鳥取旅行の途中だった気がしますが、今の季節だけのものをいただいてきたのでそちらの記事を。
「なんかさー、松茸食べたくない?ちょっとじゃなくて、ドーンと松茸だらけコースみたいなので」
あいかわらず唐突にお題をふってくるのは、横浜の金髪鬼Zぼさま。秋の王者、松茸!いいですね。
Zぼ「でしょでしょ?じゃあ何人かに声かけてみるからお店はよろしく!」
あー、でもお高いのでは‥
Zぼ「いいよいいよ、お酒込みで一人2万までならいけるよ!たぶん。そういうヤツら呼ぶよ!」
ふえぇ、みんな金持ってんなぁ‥まあいいや、それだけの予算ならきっといい店が‥と思ったら、4万とか5万のコースがザラじゃないですか〜。松茸おそるべし!
‥ふむふむ、ここなら手が届きそうだぞ。
というわけでやってきたのは銀座、しかも一丁目という銀座中の銀座です。
Zぼ「本当に2万で済むの?ところでどの店だっけ」
このオール飲食店ビルディングの6階、たしか名前が‥
そうそう、「舞桜」さんです。魚と日本酒が売りらしいですが、この季節のみ松茸特化店ということです。予約はバッチリなので入りましょう。
6人で行ったら個室に案内してもらえました。2卓に3人ずつ座る珍しい形式。
Zぼ「松茸メニューっ!どれだっ!コレか!」
「ひぇ〜!一本焼きは時価ですかい!」
絵師のKきゃわさん、あわてることはありませんよ。
ほら、その一本焼きの大先生が入ったこちらのコースをお願いしてあるから大丈夫。
Kきゃわ「いちまんえんと13000円のコースに一本先生がいるのですな」
Zぼ「一万円コースはすき焼きがあるけど、俺すき焼きって好きじゃないのよ!」
そう聞きましたので、13000円の極味コースにしました。
Kきゃわ「ひえ〜〜!!一番上のコースじゃないですかい」
それでも松茸づくしコースとなると、大変お安い‥んじゃないかなあ。
それでは飲み物を頼みましょう。私はかの魯山人が愛したという七本鎗をいただきます。すごくしっかりした、骨太な日本酒です。
Zぼ「俺は生!生の人〜。4人か」
Kきゃわ「俺は松茸だから日本酒をチビチビいきたいですが、スッキリ飲みやすいのはどれでしょ」
こちらのくどき上手は超辛口だったはず。ベッタリした甘さとは無縁の、切れ味全開のお酒。
Kきゃわ「じゃあそれで」
はーい、かんぱーい。
ついでにあと3人はカポエイラの達人Eプレさん、Zぼさまといつも飲んでいる横浜の開発者bらんちさん、これまたZぼさまとよく飲んでいる千葉のカピバラ系開発者S根さんです。
突き出しというか最初の酒菜。なんとこれは‥
Zぼ「いきなり松茸じゃないかよ!」
松茸やキクラゲをポン酢的なタレで和えた‥ああ、酢の物風にしても口の中から香る松茸、すごい。
Kきゃわ「プチトマトの皮を剥くという、世の主婦が発狂しそうな仕事がしてあるのがまたすごいですな」
Zぼ「キクラゲうまい!キノコってうまいな!」
お次は松茸料理第一の爆弾、急先鋒である土瓶蒸し!
Kきゃわ「実は俺、土瓶蒸しの食べ方知らんのですが」
簡単ですよ。こちらは固形燃料で温めるスタイルなので、湯気が出てきたらフタをあけて香りを楽しんで、その後おちょこに一杯入れてふは〜と。その後は飲んで具を食べて、飲んで具を食べて。たまにスダチをしぼって。
Kきゃわ「あっ、湯気が出てきた!」
よし、フタに鼻を近づけて、パカっ。
ほわわ〜ん。
Kきゃわ「たまらんわ〜、これ」
あーもう、個室中全部松茸の香りになっちゃうじゃないのよ!最高かよ!
