新潟の魚と野菜が新潟のお酒にピッタリの嘉肴に!良いぞ、嘉いぞ 嘉肴 てのひら(長岡市・長岡駅)

京都・宇都宮の友人たちと3人でやってまいりました、新潟。特に京都の友人は新潟上陸が初めてということで、これぞ新潟といったモノを食べていただかなくてはなりません。

そこで予約したのは、新潟の食材を新潟のお酒に合う見事な肴として出してくれるこちらのお店です。

長岡駅の大手口から徒歩5分程度にあります「嘉肴 てのひら」さん。

京都の友人に食べさせたいともっともな理由をつけましたが、早い話ぼくが食べたいのだ。ここに来るため新潟ツアーにしたまである。

店内はカウンター7席。7,700円のおまかせコースのみとなります。

19時開始で予約したので先客あり。コースのネタバレが聞こえないよう気をつけながらドリンクメニューを見るとしましょう。

お酒はほぼ新潟、酒どころ越後オールスターズです。日本の白ワインも結構な数が置いてあるそうですが、日本酒を飲むのに忙しくて頼んだことないな。

最近はとりあえずビールならぬ、とりあえず甘旨で。村祐酒造の紺瑠璃から始めますか。

え、なんだコレ。驚くほどブドウじゃないか。白ワインよりさらにブドウ味!カパカパ飲めちゃって危険じゃないですかーやだー。

柏崎のメバルに新発田のアスパラとウルイにメバル出汁の葛餡。メモに「海底人間」とか書くな分かりにくい。素直にメバルと書け。

メバルのうまさ、アスパラの甘さ、ウルイの歯ごたえ。全てのレベルを底上げするメバル出汁のうまさと来たら‥いきなり嘉肴が過ぎる!

(友人撮影)

餅米を蒸した飯蒸し。上はホタルイカ大根煮、したはヒラメ卵煮付け。エイヤっと海苔にのっけて食べてください、だそうです。

撮り忘れていたので友人の写真なのですが、左利きの友人にはしっかり左右逆に置いてくれて、飯蒸しを箸で取りやすいようになっていますね。

こちらは逆の配置なので、左手に海苔を持ち、右手の箸でエイヤっと飯蒸しをのせてガブっ。

つきたての餅以上にヤワヤワむっちりな飯蒸し。しかも餅と違って、ほんのり味がついているのよ。さらにホタルイカやヒラメ卵の旨味が来るわけでしょう?餅と海苔巻きのいいとこ取りだよこんなのっ!

ひどく輝いて見える肴は、きっと強く応えてくれるN-888で追いかけましょう。前回もいただきましたが、フルーツを感じさせながら割と酸味が暴れる個性的な子です。

寺泊のホウボウ、長岡のタケノコとスナップエンドウに一番出汁を張ったお椀

春の香りとホウボウの引き締まった白身を活かす、香り高き一番出汁。なんだか魂を抜かれるようだ。

お造りは佐渡のマス。これがすごかった。養殖サーモンのやりすぎ感がある脂とまるで違う、すっきり切れる清々しい風味はどうでしょう。拍子木状に切ってあるのでたっぷり豊かな歯ごたえ!しかも嬉しや、6切れもあるじゃないか!

トドメに柏崎のワサビが鼻を直撃するほど効いて、刺身の醍醐味を存分に楽しむことができます。

マスといえばヤマメなわけなので、繊細な風味を邪魔しないお酒‥そんなの新潟の得意技じゃないかということで、淡麗辛口の代表選手である麒麟山をお招きしましょう。

「それの真逆というのかな、これぞクセっていうお酒があるので試してみますか」とマスターが出してくれたのは岩手の権化 RAFTERS

協会酵母は使わず、乳酸も根付きの菌。精米歩合も何も米糠まで使用‥コメを根付きの菌で醸したとか、正真正銘のどぶろくじゃないか。

糠漬けそのものな香りや酸味は間違いなくどぶろくなのですが、不思議に後味が切れる。二口目からは、なんだかフルーティーに感じてしまう気がしてきた。おもしろ〜い。塩辛とかタクアンだけでも飲める、でもやろうと思えば料理にも合う。好きだコレ。

そして焼き物の登場。粟島のサワラ幽庵焼きと山ウドのきんぴら

幽暗といえば醤油・酒・みりんですが、こちらはゆず果汁も入るみたい。焼いたサワラとは思えないほどしっとりした身から、じゅわじゅわ染み出すうまい汁。相手が酒でもメシでも一騎当千。

そして春キャベツのせんべいが出たはずが、写真撮り忘れましたね。パリっパリでほんのり甘くて口直し以上の存在感。水気を切ってオーブンで焼くだけみたいに聞きましたが、マネしないうちに春キャベツが終わってしまいそう。

佐渡のアジ酢締めを長岡のカブ甘酢に包んだ一品。上の菜の花は川流れという新潟の伝統野菜だそうです。

とれとれのアジを軽く締めるなんて贅沢この上ない。爽やかな酸味で舌と胃がみるみる蘇るようです。

佐渡のマフグ白子、魚沼スッポンの葛餡!うまいものとおいしいものがケッコン、ケッコンした〜!永遠にすくっていたいおいしさ‥

楽しい時は過ぎるのが早く、次が食事ものですって。例に従って(?)芋のロックをいただくとしましょう。

なんと三条産の五輪峠、芋まで新潟だよ。

柏崎が名物にしようと張り切っている鯛茶漬け。てのひらさんが作ると、ゴマの旨味香りがたっぷりの濃厚出汁茶漬け。新潟というか大分風でうれしいのう。

出汁の風味も豊かで、ここ数年で食べたお茶漬けの中で最もうまいじゃないか。

デザートがわりにデコポン・サンふじ・台湾パインのコールドプレスジュース。飲みすぎたようでも二日酔いが無かったのはコレのおかげ?

前回いただいた村上茶が素晴らしかったので、今回も一服いただきました。北限のお茶・村上茶。雪をかぶることで甘味を蓄えるらしく、まる〜く穏やかな風味がたまりません。

ああお腹いっぱいだ、幸せだ。京都の友人、新潟のお味はいかがでしたか?

友人「マスのお刺身と最後のお茶漬け‥食べたらなくなっちゃった‥ずっと食べたい‥」

喜んでいただけたようで何よりです。やはり新潟の味をフルに楽しんでいただくのはてのひらさんで決まり、ですね。

嘉肴 てのひら 新潟県長岡市東坂之上町2-6-15 一柳ビル 1F

冬のてのひら

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