スパイダーマン面白かったなあ。ホームシリーズのラストだけに出し惜しみナシ、まさしく総集編といった感じでひたすら贅沢な作品でした。ライダー映画にも通じるサービスサービスぅ。
こうなったら感想戦をしないわけにはまいりません。とりあえず板宿に戻りましょう。
なぜわざわざ戻るかと言えば、昼夜各8席のみで予約難度が高い「鮓 ちかもち」さんの席が取れたからです。予約受付が主にインスタなので、わざわざアカウントを作りましたよ。こちらと東横インしかフォローしておりません、はい。
店内は先述の通りカウンター8席のみ。すでに半分は宴が始まっているじゃないか。
夜メニューは5500円・8800円・11000円のおまかせコース。金額が上がると品数が増えるイメージでいいのかな。前回8800円コースで「ちょうどいい〜ギリギリ」くらいの満腹感だったので、同じコースをお願いしました。
まずはお酒を頼まないとね。和歌山の紀土があるじゃないか。甘味と酸味がほどよくて、きっとお魚さんにピッタリ。片口でください!
はい、かんぱ〜い。何に?メイ・パーカーでいいか。
初手に登場は明石鯛、上の黄色はなんとからすみですって。しっかり筋肉質の白身は薄造りでないと噛めないレベルでまるでフグみたい。白身のあっさりした旨味とからすみの淡い塩気がバッチリだ。ワサビも香り高く甘味もあって、少しも残せないじゃないか。
サワラには玉ねぎポン酢がのっちゃって。サワラの刺身や炙りはたまらなくウマいですよね。関東でももっと流行ればいいのに。
しかし流行ったところで、この玉ねぎポン酢がついてこないか。盗んで帰りたいほどウマいの。
蛸の柔らか煮とあん肝ペースト。別々に食べてくださいということです。
たしかに柔らか、でもタコらしい歯ごたえも残っていい感じ〜。柚子も効いちゃってまいったな。
あん肝ペーストは箸先につけてなめるだけでお酒がキューと進む。肝なのになんでこんなに軽いのか。ああうまい。
ホタテの茶碗蒸しは出汁たっぷりのトロトロ。底から穴子さんまで出てきてびっくりおいしい。
こちらの美しい一皿は、なんと甘鯛のカブと酒粕ソースがけですって。皮がパリッとした甘鯛に、カブの甘味とちょいと土の風味が加わって、酒粕の旨味がお酒を呼んで・・こりゃダメだ、奥播磨の片口をくださいっ!
ここで平皿にガリがのって、握りのスタートです。トップバッターはハリイカさんから。
友人「ちょ、ちょっ!このイカはちょっと・・っ!」
ハリイカって関東のスミイカですよね。パツンと切れる歯ごたえからあふれる甘味、そこに切れ目に染みた煮切りが効いて・・いかん、いきなりパァァンと柏手が炸裂!
あまりに美しい銀色の一条の光はサヨリです。青魚寄りの白身というナイスポジションがお酒を呼ぶなあ。
そしてシマアジがっ!来たっ!こんなにたくましい歯ごたえと清々しい脂を味わってしまっては、養殖のシマアジなんかハマチのハトコ、ただの肥満児にしか思えません。パァァン!
お次はなんとクエが来たよ!スーパー高級魚が続くよ!シャキッという音さえ聞こえそうなたくましい歯ごたえ、ノドグロもびっくりな脂!当然のように柏手が出ます。鍋でも握りでも最高な千両役者め。
赤貝の歯ごたえと粒を感じるご飯がバッチリ合うなあ。
太刀魚は塩とわさびで。身がふっくらして甘い〜!皮なしの炙りもウマいもんだなあ・・パァァン!
淡路のウニは軍艦でなく小鉢盛りで来ましたよ。ほう、北海道でなく淡路ですか・・なんて味が濃い、北の海に負けないどころかクビ差勝ち?さすが淡路は御食国、海の恵みはなんでも揃う!
お寿司の絶対王者・世紀末覇王といえばマグロ様。この色、この包丁、この形。柏手なんか打っている場合ではありません。ぼ、ぼくはお寿司がすきなんだな。と、あらためて思った次第。
冬の海代表のブリ選手にはあの美味しい玉ねぎポン酢がのっちゃってどうしましょう。あまりの美味しさでお酒が加速したと思われまして、この辺からほぼ記憶ナシ。でも写真とメモは残していたからエラい。
目の覚めるような鮮やかさの車海老は鮮度とウデマエが一目で分かります。シッポも取り去ってあるのが親切ですね。「歯があれば、尻尾もうめえや」はお盆の話でしたか。
ホカホカの蒸し穴子でさらに一杯・・終盤戦だし、シメに芋のロックでもいただきましょうか。甘味のあるツメにはそんな気がした。
赤だしが沁みるなあ。お椀を含め全てが小さめで品数たくさんなのが本当に楽しい。
最後の食事がわりにドーンとネギトロタクが出た。小さめと言ったそばからボリューム巻きですね。
サク取りしたマグロを目の前で叩いてくれちゃう贅沢にもほどがあるネギトロでして、タクアン巻きにそんなの山盛りは反則でしょう。折りに詰めてもらえば大人から子供まで大喜びのお土産になるわね。
熱いお茶をいただいて余韻に浸る寿司屋酒。なんてしわわせな・・もう次が食べたくなった。またインスタで予約しないとな。
女将さん「今ご予約でも大丈夫ですよ」
とiPadを取り出す女将さん。あ、そういう離れ業があるのですか!友人よ、いつがいいですか?
というわけで予約して再訪確定。毎月来てしまいそうな勢いだな。
鮓 ちかもち 兵庫県神戸市須磨区平田町1-1-20 谷崎ビル 1F