Zぼ「俺もう飲んじゃう〜」
あっ、早い!お味はいかが?
Zぼ「‥ダメだよ!今年飲んだ液体で、酒をのぞけば一番ウマいよ!」
なななな、なんだってーー!?
まず一口クイっといくと‥ふわーい!
Kきゃわ「香りはもちろんだけど、松茸先生ダシ出まくりじゃないですか?」
キノコっていいダシが出るけど、さすが斯界の王者ですな。では次はスダチを軽く一絞り‥
Kきゃわ「ふぎゃあ〜〜!!」
なんじゃこりゃ〜!!香りと旨さがいきなりレッドゾーン!!
Kきゃわ「松茸と柑橘の相性、おかしいじゃろ!」
お次はお造りです。なんだか白いお刺身がいっぱい。12時方向の細かく刻まれたモノと、左上段を占める大根が謎でしかたない。
大根を横から見たら、マグロパイセンと鯛部長がいらっしゃったー!!こういった大根もツマっていうのかな?
Kきゃわ「白身でマツタケさんを包んでな、パクッと食べるとたまらんのじゃよ‥」
えっ?あの茶色い謎の物体、マツタケパイセン?どこまで松茸で攻めるんだよ!そしてその通り食べたらめっちゃめちゃウマいじゃないのよ!
造りでほわ〜っとなっていたところに来たのは‥なんですか?茶碗蒸し?
店員さん「フォアグラのムース、松茸あんかけです」
Kきゃわ「‥全部がパワーワードでよく理解できなかった」
とにかくいただいてみましょうか。
Kきゃわ「ぎゃーーー!!!」
Zぼ「バカなの?うますぎるよこれ!」
茶碗蒸しのような、なめらかフォアグラムースと松茸餡!
bらんち「出社ログインボーナスで毎日コレが出たら、会社に行きたくなるんだけどなぁ‥」
なにその福利厚生!最高だろ!
その次に来たのは‥ちょっと待て。牛ヒレの王者シャトーブリアンのステーキ。付け合わせが‥マツタケ?
Zぼ「ちょっと待ってよ!どんだけマツタケ推しなの?」
肉とキノコの王者が揃い踏みしてしまった‥!
一切れ目でヒレの食感と赤身の旨味を楽しんだらば‥コレじゃ!
Kきゃわ「ひえーい!マツタケ寿司のシャリがシャトーブリアン!意味わからんよ!」
マツタケの香りとシャキッとした歯ごたえ、ヒレの柔らかさと赤身特有の旨味‥!なにこれ、永遠にお酒が飲める2千万パワーズじゃないの。
幸せに浸っていたら、火鉢が運ばれてきて‥なんかスゲー松茸と、包丁を持った紳士が来た。
「当店の料理長です。これから松茸を丸ごとこちらのお席で焼かせていただきます」
Zぼ「きったーーー!!これがメインイベントよ!」
Eプレ「すごい松茸ですね!国産?」
料理長「中国産ですが、厳選しております」
料理長「では焼きますね!」
うわー、生まれて初めて見た!松茸のキャンプファイヤー陣!
Kきゃわ「ここの真ん中に住みたいわ〜。毎日松茸の香りにむせるんですぜ!」
料理長「でもきっと熱いですよ」
Kきゃわ「床暖房が炭火かー!そりゃざんねん ( ͡° ͜ʖ ͡°) 」
素晴らしい焼き色になってまいりました‥個室中がたいへんなマツタケの香りですが、特にEプレさんの表情が恍惚としすぎている。
Eプレ「換気の関係で、全ての香りが俺のところに集中しているみたいですね」
Kきゃわ「だからそんな弥勒菩薩みたいに素敵な表情なんですかい?ちょっと、松茸の煙を浴びたその頭皮の匂いを嗅がせろ〜!」
試しにとEプレさん側に回ったら、むせっけえるほどのマツタケ香!ふっは〜、しわわせ。
はい、上手に焼けました〜!焼きながらトークを聞いたところ、料理長は東京で一番松茸を焼く人‥つまり日本で一番焼く人‥つまり‥
Kきゃわ「世界一のマツタケハンドじゃないかい!ふわゎ〜、手の匂いを嗅がせてもらっても?」
料理長「松茸の香りを楽しんでください。私としては焼くところより、今これからのシーンを見て、写真を撮っていただきたいですね」
ふぉっ?なんですかそれ。
料理長「私と数十年連れ添った包丁で松茸を軽く切って‥」
うわー、研がれまくって細くなった、怪しい輝きを放つ包丁‥!
