国産ウイスキーの聖地で、た〜る♪ ニッカウヰスキー余市蒸溜所(余市町)

沖縄旅行専門家のT氏とめぐる北海道、続きです。

小樽で寿司を食べて買い物を楽しみました。次に向かいますよ。

T氏「うん、寿司うまかったなあ。次はどこに行くんだ?」

小樽から車で30分程度ですが、余市にありますニッカウヰスキーの蒸溜所に行きますよ!朝ドラのマッサンで有名になりましたね。

T氏「朝ドラも見てないし、ウイスキーも飲まないけど確かに有名だな。よし、行こう」

〜〜30分後〜〜

T氏「お、そこ右折で目的地です、だってさ・・・っておい、なんだあの行列は」

うわー、本当だ。ニッカに入場待ちの車が20台近くならんでおります。あ、守衛さんが寄ってきた。

守衛さん「すみません。こちらの無料駐車場はしばらく待っていただくことになります。逆側の入口の近くにある町営駐車場なら有料ですがすぐ車を置けるかと・・」

T氏「よし、俺が駐車料金を出すからそっちにしよう。こんなとこで並ぶなんて嫌だ」

やだ、かっこいい・・

結局Uターンしたのは我々だけで、他のみなさんはズラーッと並んでいるようです。

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町営駐車場はガラガラですね。やあ、道路をはさんですぐの所にお城のごとき立派な門があるじゃないですか。

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どうですかT氏。気分はすでにスコットランド。バグパイプの音色が聞こえるようではないですか。

T氏「確かにかっこいいけど、なんだか甘いような醗酵したようなヘンテコなニオイがするな」

こちらの建物群は現役の蒸溜所ですので、これは麦が糖化している香りです。これからお酒になるのですよ。なんとかぐわしい・・グヒヒ。

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一応ざっくりと散策マップを見ておきましょうか。

T氏「・・ん?ざっくりでいいの?」

実は目的地は一か所だけなので・・うん、だいたい把握しました。では行きましょう。

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なんだか天気もよくなってきましたし、日本ばなれしたかっこいい建物だし、いいところですねえ〜。なんでもスコットランドっぽい気候と風土だから蒸溜所としてここを選んだとかなんとかかんとか。

T氏「うん、思ったよりいいな。これは実際にスコットランドに行きたくなる」

・・・いきなり航空券を買いかねない人だから、あまり刺激しないようにしなくては・・

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もちろん建物がかっこいいだけでなく、ウイスキーのイロハのイから教えてくれます。シングルカスクって飲んだことないです。面白いでしょうが、高くて買う気になれない。

T氏「なんだそれ?」

1つの樽だけから瓶詰めをした、ブレンドしないウイスキーです。たぶんものすごく個性の強い樽とかあるでしょうから、飲んでみたいなあ。でもここ余市の20年ものとか、楽天でチラッと見たら20万とか30万とかするので・・・

T氏「樽で?」

いや、ボトル一本で。

T氏「・・・うん、俺なら加賀屋に泊まるな」

ですよね。

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まあ樽の記念撮影はタダですから撮っていきましょうか。「わたしは良いウイスキーを作る。君たちは良いウイスキー樽を作れ」うーん、かっこいいこと言いますねえ。

T氏「誰?これ」

こちらこそ日本のウイスキーの神様、竹鶴政孝氏です。この人が単身スコットランドに渡ってウイスキー作りを一から学び、国産初の本格的ウイスキーを・・

T氏「その話をドラマでやったの?」

うーん、主人公は奥さんだったので、まあ・・・その辺はおおざっぱな感じでしたが。

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あ、これは内部焼きをした樽。へー、相当焦がすのですね。よくわかりませんが、焦がし方ひとつで味がガラリと変わるのでしょう。

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あ、ニッカウヰスキー創立当時の事務所も残っているそうですよ。

T氏「何が驚いたって、ニッカって大日本果汁の略だったのか」

そうですよ。ウイスキーは仕込んでもすぐには売れませんから、当時では大変珍しい果汁100パーセントリンゴジュースを売って資金を・・

T氏「売れたの?」

まるでダメだったらしいですね。竹鶴氏はウイスキーもジュースも本物志向すぎたようで・・良貨はばっちり悪貨に駆逐されたようです。

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やっと案内表示に目的地が出てきましたよ。やけに距離が正確なのが竹鶴氏の几帳面さを表す・・のか?目的地というのはそう、実は売店に用があって来たのです。

T氏「試飲会場もあるじゃないか」

私はほら、運転ですからね。それはちょっと殺生というものではないですか?

