北の大地でチャイニーズキュイジーヌを楽しもう ラ・ヴート(洞爺湖町 ザ・ウィンザーホテル洞爺内)

北海道初心者T氏と私の二人で泊まるウィンザーホテル洞爺、つづきです。

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というわけでT氏、晩御飯の時間なので風呂からあがってください。

T氏「おお、もうそんな時間か。ところで晩メシはなんなの?このホテルってミシュラン2つ星のフレンチと和食があるし、1つ星の鉄板焼きもあるんだろ?」

はい。そうなのですが、フレンチと和食の店には軽いドレスコードがありまして・・スマートカジュアルということですが、残念ながら我々の私服センスでは仏恥義理でアウト。

T氏「・・・俺もアウトなのか?まあいいや、それで?」

他の店もたくさんありましたが、その中で私の好物である寿司か中華料理のどちらか、そして寿司は昼に食べるだろうなーと思ったので中華を予約してみました。

T氏「おお、ホテルの中華か。珍しくていいね」

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それでは中華料理・・いや、チャイニーズキュイジーヌ、「ラ・ヴート」に行きましょう!

T氏「中華らしからぬ名前と思ったが、入口も相当中華感がないな」

チャイニーズキュイジーヌなので、フレンチっぽさもあるのです、たぶん。このトンネルは中欧をつなぐシルクロードなのです、たぶん。ニラレバ炒めも「十勝産黒豚のレバーと富良野産チャイニーズチャイブの炒めに秋の香りを添えて」なんて名前かもしれません。

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看板の文字もバブル期のカフェバーのよう。

T氏「タンギョウ!とかヤキメシと半ラーメン!とか言ったら中華おたまで頭をどやされそうだな」

言わないでくださいね。

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名前を告げると案内された部屋は・・やや、個室ではないですが、広くて天井が高い空間に大きなテーブルが2脚程度。そして窓の外は一面の洞爺湖・・ですが、暗くてなにも見えん。逆側は調理場ですね。かっこいい鍋振りシーンをライブで楽しむことができます。

T氏「洞爺湖は何もないから夜景らしい夜景がないのか!でもゆったりして静かで、すごく俺好みな雰囲気だなあ」

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たしかコースで予約しました・・というか、メニューはほぼコースだけみたいですね。

T氏「あれ、タラバガニの脚があるけど大丈夫なのか」

食べても大丈夫かとは思いますが、実はほら

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チェックインのときにアレルギーアピール用紙をもらいましたので、これを見せれば自動的に避けてもらえるのです。これはわかりやすくて素晴らしい。

T氏「俺アレルギーじゃないけどドジョウ嫌いだぞ。その紙もらわなかったけど大丈夫かな?」

・・・出ないと思いますよ?

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とりあえずお酒を頼まないと始まりません。紹興酒…でなくて日本酒で。中華で日本酒飲むの大好き。

T氏「なんの料理でも日本酒を飲んでるような」

いやいや、そんなことは決して・・・あれ、男山しかないのかな?と思ったらこの他にもメニューがあります、とな。

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あ、こっちか。うわー、いろいろ…あっ!最愛の日本酒、神亀が!しかもひこ孫じゃないですか。これボトルでお願いします。7500円と少々・・かなりお高い気もしますが、ホテルだからこんなもんでしょう。

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ん?ボトルってコレ?ああ、向こうにビンがあるのか。徳利が空きそうになるとススーと寄ってきてつぎたしてくれます。

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T氏はどうするのですか?

T氏「沖縄で飲んだノンアルコールカクテルがうまかったから、ここのも飲んでみよう。このレイク トーヤってヤツがそうかな」

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うわー、これは綺麗な。

T氏「やや、ジンジャーエールをすごくさわやかにしたようだ。こりゃいいや。缶に入れれば買うぞ」

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そして前菜盛り合わせが来ました。まあ、なんと美しい!この辺が中華料理とチャイニーズキュジーヌの違いですかね?

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水ダコ、ホタテ山椒ソース、北海道産豚肉の叉焼。赤いのはなんでしたっけ?とにかくホタテにかかっている山椒ソースがあまりにもウマいので困ります。

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ししゃも南蛮漬け、ボタンエビ老酒漬け、ナスのネギ香味ソースですが、ナスのソースがうますぎてちょっと失禁しそう。なんだここ、香味ソースが神か?

T氏「俺は老酒風味のエビミソに泡を吹きそうだ。なんだこれ、うますぎるだろ!」

ちょっとこのエビは反則ですね。刺身よりはるかにウマい。

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お次はホタテの煎(チェン)黒豆ソース。うはー、これまた美しい盛り付けに素敵な焼き色。そして、甘うまーい!ピンクペッパーと黒豆ソースが酒を呼びます!

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T氏「こっちはタラバの脚だぞ!これは危険なヤツだろ!」

そっちが本来のメニューなのですね。スゲーうまそう!まあアレルギーカードに蟹と書いてしまったから是非に及ばず候。

T氏「かわいそうに、この完璧な火の通し加減によるプリプリさが楽しめないとは」

ホ、ホタテだってうまいぞ!

