安い、ウマい、店も店員さんも明るい!湯島で奇跡のヤキトリズム おとりさま(台東区・湯島駅)

ハンドメイド作家のN又さんともんじゃ焼きを食べた際に、「ウソみたいに安くてすごく美味しくて、カウンター席に座るとかわいい店員さんが相手してくれる焼き鳥屋があるよー」と聞いたのですが‥そんな都市伝説クラスのお店、実在するのでしょうか‥?

N又さん「じゃあ行ってみるー?」

本当ならそりゃー行きますよ!えーと、東京メトロ千代田線湯島駅の1番出口から徒歩30秒‥ああ、ここかな?

たしかお店の名は「おとりさま」さんだからここですよね。赤看板に赤提灯の渋い店構え。これは見るからにデキる雰囲気。N又さんはまだかしら‥

N又さん「よっ!電車が遅れたもんでごめん!」

おお、来ましたね。さあさあ、常連さんとして先に入って、カウンター席を確保してください。

N又さん「カウンター希望か!つまりかわいい子と話したいわけね」

それはもう‥ねえ。そこはオッさんの義務ですのでご協力願います。

5時前なので先客はナシ。カウンター席に座ると、思ったより若いマスターと、思った以上に若くて綺麗な女性店員さんが2名。3人がニコニコ話しかけてくれます‥いやちょっと待って!この方々がお相手してくださるの?

N又さん「まあ落ち着け。まずは注文してから」

そうですね。壁に魅惑的なメニューは貼ってあるし‥

おすすめのツマミどれもがうまそうだし、とにかく安い!

N又さん「うずら卵正油漬けゴマ塩きゅうりは頼まなくちゃダメなメニューだよ」

どっちもどう考えても酒に合うので、ぜひ頼みましょう。

あとはえーと、焼き鳥屋さんだから焼き鳥ですよね。

N又さん「タレと塩はどっちが好き?」

んあー、部位によりますけど、初見の店ではタレを頼むことが多いかな〜。

N又さん「じゃあ両方でいこう。焼き鳥全部二本ずつ、タレと塩はマスターのオススメで

あ、全部?豪快な注文だなあ。

飲み物はどうしようかな。焼き鳥では日本酒か焼酎になる気がしますが、お店オリジナルのとりハイというのも気になるところ。

N又さん「でもねー、お互いハイとかサワーで酔える体質に生まれたかったね」

そこなんですよね‥黒糖焼酎のれんとがあるからこれにしようかな。

店員さん「ごめんなさい、今日はれんとが切れてまして‥」

あら、それは残念。

店員さん「黒糖は切れてるけど芋でしたら」

ドンドンドンドン。

店員さん「このくらいはあるんですけど」

なんだよそれ、反則だろ!じゃあとりあえずねむれねむれをロックでくださーい。

N又さん「こっちはとりあえずハイボールで、その後ジャックダニエルをロックで」

ああ、2杯目も予約しておくんだ‥

はい、焼酎到着!そして横のこれは‥大根おろしですね。

店員さん「お通しです。おかわりは自由ですので〜」

大根おろしおかわり自由?新機軸ですね。

N又さん「ここはお通しがコレだから、飲めば飲むほど胃の調子が良くなるんだよー」

なるほどー。味つけは醤油ですかね?

店員さん「醤油でもいいけど、柚子胡椒とポン酢をオススメしてます」

ではその二つに七味も加えて‥うわー、こりゃダメだ!

N又さん「ダメ?大根嫌いだった?」

いやその、永遠に飲める系でしょ、コレ!

N又さん「なるほど。うん、それはダメだ」

店員さん「おまたせしました〜。まずはレバーハツ、あと網脂レバーですね〜」

おおー、これで焼き鳥屋さんらしき布陣は整いました!

レバーはまさしく頃合いの焼き加減、ハツはコリコリだけど柔らかみのある新鮮極まりない歯ごたえ、そして驚きは網脂レバー

豚レバー(たぶん)に豚の網脂を巻いて焼いたという初耳メニューですが‥レバーにとろっとろの網脂の旨味がブーストされる!豚のフォアグラだよコレ!!ンマーイ!!

N又さん「ここに来たらうずら正油漬けキュウリは頼まないと」

店員さん「うずらは下ごしらえが大変なんで、よーく味わってくださいね」

おや、大変といいますと?

店員さん「本っ当の半熟なんで、カラをむく時にバンバンつぶれるんですよ〜」

本当だ、黄身がまさしく半熟でたまらなくウマい!ホイホイ食べちゃうけど、実は裏の苦労ゆえのお味なんですね〜。ありがたや〜。

N又さん「梅きゅう、味噌マヨきゅう、一本漬けと色々あるけど、イチオシはこのごま塩きゅうり

見るからに爽やかな一品。大根おろし、焼き鳥、ごま塩きゅうり、焼き鳥、大根おろし‥と永久機関に突入してしまいそう。

お次の串がやってきました。本当に永久機関になりそう。なお写真にあるキャラクターワンカップは常連さんのお土産だそうです。

串は皮・ねぎま・せせりですね。焼き鳥会の御三家が揃い踏み!とりどりの鶏を串に眺めるこの楽しさ、これぞヤキトリズム!

コレが嫌いな人には未だにお会いしたことない、!焼肉界の人気王が牛タンなら、焼き鳥界の人気王はこの方でないかしら。

N又さん「ダイエットで鶏の皮を剥がすとかあるけど、考えられないね〜」

柔術の達人ヒクソン・グレイシーは、鶏の胸肉をこんがり焼いて、皮をはがしてから食べるとか言っていましたね‥400戦無敗でいるのも大変だ。負けても食べるよね〜、皮は。

この辺で日本酒を頼みましょう。冷酒は係員におたずねくださいとありますが、何があるのですか?