料理長「一気に‥えいっ!」
ずばばーんと裂かれた!!これはうまそうじゃー!
見事に焼かれて見事に裂かれた松茸さん!これをシャクシャク食べちゃっていいの?なんて罪深い‥
料理長「小皿の塩をスダチの汁で溶かす感じで混ぜていただいて、かるくつけながらどうぞ」
なんですか、その絶対ウマいであろう食べ方!
てんてんとスダチ塩をつけて、カプリ‥シャクっ、シャクっ!ほわわーん。
Kきゃわ「コレは‥あかんやつですわ」
Zぼ「ちょっとー、口から鼻に抜ける香り、おかしくない?」
シャキシャキ感も香りもとんでもないチートですな‥!こんなの日本酒を呼ぶだろ!
料理長「私からささやかですが獺祭を2合持ってこさせますので、残りのメニューもお楽しみください」
Zぼ「何この男前料理長!最高かよ!」
獺祭という援軍が来ましたけど、このウマすぎコースはいつまで続くんじゃろ?
Kきゃわ「さきほど残りわずかですがって言ってた気がするので、そろそろシメのご飯とかじゃないっすかね?」
Zぼ「‥おいっ!松茸コロッケお待たせしました〜って来たよ!シメどころか揚げ物来たよ!」
松茸‥コロッケ‥?
どんなもんじゃろ?とかぶりついてみたら、極上のクリームコロッケに松茸の角切りがゴロゴロ‥!
Kきゃわ「なんなんじゃ〜。コロッケ界の天下狙ってるんかいお前!」
Eプレ「松茸ってやっぱりキノコなんですね。めちゃめちゃ油に合う」
フォアグラ&トリュフ、シメジ&バター‥そうだよね、いつも油と共にいたよね、キノコ‥!
店員さん「お待たせしました。土鍋の松茸ご飯、炊けました!」
ぷぎゃー!!風向き関係なくプンプン香るマツタケ!!来たよ、リーサルウェポン‥!
ちょっとちょっと!いい感じのお焦げができているじゃないのよ!
店員さん「これがないと美味しくなりませんので‥」
そりゃそうだ!その辺を重点的にわたくしめに盛っていただいてよろしいですか?
Kきゃわ「それは許されませんな。均等に願いますぜ」
土鍋炊き松茸ご飯、赤だし、おしんこ!なんだこの完璧な布陣は‥!もしかしたらこの組み合わせでお酒が飲めるのでは?
Kきゃわ「いや、追加注文してるでしょ。飲む気まんまんでしょ」
そうでしたっけ‥ふはーい、脳内ライブラリにない、ちょっと不思議なダシの味噌汁をかるくすすってお酒を飲むと‥た、たまるか!
松茸ご飯の味?そんなの‥うまいよ!うまいしか言えませんって〜。
メロンをいただいて‥あら、このメロンめちゃめちゃ甘いな。
Zぼ「最高だね!でもこれから一年は松茸はいいかな‥」
まさしく一年分たっぷりいただきました!これは‥また来年?
Zぼ「お金たまったらね!」
なんだかんだで一人18000円でした!これなら頑張ればまた来年も来ることができる‥といいなあ。
舞桜 東京都中央区銀座1-5-10 銀座ファーストファイブビル 6F