老舗の江戸前天丼は全てが軽やかなのでした はちまき(千代田区・神保町駅)

例によって都内で飲んだ翌朝、新宿でパンでも買って帰ろ〜かなと思いましたが、そうだった。神保町でスマホゲームのイベントがあったんだ。行ってみよう。

やあ、ふにゃもらけで有名なピースさんが出展しているではないですか。新作のコトダマ勇者、渾身のデキですね。名前から色々なキャラクターが生成されるという、昔のRPGの裏技要素をメインにしてしまったようなゲームです。たとえば宮本武蔵という名前にするとができたりします。

ところでピース代表のMすださん、すさまじい服を着ていますね。

「歩く広告塔となっています。あ、すみません。今回オーヤマさんの名前も勝手に使わせていただきました」

ええ、見ました。まさか入れてくださるとは‥しかもあんなキャラになるとは‥プレイされる方はぜひ「オーヤマ」を作って売り飛ばしてください。

さて、イベント会場を後にしてランチといきますか。Mすださんといえば実写版カレクックと言われるほどのカレー大好きマン。しかもここは神保町。カレーで決まりかな!半年前のテキトーな散策では大当たりを引いた記憶があります。

11時に会場を出てしまったので、まだ11時5分‥よく考えたらそんな時間からやっているカレー屋さんなんてないよね‥あ、なんかいい感じのお店があるぞ。「はちまき」さん。てんぷら屋さんか〜。

そういえば昨夜友人と飲んだ時、「穴子とか白身の魚の天ぷらはウマいけど、居酒屋メニューには少ない気がする」という議題になったのでした。

ここは一つ抜け駆けして、穴子天ぷらでもいただくか‥

どんなお店かな?と表にいくつかあるパネルを見たら、昭和六年創業、江戸川乱歩先生も愛したお店だと‥?まさしく老舗じゃないですかーやだー。

問題が一つ。お値段も老舗レベルなのかしら。でもランチならお得なメニューもあるかも、ないかも。

やあ、店頭にメニューがあった。えーと、野菜天丼1000円、穴子海老天丼1500円、最強メニューである天麩羅定食の松でも2000円‥ランチとはいえ、ちょっとリーズナブルすぎやしませんか?こんなの入店するってー!

カウンター席が2つほど空いていたのですんなり着席。メニューは‥やあ、表のヤツとおんなじだ。昨日の議題から、こちらのお店の名物でもある「穴子海老天丼」か、穴子とキスが入るという「松天麩羅定食」に目が行ってしまうのは当然なところ。

うーん‥ここは東京、つまり江戸前。するとやはり甘辛ダレを楽しみたいかも。天丼でいきましょう!穴子海老天丼、願いま〜す。ご飯少なめで。

店員さん「まずはお味噌汁どうぞ〜」

おお、やけに香り高い‥というか、少々香りすぎるな。なんだこれ?とすすってみたら、ワハハ、牛丼チェーンとかにある、ボタンを押すと出てくる味噌汁だ。たぶん。

ランチがお安いですもんね。メインの天丼の味と値段を保つためのコストダウンであれば、だいたいオッケーです!

そのメインである穴子海老天丼がやってきました!3Dの大迫力な構成!ふはー、めちゃめちゃウマそう!

これで1500円(税込)ですって?うん、味噌汁の簡易化はやむなしですね。

天頂方向から見てみましょう。真ん中は穴子の骨かしら。そしてエビ2匹、レンコンに緑のヤツはピーマンかな。そして穴子様は一番下にデンと構えていらっしゃいます。

まずはエビから。綺麗に花が咲いた衣は軽くてふんわり。「カリッ!」ではなく(‥サク)くらいの食感です。江戸の老舗なのでゴマ油100%を勝手に想像していましたが、他の油とのブレンドのようですね。風味も食感も軽い。火の通りはレア気味で、小ぶりながらも甘味がいい感じです。

軽い天ぷらに、これまた軽い風味のタレが絡みます。黒くて甘〜いモノを想像していましたが、これはいかん‥いい方向に予想が外れた!好みの天丼だ!

3席向こうのお客さんが箱を開けているのでマネをしたら、ガリが入っておりました。味噌汁といい、ほんのり牛丼屋な雰囲気がある気さくな老舗のようです。

好物のレンコン天がいるのが嬉しい。大昔、伊豆のカニ料理屋に入ったら本当にメニューの98%がカニで、当時カニアレルギーだった私はレンコン天ばかり大量に食べた記憶が。うむ、懐かしい失敗の味。ウマい。

これが天丼にのるのは珍しいかもしれない、穴子の中骨。結んであるのがかわえ〜ですね。カリカリと美味しくカルシウムをいただきましょう。

そろそろ穴子様に箸をつけますか‥見た目の豪快さ、花咲く衣の美しさ、主役にふさわしいビジュアルです。

一口いただくと、ふわふわのぷっぷくぷーだ!軽い衣にぷっぷくな白身だ!これは幸せですよ〜。

天丼にピーマンが入るのを嫌がる方もいるそうですね。でもこちらのピーマン天はあの青臭さがうまいこと封じ込められておりまして、箸休め的な役割をしっかりと果たしてくれます。まあ私がピーマン大好きというのもありますが。

しっかりとタレが染みたご飯は天ぷらなしでもご馳走です。

ボヤーっとオペレーションを見ていたら、盛ったご飯にタレをくるくる3周、天ぷらをのせてからさらにくるくると3周回しがけされているようでした。ご飯少なめでもおなじくるくるだったから、いい感じにつゆだくになったようです。

やろうと思えばコレだけで酒を飲めるな‥そういえばドリンクメニューに菊正宗があったけど、なんとなく注文のタイミングを失った。

わずかに残ったご飯をかき集めて、穴子様でふき取るように全て回収。お値段、味、ボリューム全て素晴らしい。これは大満足な天丼でした。これが老舗の実力なのか‥!

うむ、カレー以外もウマいぞ!神保町

 

はちまき 東京都千代田区神田神保町1-19

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