春の佳肴と美酒は京都に在り!カウンター席のみだからこその調理ショーに酔いしれるのだ 佳肴 岡もと(東山区・清水五条駅)

琵琶湖畔でスパイシーカレーをいただいて胃腸が活性化したようだ。これで夕食もバッチリだぞ。意気揚々と上洛します。

京都の友人と待ち合わせ、タクシーアプリに場所を入力。便利な時代になったもんだ。

はい到着、最近恒例になりつつある「佳肴 岡もと」さん!

素材はその時の旬そのものだし、目の前でのライブ調理はかっこいいし、お酒はこれでもかと種類があるし、どこを取っても好みでしかない困ったお店です。

開店10分前に着いたら1番乗りでした。カウンター8席のみ、18時オープン。だいたいの人が18時開始で予約しているはずです。コース全部で2時間半はかかりますからね。

さて、続々と席が埋まって当然のようにフルハウスですよ。佳肴で美酒を楽しむ会、開始、開始〜。

大将「オーヤマさんはとりあえずコレを飲んでください」

ドンと置かれたのは神奈川の隆・無濾過生原酒槽しぼり。じゅわわ〜とした舌触りから上品な酸と爽やかな香りが抜けてこれは好き。大好き。3・4杯はこれでいきます。

まずは温かいものということで、そら豆のすりながしからのスタート。清々しい和風ポタージュに針ウドと炒った蕎麦の実といった香り部隊が加わってもう大変。ひと匙ごとに酒が欲しくなる。

かっこいい器で登場したのは鮑と香川産アスパラの蒸し物です。アワビ!大好物!すだち餡と柚子の花がむっちり鮑の磯の香りを引き上げる〜。アスパラも極太で甘いのなんの。

和食の華といえばお椀!本日は〜?鼻を近づけながらレッツオープン!

ほわわ〜んと鼻をくすぐる木の芽となんだか爽やかな香り。正体は何だ。

白玉きくらげの真薯には八代のすじ青のり入り!タケノコは最高級品とされる京都塚原産ですって。

吸ってうまし、タケノコをかじってうまし、海苔が香りまくる真薯を食べてまたうまし・・この辺で他のお客さんに雨後の月を勧めている大将。ちょっと待って、ソレください!

雨後の月・純米大吟醸〜!大将は広島というか瀬戸内の島の出身ということで、イチオシのお酒なんだとか。香り高く芳醇で言うことはございません。辛口甘口とかでなく、ただ美味い。

造りにあたるのかな、徳島の甘鯛の羅臼昆布〆。特製の梅干しを使った煎り酒でいただきます。雨後の月との瀬戸内コンビネーションがたまらない。

八寸は必ず出てくれます鰯の辛煮。辛煮というかやや酸っぱ煮で、お酒の重みを洗いつつ新たなツマミとなる優れものです。切実に持ち帰りたい。

広島推しということは、もしかして竹鶴なんてあったりしちゃうのでしょうか・・と聞いてみたところ、待ってましたとばかりにドカンと置かれた竹鶴純米原酒

神亀の遺伝子を受け継いだ骨太にも程があるお酒!ニッカ創業者・竹鶴政孝の実家!最高!

(友人撮影)

がっついて撮り忘れてしまった鯛白子とお揚げさんとセリの炊き上げ。干しアミの出汁がたっぷり染みてどうしましょう。

明石のハリイカ鮑の肝醤油で。先ほどの鮑の肝はどこに行ったかというと、実はここにいたのです。最高の甘味と歯ごたえを持つハリイカを!鮑の肝で!大好物同士が二身合体してしまったらどうすればいいのだ。竹鶴を飲めばいいのか。うむ、うまい!

炙りたての最中を手渡されましたが、中身は?

ホタルイカのなめろうだって!こんな片手でカプッといける肴は良くない、角打ちで出たら酔っ払い一直線だ。酒の道まっしぐらだ。

焼き物はメイタガレイの炭火焼き。香ばしい皮にじゅわっと染みるタレは島らっきょうですって。そうか、玉ねぎみたいなもんだからタレにもなるのですね。山椒の香りに大麦のプチプチ感も混ざって楽しいなあ。

この辺で三河の二兎をお願いしましょう。「二兎を追わねば二兎は得られない」という、なかなか傾奇者っぽいコンセプトのお酒です。ホントに重くて軽くて甘くて辛い。不思議〜。

鯖寿司はスグキ入りと山椒の実入り。二兎で二種の鯖寿司を喰らう!お酒の酸と鯖の酸がうまいこと噛み合ってちっとも食事にならない。全力で肴じゃないか。

鹿児島シャポーンのスープに玄米麺とフカヒレを投入した、贅沢極まりないひと口麺。シャポーンというのは去勢した鶏さんで、取ってしまうことで肉付きが良くなるとか。確かにスープも丸鶏をさらに丸くしたような味、かもしれない。

そろそろ甘いものということで、芋のロックをいただきましょう。薩摩維新の瓶がちらちら見えていたのでお願いします。

パイナップル・いちごとメモにあるのでその辺の洋酒煮、だったと思う。相当お酒が回っています、はい。スプーンまで冷え冷えで嬉しかった記憶だけ鮮明だ。

目の前でこねて包んで蒸しあげる饅頭は黒豆きな粉の皮に豆乳カスタードの餡。きな粉と豆乳という豆ブラザーズでいただく芋焼酎がウマいんです、はい。

お茶をいただいてすっかり満足。いや〜、今日も大変おいしゅうございました。

というわけで次は初夏。予約サイトで無事取れました。季節ごとに食べなきゃいけないから大変。

(友人撮影)

友人がメモがわりにお酒を撮っておいてくれました。ぼくは大きめグラス一本勝負ですが、小さめの器でお願いするとホラ、いちいち洒落たモノで出してくれるんですよ・・しかしよく飲んだね。

佳肴 岡もと 京都府京都市東山区常盤町470-4

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