくわを1個ずつトレードしましょうか。
なんだこのサックサクとプリンプリンの同居はっ!ニンニクや下味に逃げない、トリのプリッと感を押し出す極上とり天っ!
友人「衣がホント軽くてね〜。なにコレ?」
本場の天ぷらは揚げ置きですからね、揚げたてを出してくれる時点で本場超えは決まっていた!もちろん並んでいる天ぷらを自分で選ぶのも楽しいんですけどね。
トレードしたちくわも名のあるモノなのでしょうか、よくできたカマボコばりの歯ごたえです。カリふわっと軽い衣が相性ピッタリなんてもんじゃない。
友人「どうしよう、このままでもおいしいしおツユにも浸したいし」
わかる!なやむ、なやむ・・けれども・・
え〜い、ドブンといってしまえ〜!
友人「やりおった!」
サックサクだった衣、沈めたと同時にクニュ〜んと艶かしい感じになってくださいまして、しかもおツユに油っけをプラス!上半分はまだサックリだし、これで幸せにならない方が難しい。
はふはふ、ズズーッと西やんばりの勢いですすり倒してしまう!気がつけば店内みんなうどん野郎〜っ!
・・店員さんも素晴らしい対応をしてくれるし、行列ができないはずがないお店だった。前回行った凡蔵さんといい、須磨区のうどんレベルおかしくない?
おうどん くるみ家 兵庫県神戸市須磨区前池町2-8-13 藤井ハウス 1F