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T氏「大日本果汁なんだからリンゴジュースとかもあるんじゃないか?ここまで来たんだからのぞいてみようや」

ああ・・・なんか入口まで芳醇な香りが漂ってきているのですが・・ゴクリ。

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ああー、ズラーリと試飲用ウイスキーがならんでいますね・・やあ、ソーダ水もあってハイボールもできるのか。あ、リンゴジュースがあった。もらおう。あれ、T氏は?

T氏「アップルワインなんてのがあってさ、もらってみたけどウマいな!でもなんか胸が熱くなってきたぞ」

くっそー、そんなのちっともうらやま・・・しいぞ!むきー!!

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た〜る♪

T氏「いきなりどうした」

いや、某錬金術師のマネというか、何か大きな力に言わされた感がありました。

T氏「うにー!

・・・知っているのか・・・

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たる」という名のレストランだったのですね。寿司を食べたばかりなのでお腹はいっぱいですが、メニューくらい見てみましょうか。スコッチブロスとかハギスとか、めくるめくスコットランド料理とウイスキーを楽しめるはずです。

T氏「えーと、ちゃんちゃん焼きにイクラ丼・・」

あれ?ここだけ北海道なんですね。不思議だ。

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えーと、リタハウス・・・リタ、リタ・・・おおっと!竹鶴氏最愛の妻、リタさんがいたというリタハウス!え、そういうわけではないの?正体は実は研究室で、しかも現在補修中で入れないのですか?あら、まあ・・・

T氏「リタってエリーさんのモデルだよな?見たかったな」

・・・あれ?朝ドラ見てはいないとか言っていたような?

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ようやくたどり着きました。最終目的地、売店・・!ノースランドという名前があったのね。

T氏「何を買いたくて来たんだ?」

・・・え、そこ聞きます?ここってウイスキー蒸溜所ですよ!

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T氏「あっ、大日本果汁!俺はコレを買う。ニッカのジュースなんだろ?」

JAよいちが販売しているジュースですよーと言ったら暴れだしそうなので、はい、ニッカです!と答えておきましょう。

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私はコレは買うぞ!と決めてあるものはありますが、えーと、他は・・やあ、これは面白そう。ウイスキー樽を模した缶に入った・・・えーと、入った・・中はなんだ?コーヒー豆をホワイトチョコでコーティングしたもの?うまそうだな。

二つ買ったのはいいですが、お土産としてばらまいてしまいました。食べた方の感想は「甘くて苦くてコーリコーリでなんとなく北海道を口にした気分」だそうです。くそー、もう一個買えばよかった!

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で、一番欲しかったのはこちら。蒸留所限定販売余市シングルモルト・ピーティ&ソルティ!ピーティということはピート臭バリバリ、まさしくアイラモルト、ラフロイグ的なアレなのではないかと思いまして。

T氏「ピート臭バリバリって?」

なんだかよく「ヨード臭」とか言いますが、早い話が正露丸とか湿布とかのあの香りです。

T氏「・・・まずそうだな」

いや、沖縄の専門家のあなたにわかりやすく言えば、ルートビアのあの湿布臭ですよ?

T氏「あっ、それはウマいかもしれない」

臭いけど、鼻と喉を越えるとやけにさわやかに感じるから不思議です。

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というわけで、帰ってからロックで飲んでみたところ、ふむ、色は薄め、香りは・・ふはー、クッソ湿布くせえ!これはいいや!なるほど、ピーティですね。

ではソルティは・・・言われてみれば塩気を感じるなあ。薬くさくて塩気がある、つまりスッキリした正露丸味ウイスキーですね。ハイボールにしたら飲みすぎちゃうやつだ。これは危ない。

マッサンによるウイスキーブームで原酒がなくなってしまって、熟成しきっていないものを販売に踏み切ったらしいですが、確かにそんな感じ。10年たったらものすごく美味そう!

 

さて、見学も買い物もしたし宿に向かいましょう!ところでT氏・・

T氏「ん、なんだ?その手は・・」

いや、駐車場代を出してくれるのですよね?

T氏「あ、そんなこと言っちゃったのか。いくらだ?」

駐車券を入れて・・・あれっ?100円だ!

T氏「100円・・?なんでみんな無料の方に並んでるんだろうな?」

ねえ。

 

ニッカウヰスキー余市蒸溜所 北海道余市郡余市町黒川町7−6

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