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お次は飲茶。ギョウザとシュウマイですね。エビ餃子にフカヒレ餃子、牛肉焼売にウニと豚肉の焼売・・ぐげー!こんなものウマいに決まっています!てかこれだけで永遠に酒が飲めます!飲茶だからお茶?知らん。

T氏「豚肉とウニの焼売、これはちょっとシューマイ観が変わるな!」

ちょっとウニがのっただけでこんなに酒を呼ぶとは・・ふはー。

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そして第一のメインとしてスゲーのが来ました!フカヒレ、アワビ、ナマコ!!中華乾貨界における神3のオイスターソース煮込み!T氏、どれが一番うまいですか?

T氏「そうだな、フカヒレのゼラチン感は官能的だし、ナマコのコリコリと磯の香りは心地いいし、アワビの深すぎる旨味・・みんなちがって、みんないいな!」

なんですか、その不幸を知らない金子みすゞみたいなコメントは・・・

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おかげで神亀がなくなりそう・・あ、T氏のカクテルもあと一口ですね、と思ったら店員さんがツツーと寄って来ました。あっ、ドリンクメニューを持っている。客の動向は全てチェックしているのですね。そういえば料理が来るタイミングも完璧でした。では私は焼酎で・・・えーと、吉兆宝山をロックで。T氏は?

T氏「俺はお茶がいいな。さんぴん茶ある?」

中華のお店だからジャスミン茶は絶対にあると思いますが、なぜわざわざ沖縄語。

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やあ、吉兆宝山が来ましたよ。そういえば私、中華料理って大好きだけど紹興酒と合わせたことがないなーと今さらながら思いました。

T氏「チャイナドレスパブで紹興酒ばかり飲んでいたろう」

なんの話ですか?私にはさっぱり・・・

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だいぶお腹にたまってきたところで、やや、第二のメインがきてしまいました!北海道産牛のリブロースと野菜の炒め春巻きの皮の器仕立て!ぐががが、これは・・

T氏「に、にくぅぅぅ」

パリパリの皮とシャッキリ火が通った野菜とウマウマな肉がもう中華だかなんだかわからんウマさです。ちょっと、吉兆宝山おかわり!

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そろそろめくるめく中華祭りもシメが近づいていると思われます。なんとなく鍋振りも激しくなったような。

T氏「これはとうとうアレか」

そう、シメのご飯ものですが、麻婆豆腐とご飯鮭とイクラの炒飯かどちらかを選べと残酷なことを言うのです。この店の腕前からすると麻婆豆腐なんてウマすぎ必至ですし、ただでさえウマそうな炒飯に鮭とイクラとか、考えただけでヨダレでおぼれ死にしちまいそうですし・・・結果、二人とも炒飯になりました。

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北海道秋鮭とイクラをのせた「ななつぼし」使用の炒飯が来たと同時に、ちょっとめまいが・・・そうか、鮭をほぐして混ぜるのではなく、こう来たか!黄金の名こそふさわしい、美しさこの上ないタマゴチャーハンに鮭がデーン!イクラがドーン!か!!

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そして食器はノリタケか!何から何までやりますね。まず炒飯をパクリ・・あっ、炎を完全に手下にしている・・あの鍋の人、炎の魔術師だ。次に鮭と炒飯を同時に・・ふはっ、ウマウマ炒飯に魚のウマさがブースト!では次はイクラを・・って、3つ足したら完全な味になるように計算されつくしているではないですか。ウマすぎるだろ!未完の炒飯漫画、華中華かお前は!!なんか知らないけど、吉兆宝山おかわり!!

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シメのシメはお菓子ですね。まあかわえ〜、ウサギ型の月餅ですよ。月野うさぎか・・もう一個は・・なんでしたっけ?(酔っている)

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ブスリと刺して、ウサたんをいただきましょう。や、知っている月餅より甘くなくてうまい。これはさんぴん茶が欲しくなる。

T氏「そうだろうとも」

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シメのシメにさらにシメがきましたか。マンゴープリンにココナッツプリン!まあ、プリン好きとしては黙っていられません。ふはー、中華のマンゴープリンってうまいですよねー。

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さんぴん茶というか、ジャスミン茶を飲んでゆったりしましょう・・いやー、美味しゅうございました。事前に口コミを見たら酷評がチラホラ目についたけど、やはり口コミなんて当てにしてはいけません、と口コミを寄せておきましょう。

T氏「いや、俺も気に入った。すごくうまかったよ、ここ」

というわけですので、ウィンザー洞爺宿泊予定で中華が好きな方、星付きレストランの予約がとれなかった方、ドレスコード的にアレな方、はげしくオススメです。

T氏「ドレスコードはあんただけだって」

 

ラ・ヴート 北海道虻田郡洞爺湖町清水(ザ・ウィンザーホテル洞爺内)

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