【葉月】祝・佳肴岡もとさん10周年!夏から冬まで4連発① 佳肴岡もと(東山区・清水五条駅)

毎月のようにお世話になっている京都の「佳肴 岡もと」さん。今年の12月でなんと10周年を迎えられたそうです。こいつはめでたいということで、8月から12月までの佳肴を4連発で行きます。

まずは8月下旬、新幹線で一路京都へ。現地の友人と待ち合わせをして「馬町交差点をちょっと西に入ってください」とタクシーに伝えれば、

佳肴 岡もと」さんに到着です。毎月のように来ている京都、実はほぼ毎回ここでお酒をいただくため、それだけのために来ています。病気です。

カウンター8席の完全予約制、おまかせコースでお酒込み二万円くらい。有名ガイドで星一つということもあって週末は予約困難なのですが、この日は土曜というのにポンと取れました。そんなこともある。

最初の飲み物はみなさん生ビールのようですが、ぼくは毎度日本酒スタート。60種以上の日本酒から3本ほどオススメを出していただいて、その都度選んでいく感じとなります。初手は広島の天寶一 秋あがりをお願いしました。

まだまだ暑いけど、冷やおろしや秋あがりは出てきているのですね。

そして獅子文六先生が食味歳時記というエッセイで「学生が汗をかきつつカレーを食べる姿しか思い浮かばない」的なことを言うほど食材不遇な気がする8月、一体どんな肴を出してくれるのでしょう。

何度来てもおいしさにビックリの一皿目。本日は新銀杏のすりながしとウニ、汲み上げ湯葉と生麩まで入ってこの上もなく京都!

すりながしが銀杏よりも銀杏の風味でアダルトだなあ。秋あがりの熟成酒と合わせればさらにアダルトだなあ。

蒸しアワビの上に長崎のクルマエビはスダチのあんで。花は食べられなくもないけどおいしくないんだって。

くにくにアワビにスダチは蒸し暑さを吹き飛ばす爽快な組み合わせです。

爽やかな肴にいきなり無濾過生原酒をぶつけるのは誰ですか?奈良の鬼童 純米大吟醸は「吟醸とは」と問いかけたくなるほど濃醇、クセ強。好きか嫌いかで言えば大好きです。

明石の天然スズキと焼きナスのお椀。青柚子でスカッと爽やかに。スズキという魚はなんと夏に映える味なのでしょう。あつ森で釣れるたびにガッカリしてスマン。

ここでは珍しい有名な銘醸、青森の田酒の登場。理由は友人が飲んだことないそうだから。そして、

次のお造りが北よりの使者だから!ニシンの薄造りだ〜ッ!

青魚の旨い部分だけ抽出したような清涼な美味しさ。ニンニキニキニキと鼻歌が漏れてしまうよ。オランダの玉ねぎと一緒に食べる生ニシン、冷凍を取り寄せたけどうまかったなあ。

もしもニシンに出会えてなかったらなんて思うだけで怖いほど大好きなんだ‥は言いすぎ?

向こう側のお客さんに勧めていたお酒、あれって石川の宗玄では?こちらにもくださ〜い。ただでさえ近距離パワー型のパンチあるお酒なのに、その上無濾過生原酒と来たもんだ。パワー評価Sまったなし。

ここでまさしく佳肴の連チャン、八寸モードに突入します。嚆矢はおなじみイワシの辛煮。5時間煮られたイワシの身はしっとりで骨はホロホロ。清々しい酸味があまりにも後を引く。

霞ヶ浦の鯉を南蛮漬け風に。鯉って大好物なんですよやめてください。こんなに味の深みのある魚も珍しいはずですが、人気ないですねえ‥不思議だ。淡水魚、ダメ?

しかし南蛮漬けうまいな〜!鮎でもうまいし、淡水魚と酢は仲良しなんだね。もしも鯉に出会えてなかったらなんて‥(以下略)

三陸のホタテにアワビの肝ソース!蒸しアワビの肝はどこ行ったんだと思ったらここにいた!甘くてむっちりのホタテに磯の旨味の粋であるアワビの肝ですよ‥佳肴すぎて困る。

これまた有名なお酒、而今が出た。いや「じこん」と入れてもまるで変換してくれないから言うほど有名ではないのだろうか。「しこうして」って入れたら出ました。

直接手渡されたのはハモの春巻き‥ハモの春巻き?

(友人撮影)

ハモと大葉と梅干しとごぼうの炊いたん。出会いの物を全部合わせて巻いて揚げちゃったのね!大葉と梅が大好きな友人大歓喜、ハモが大好きなぼくも大歓喜。

岡山のマナガツオは炭火焼きで。冬瓜ペーストが残暑を吹き飛ばす!マナガツオって本当に味が詰まった美味しいサカナですねえ。

そろそろ食事モードなので芋に切り替えましょう。本日はかめ寝かせ呑酔楽。中国の酔っ払い詩人がつけそうな良いお名前ですね。

鯖寿司柴漬け実山椒入りの2種。そろそろ満腹警報が鳴る頃合いですが、小粒でもピリリと辛いアイツの刺激と酢飯の酸味で胃が奮い立ちます。

去勢鶏シャポーンのコンソメにフカヒレと玄米麺。胸のすくようなトリさんの香りはシメにふさわしい。

石見銀山のミルク塩ジェラートに大納言小豆のあん、そしてシャインマスカット!普段甘いモノはあまり食べませんが、コレは毎日食べたいクラスにおいしいじゃないかもっとください。

今回はすごく久しぶりにラストのおまんじゅうはナシ。でもこちらの大納言あんこで十分満足しましたとも。

岡もとさんが仕事終わりのビールをあまりにうまそうに飲むので、ぼくも一杯もらってしまった。素晴らしいお酒が揃いますが、ビールのコンディションもコレですよ。たまりませんね。

いや〜今回も素晴らしかった。特にニシンと鯉に心を持っていかれました。タクシーを待つ間に来月の予約をしちゃったので、次回は9月の佳肴です。

佳肴 岡もと 京都府京都市東山区常盤町470-4

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