
二月上旬に京都へ。少々雪は降っておりますが、四条駅からWINSまでの道のりにはだいたい屋根があるから気にしない。
四条通のアーケードを歩き、なんだかお腹が減ったなあと時計を見れば昼の1時前。
これは大変、お昼にしよう。でも18時より和食コースだから満腹メニューはダメだよな‥四条駅近辺で軽食となれば中華粥かタコスか‥

あっ、いつも気になりつつも行ったことない蕎麦屋さんがあったじゃないか。大丸のちょっと東にあります「総本家 ゑびや」さん。古都で総本家を名乗るからには相当な歴史を誇る、つまり昔ながらの京都の味を楽しませてくれるに違いない。

地下ダンジョンへと降りていく雰囲気。いいじゃないの。
中に入れば結構広いというのも京都らしい。長いテーブルの隅っこをいただきました。

「雪が降る京都で温かいそば」なんて風情とか旅情がありすぎるじゃないか。やはりにしんそばあたりだろうか‥

と思ったら、ごく自然に「きつね定食をきざみで」なんて口が勝手に言った。
そうだ、ぼくはきざみ揚げってヤツが大好きだったんだ。老舗のかやくご飯も食べてみたいしね。
ななめ向かいの席に座ったダンディーは、ビールと木の葉丼なんてイカした注文を。し、渋い‥渋すぎる。常連の上級者だな。

さすが京都は茶がうまい。樽酒メニューがチラリと見えるけど気にしてはいけない。
あ、季刊新そばなんて老舗蕎麦屋が紹介されている小冊子があるぞ。めったに見る本じゃないから待っている間に読ませてもらおう。

おおっと、わずか2・3分で出てきちゃったからロクに読めない‥いや早く出してもらってガッカリするヤツがあるか。

きざみきつねそば。きざみ揚げと青い九条ネギ、澄んだ出汁。
関東では見ることのないグッドビジュアル。今ぼくは、京都でそばを食べようとしているんだなあ…

そばはシャッキリ、熱い汁でもダレませんね。
そばそのものの風味よりも、出汁との一体感を楽しむ感じ。見た目より塩気が強く、カツオだけではない旨味のある汁。これが京都で長く愛されている味なのか。

かやくご飯って言葉も関東では耳慣れなくていいですね。はんなり薄味、オカズと一緒で完成する優しい炊き込みご飯です。
しっかりご飯粒を感じる炊きあがりなのがちょっと意外でした。なんかもっとヤワヤワかな〜と勝手に思っていたけど、好みのタイプだ。

大根の炊いたんとかやくご飯があまりにナイスなコンビネーション。

はんなり出汁が染みたきざみ揚げがうまい‥!ついでに汁に油っ気を加えて、終盤戦に向かうにつれてうまくなる‥!なんて優秀な具なんだろう。揚げとネギをオカズにかやくご飯なんか食べちゃったりしてね。
両方いただいて腹八分ちょい過ぎくらい、なんとも胃に優しいランチとなりました。池波正太郎が喜びそうな昔の味、とくと楽しませていただきました。
道を挟んだ向かいにある味集中ラーメンが行列で、こっちはまるで混んでいないのが不思議不思議。せっかく観光に来たなら、こういった地域に根付いた味を食べたいもんですねえ。
総本家ゑびや 京都府京都市下京区四条通堺町東入ル立売中之町101-2