店員さん「今日は珍しい地酒があるんですよ〜。群馬尾瀬の雪どけです。綺麗な名前でしょう」

おおー、それは珍し‥くないよ!そのお酒の醸造元は館林市龍神酒造、ウチから車で20分。

店員さん「えっ?なんですかそれ。超想定外なんですけど」

N又さん「この人群馬から来てるから」

店員さん「群馬から?あれ、じゃあ今日は観光ですか?」

なんと、この店で焼き鳥を食べるためだけで来たのです。バカみたいでしょう?あ、尾瀬の雪どけは好きなんでいただきますよ〜。

店員さん「(????)あっ、はい。なみなみと注ぎますね〜」

砂肝ボンジリが来て、これで焼き鳥シリーズは全部来たかな?いやー、せせりって本当にウマいですよねー。モグモグ。

N又さん「あっ、忘れてる!」

え、何を‥?あ、そうか。コレってせせりでしたね。では一発いきましょう。

せ・せ・り!せ・せ・り!

N又さん「せ・せ・り!せ・せ・り!

食べかけだけど無事せせりコール終了! 詳しくは打首獄門同好会ヤキトリズムで。

焼き鳥屋のメニューにあれば必ずと言っていいほど注文する大好き部位、ボンジリは塩で。皮と鶏油のカタマリとか、どんな反則なんですかコレは。

そして臭さのない良い鶏肉なのに、ボンジリすら1本130円とは‥どんな反則なんですか。

「安くお出しするために全力を尽くしてますから。なんとか頑張ってるんで、群馬からでもどこからでも来てくださいね〜」

あらら、焼きが一段楽ついた店長さんがやって来た。片手には‥お酒ですね。

店長さん「ここでの一杯がまた楽しみなんです」

そして飲みながらカウンターに集まってきた常連さんと話しはじめました。いい雰囲気だなあ。

その中の常連さんが持ってきた、18禁カレー。どう18禁なんですか?牛や豚の局部が具材とか‥?

常連さん「いや、とにかく辛いの!いいから食べてみて!」

どれどれ‥とみんなで分けて味見大会をすると、なるほど、こりゃー辛い!

「うん、ちょっと辛いけどおいしいよ」

そう言って平気で食べているのは、私の隣に座った東南アジア系の美女。すごいですね。辛いモノの国からいらしたのですか?

美女「そうでもないけど、このくらいは大丈夫ねー」

そうなんですか?辛さ耐性高めの私にも相当辛いですが‥しかし飲み屋でたまたま隣り合った人と話をするなんて、何年ぶりのことでしょう。日頃のコミュ障すら吹き飛ばす、このほんわかした雰囲気はどうだ‥!

美女につられてカレーを食べていたら舌がヒリヒリしてきた。なんか口の中を冷やすようなメニューはあるかしら。

店長さん「スキー場の野沢菜漬けなんてどうですか?凍らせた野沢菜なんだけど」

今欲しいものはまさにそれだ!シャリシャリに凍った野沢菜で口の中を鎮火しましょう。しかし凍らせた漬物ってウマいですね。帰ったらマネしよう。

さて、辛さもひいたところでねぎまを追加して、ししとうも行きましょう。

N又さん「あ、そうだ。もう一個大事なものを忘れてた」

大事なもの?えーと‥とメニューを見ると‥ああ、コレですね。

つ・く・ね!つ・く・ね!

N又さん「つ・く・ね!つ・く・ね!

つくねコールのために頼みましたが、実はつくねってめったに注文しないのです。もちろん嫌いではないのですが、なんとなく盲点でいつも頼まない。

久しぶりにつくねを食べてみると‥ワハハ、思わず笑いが出た。じゅわーんって勢いで鶏汁が飛び出しますね!串にささった鶏ハンバーグだ。ンマーイこれ!!いやー、つくね開眼しました。

N又さん「これはもう、この店リピート確定かな」

地元にこんな店が欲しかった‥まあ湯島ならホイホイ来れる距離なので、リピートせざるを得ませんね。

店員さん「ホイホイ‥なんですか」

N又さん「ホイホイ来ちゃうんだよねえ‥」

さらに頼んだモツ煮はよく煮込まれて、群馬の有名なソレとは違う優しい味わい。七味と一味と柚子胡椒があるので、色々カスタマイズもできて楽しい。

N又さん「あ、そうだ!納豆巻き串も頼まないとね!」

まだ食べるのですね?どれどれ‥あらやだ、納豆の旨味がたまりません‥!めっちゃめちゃ酒がすすみますね!

N又さん「いいお店でしょう」

焼き鳥屋さんといえば店内が薄暗い印象ですが、こちらは居心地のいい明るさだし、雰囲気もほんわかして非常に楽しい。うーむ、返す返すも地元に欲しい‥

N又さん「またホイホイ来ちゃえばいいじゃん!」

おおむね異議なし!

さて、そろそろ出ましょうか‥お会計を頼むと、二人で20杯ほど飲んで山ほど食べたのに12000円だと‥!?

店員さん「いや、逆に二人で1万円突破は珍しいです」

そ、そうなのか‥なんて良い店だ!絶対また来る!(そして翌週ホントに行った)

 

おとりさま 東京都台東区池之端1-1-1 池之端ビル 1F

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