神亀や純米酒の天国が埼玉県北部に存在した 天田屋本店(熊谷市)

このブログをたまーにでも読んでくれたことがある方はご存知かもしれませんが、私は基本的に日本酒が好きです。といいますか、毎日飲んでいます。普段は近所の酒屋さんに「オススメ12本!」とかお願いして配達してもらいまして、もちろん非常に良いお酒を持ってきてくれるのですが、「ちょっといいことがあった日に飲む、すごく良いお酒」を買うお店ももちろんあるのです。

埼玉県熊谷市にありますこちらのお店・・非常に狭い道にあるので、ほとんど知られてはいないような気がします。私も数度素通りしました・・と言いたいところですが、「神亀」ののぼりを見つけてしまったので、初めて見た時に寄ってしまったのは言うまでもありません。だって神亀ですよ!最強、そして最愛の日本酒ですよ!

そんな素敵なお酒を鼻歌まじりに店頭に並べてくれる、一騎当千の酒屋がこちら「天田屋本店」さん。本店と言ってはおりますが、たぶん支店はない。

ちなみに営業日、営業時間ともイマイチ不明です。昼の12時前後はなぜか閉まっていたりします。のぼりをしまったりはしないので、入口の状態が目安。コレが開いている状態で、閉まっている時は半分くらいブラインドが降りている・・気がしました。

店内の大半は冷蔵庫になっています。これだけでお酒の保管に命をかけているのがわかりますね。うむ、あいかわらず綺羅星の如き天下の芳醇が揃っている雰囲気。あ、有名な夏子の酒もありますよ。

とりあえず神亀は買うとして、あとはどうしよう・・来るたびに見たことないお酒があるので目移りします。しかもほぼ100%純米酒というパラダイス。あ、オバちゃんが出てきた。レアキャラであるおっさんが出てくると、オススメのお酒について死ぬほど聞かされるハメになるのでお楽しみにか、気をつけてか。

今回はこちらの5本を買いました。オバちゃんったら酒粕をくれました。嬉しい。どうですか、この素晴らしきお酒の数々。こんなのがいっぺんに買えちゃう酒屋が存在していいのでしょうか。よし、今日から1日1本飲むぞ!別にいいことはないけど。

まずは広島のお酒、富久長 美穂(たぶんびほと読む)純米吟醸 無濾過本生です。精米歩合は60%だったかな?無濾過生らしく、口に含むとちょっとじゅわー、プチプチときます。そしてじゅわーの後に甘い!けどスッと引く不思議な甘さだ!これは好みかもしれん。キツすぎない吟醸香もいいですね。1500円くらいでしたがものすごくお買い得だ。

次の日に飲んだのはおとなり栃木のお酒、辻善兵衛 純米吟醸 無濾過中取り 五百万石です。お酒の名前って長いのね。「中取り」は「中汲み」とも言って、お酒をしぼった最初と最後ではなく、真ん中辺のやつということです。品質が安定しているとかなんとか。

無濾過で中取りで純米吟醸とか忙しいスペックな上に、精米歩合が53%というなんとなく半端な数値・・なんでもこちらの酒造はお酒によって1%単位で精米歩合を変えているそうです。恐ろしいですね!

飲んでみるとシュワシュワ感はあまりない。控えめな吟醸香ですが、いかにも無濾過生っぽい甘味と旨味がすごいな。口から鼻に抜ける香りが優しく、後味が潔い辛口。うおお、甘味、旨味、辛味、酸味の全部がしっかりしているじゃないか。この日は馬刺しでしたが、ニンニク醤油に負けない全方向にウマいお酒!栃木やるなあ。1590円だったかな?また買う。

旅行に行ったりしたので三日後くらい、さて、どれを飲もう。おやこれは・・ワイン?SAKAEMASU JUNNMAISHU 2016 SEVENTH VINTAGE・・・ジュンマイシュ・・・ああ、純米酒か。開けようと思ったらワインのようにコルク栓ではないですか。不思議な酒だな。こんなのを作るのはどこだ!おお、地元群馬だ。しかも館林って、近いな!暑いことで有名な館林市にあります「清水屋酒造」さんの榮万寿だそうです。

へー、7年熟成なんだ。ではキコキコと開けて飲んでみましょう。精米歩合は55%ですが吟醸は名乗っていないのですね。いや、でもやけにフルーツっぽい香りがする・・・けど、鼻につく香りではないので魚を食べたくなります。この日は刺身だったからバッチリだ。結構な酸味があるので、ものすごく後味スッキリ。これは料理と楽しむ酒ですね。なんだ、群馬もやればできる子なんだな。2000円弱だった気がします。栓を抜くのがちょっと面倒ですが、また買ってもいいぞ。

その次の日は會州一(会州一)純米生原酒 瑞祥 初しぼりです。比較的短めな名前ですね。会州一ってくらいだから福島のお酒ですよね?ああ、福島県山口合名さんのお酒でした。精米歩合は60%か。では飲んでみましょう。

うわー、すごく華やかなフルーツ香!これは日本酒を飲んだことがないという人に飲ませたら反応が面白そうです。口に含むと適度にシュワっときて、ほんのり甘く・・香りからの想像よりも甘味がほんのりだなあ思ったら・・ふはっ、ガツンという旨味が来ました!旨味に振っていたのか。そして鼻に抜ける香りもとにかく華やか!瑞祥というだけあって、とにかくおめでたい気分になりそうなお酒です。面白いなあ。値段は・・忘れた。1500〜1800円程度だった気がします。

そして今回のラスト。大好物の鶏刺しが届いたので、最愛の日本酒「神亀 純米酒」大先生におでまし願いました。年がら年中神亀を飲むことができるのも、天田屋さんを見つけたからです。ああうれしい。

精米歩合とかよく知りません。香りは・・麹臭というのかなんなのか、フルーティさのフの字もない、もしかしたら異臭カテゴリに入るような、むしろ香りでなくニオイです。甘味・・あるのかな?なんか米にカビをつけて溶かした、みたいな不思議な味ですね。ウマいのか?と聞かれると、ウマいのかなあ?飲みやすくはないよね・・・

しかし鶏刺しを飲み込んだ直後に神亀をグイっと飲ると・・うわー、鳥のウマさが数倍だ!ご飯にのっけた焼肉が数倍ウマくなる原理のような、ひたすら続けたくなるコンビネーション!そう、肴のウマさを数倍する地上最強の食中酒なんです、これ。北千住のミシュラン星持ちの焼き鳥屋さんはこの神亀竹鶴のみ置いてありましたが、そういうことですね。

天田屋本店さんは神亀はほぼ常時(無い時は私が買い占めた)、たまに竹鶴も置いてあるということで、埼玉最強の酒屋に勝手に認定します。車が無いとほぼ攻略不能な恐ろしい立地ですが、日本酒好きな方は行かねば損です。

 

お店の情報はこちら

天田屋本店 埼玉県熊谷市西別府2246−1

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