トロトロ卵にうどん屋さんの本格出汁!板宿で円熟の極みカツ丼に出会った! 金時(須磨区・板宿駅)

神戸四泊の二泊目。朝から須磨の山にこもって、気がつけばお昼の時間じゃないか。ちょっと人里に降りるとしよう。

やって来たのはいつもの板宿です。おや、いつも大人気のうどん屋さんに行列がない。開店時間早々だからかな?しめしめとばかりに入ろうとしたら臨時休業でした、めでたしめでたし。

ああもう、すっかりうどんの気分になっちゃったよ!というかね、せっかく西側に来たのでどん兵衛で言う(W)の出汁を味わいたいのよ。この近辺で他のうどん屋さん‥すぐ近くに2軒くらいあった気がする。どっちにも入ったことないから行ってみよう。

そういえばこちらのお店、板宿に初めて来た時から雰囲気に惹かれていたのですよ。ほら、この「金時」さんの長い歴史に磨きぬかれた風情を見れ〜!

「本格うどん店のだし汁による丼物風味を満足して貰っています」ですよ。まさに今求めているモノですよ。入店だ〜!

店内はテーブル数卓のみ、キンキンに効いている空調が気持ちいい。おそらく八十は越えているであろう大ベテランの店主さんがニコニコと出迎えてくれます。

長年の営業による淘汰をくぐり抜けてきた少数精鋭メニュー。カッカレーうどんの「ッ」の謎を解いてみたいけど、丼物がメインみたいに書いてあったよね。

店主さん「今日は壁に貼ってあるのがお勧めでね、お得になってますからね」

なるほど、カレー以外の丼物ですか。ミニうどんつきのカツ丼が780円は間違いなくお得、いただきましょう。

冷たいお茶を飲みながら店内を見回すと、店名が彫られた椅子や衝立を発見。痺れちゃうなあ、今はこんなお店ないよね。

天井の照明が揺れるほどエアコンバッチリなのですが、大将はさらに空調服を着ています。厨房は暑いのか、大将ってば暑がり屋さんなのか。

卵を溶く音も軽快に、ものの7分ほどで登場しましたかつ丼とミニうどん

見た瞬間にアイエエエエ!と声が出た。知っているぞ、コレはどちらも美味しい子だ。ぼくは詳しいんだ。

カツのカルボナーラと言いたくなるような半熟っぷり、白身と黄身の華麗なマーブルっぷり、葉ネギの清涼な青み。玉子とじカツ丼の頂点とも言えるパーフェクトビジュアル!

ミニうどんには好物の刻み揚げが入っていてうれしいじゃないか。薄口醤油の澄んだ色、たまらない出汁の香り、いただきま〜す。

スベスベでちゅるんちゅるんと入ってくるヤワめうどん。優し〜い出汁を優し〜く舌に運んでくれる夢の架け橋だ。

出汁を吸ったお揚げさんには自然と恵比寿顔になってしまいます。

カラリと揚がったカツに絡むのは甘さ控えめ、出汁の旨味たっぷりの玉子。うまいうますぎると埼玉人のような悲鳴を上げるほかありません。

箸休めに昆布がつくのが面白い。そしておいしい。

浅めの器なので、ご飯は自然とつゆだく状態になります。つまりご飯だけでも旨味たっぷり!

カツが小ぶりだからこそ、肉と衣と玉子のバランスが完璧なんだな。これぞトンカツならぬカツ丼、全てが一体となった丼の小宇宙だ。

ご飯の量は控えめなのでミニうどんと合わせて腹九分、素晴らしい余韻を残してごちそうさま。

次に入ってきたお客さんにも「壁にあるのがおすすめでお得ですよ」と言っているので、もしかしてカレー仕込むの面倒なのか。ワンオペっぽいから仕方ないね。とにかくず〜っと営業していただきたい素晴らしいお店です。そのためには行って応援、次は親子丼に決〜めたっと。

金時 兵庫県神戸市須磨区飛松町2-1-19

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