噛みしめて味わう極太十割蕎麦、全力で秋を感じる地野菜天ぷら。サイタマの山奥は素晴らしい とき庵(ときがわ町)

「秋だから面白い天ぷらがあるんじゃない?柿とか。ほら行こう」

いきなりどうしました母。面白い天ぷら・・ああ、あそこですか。いいじゃないですか、行きましょう。

そのお店は11時半開店ですが、土日は早めにお客を入れていたはず。11時15分くらいに着くように出ましょうか・・と言いつつ、お腹の調子がアレで少し出遅れた。

お目当てのお店、サイタマの秘境ときがわ町にあります「とき庵」さんにたどり着いたのは11時20分。待っている人がいないということは、一回転目の全員が入ってしまったということか。

やはりちょうど満席になったところのようで。名前を書いて待つと、思ったより早く15分くらいで呼ばれました。もしかしたら11時くらいに開けているのかな?

入店前に本日の天ぷらをチェック!あら柿がある。母の予想もなかなか冴えていますね。

母「ゆずとかぶも楽しみだね」

というわけで、一議に及ばず地山菜の天もり蕎麦といきましょう・・と思ったのですが、いちおうブログを書く人なので他のメニューも見てみましょう。

辛み大根のおろしそば・旬野菜のかき揚げ添えは絶対ウマいよな〜と毎度思いつつ毎度頼まない。ここの天ぷらたちを思うと、かき揚げはなんだか損をしているような気になってしまうのです。

土曜日限定粗挽き蕎麦十割太うちね、ふぅン・・と思ったらちょっと待て、今日ってば土曜日じゃないのよさ。天ぷらもつくんでしょ?コレだ、コレですよ!いちおうメニューを見て良かった。

感染症以降セルフになったお茶はほうじ茶でうれしい。そしてときがわの弓立窯さんの湯呑みがさらに嬉しい。こちらの器は全て弓立窯さんのものです。好きです。

粗挽き蕎麦十割太うち、整いました!うひょ〜、器もいいけど中身もバッチリじゃありませんか。

粗挽き十割太うちという蕎麦は太うちってレベルではない、パワー三割増しの田舎そばという塩梅でなんとも頼もしい。

わしゃっ!とつかんでそのまま食べてみれば、すすることなんてできません。ワシワシ口に運んでモギモギ喰む。むギュッと噛み締めると蕎麦の甘味と香りが弾ける!喉越しなんて数億光年先、素朴な香りを全口腔で味わう蕎麦だ!

こちらの汁はダシも返しもしっかり力強いのですが、それでも半分くらいつけたのでは追いつきません。たっぷりグルグルひたしてから、ワシャっとかぶりつきましょう。

蕎麦というより、少し汁が絡みやすくなった変形そばがきといったところでしょうか。これでもかと蕎麦の風味を楽しめて幸せだなあ。

わさびをちょっとつけてもいいですね。ネギはそば湯にとっておこう。ワシワシ噛んで疲れたアゴを蕎麦豆腐で安めます。

おおそうだ、熱いうちに天ぷらもいただかないと。エビも穴子もかき揚げもいない、一見主役不在なれどカラフルな野菜天ぷら盛り合わせ!

かぶがほっこり甘くてたまらんです。

母「前ここで食べてマネしてみたけど、やっぱりこうはいかないね」

そりゃウデマエが違います。初めて来た時、ナス天のウマさにびびってたじろいだ記憶がある。

プチトマトは熱で旨味がパワーアップして上等なトマトソースのようだ。蕎麦のひなびた香りの合間に食べるゆずの爽やかなこと。

母「ずいきって芋がらでしょ?なんでこんなにおいしいの」

そこらへんの草みたいなモノとは、なんとサイタマらしい食材でしょう。あ、イモのオマケでなくずいきとして栽培したものだったらすみません。

最後のデザートとして取っておきましたのは。笑っちゃうくらい甘い。ワハハ。

あま〜くなった舌をそば湯で締めてお開きにしましょう。いい汁だなあ。太うち良かったな、これからここに来るのは土曜にしましょうか。

母「何曜日でもいいけど季節だよ。天ぷらが変わるんだから」

ノビルが食べたいから4月くらいですかね。春の山菜祭りを目指して。

そして蕎麦と天ぷらの後はサイボクまで豚肉の買い出しに行くのが常です。サイタマの山はいいですよ〜。

とき庵 埼玉県比企郡ときがわ町西平756-4

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