
高崎駅からとき号に揺られ、やってきたのは長岡市。
柏崎の同名ホテルを取ってしまうという大チョンボで冷や汗をかきましたが、なんとか空きがあった駅前の(ちょっとお高い)ホテルにチェックイン。当日キャンセル代もかかって涙目ですよもう。

しかし「嘉肴 てのひら」さんで飲めることを思えば、そんなトラブルも安いものだ。
なんでも10月25日をもってお店を閉め、柏崎にて再オープンの予定なのだそうです。「ラスト長岡てのひら」を味わうべく、あわてて予約を入れたのでした。

料理は8,800円のおまかせコース。飲み物は日本酒か白ワインか‥せっかくの酒どころ、新潟の佳醸をいただきますか。苗場のゆきのまゆ 純米吟醸からスタートです。

佐渡のアジ酢締めに海苔酢と食用菊かきのもと。
しっかりした身のアジに磯の香り200%の海苔、さらに下に敷かれたレンコンが楽しい歯ごたえと、最初の一皿でホテルの件なんかすっかり忘れていい気分。

てのひらさんお得意の飯蒸しに乗るのは粟島のカマス。干し舞茸の風味もしっかり出て、海と山のいいとこどりだ。

村裕 夏の生酒があるそうなのでいただきましょう。

煮物椀は佐渡のメバルに佐渡の根もずくと京都九条ネギ。熱を通してなおプルプルのメバル、いいですねえ。太くたくましい根もずくもうまいうまい。

ここで新潟からちょっと離れまして、最近お気に入りである青森の豊盃 純米吟醸直汲み生原酒。甘くて華やかながら旨味もしっかり。飲みやすいお酒じゃないとちょっと‥なんて層から、クセ強日本酒大歓迎の層まで、誰もが満足することでしょう。

お造りは佐渡のアオリイカと岩船でたまたま獲れたカツオ。
塩とワサビで食べるアオリイカは甘味旨味が大判小判のようにザックザク。アオリはイカ刺しのホームラン王だ。
まだちょっと時期が早いのか、迷いガツオは脂のりこそ控えめ。でも澄み切った風味がカツオとは思えないほど高貴じゃないか。なんてお酒が進むんだ。

お次はてのひらさんお得意のうなぎ白焼き。しかも村上市の荒川産天然うなぎ!
川の流れにもまれたアスリートうなぎは、うなぎそのものの香りに満ち満ちている!
テッテ的にぬめりを取られた皮のパリッと食感と香ばしさも素敵。これは茶碗ではなく盃を呼ぶうなぎだねえ。

新潟ではありませんが、豊漁ということでサンマ。根室産サンマのコンフィ・肝ソース。上のインゲンは長岡産だそうです。
この肝ソースはダメだ。日本酒好きを狂わせる味がみっちり凝縮されている。青魚好きを狂わせる身と一緒に食べれば、どこまでも堕ちていってしまいそう。

濃厚な肴には濃厚お酒をお願いしましょう。越の誉 90 純米無濾過生原酒。
90%精米、いつも食べている白米くらいの低精米。さらに無濾過生原酒ですからね。甘味酸味にふわっと糠風味まで加わって、ふくよかなコメジュースといった趣きです。好き。
おや?なんとも爽やかな香りが漂ってきましたよ。コレはもしかして‥香る魚と書くアレですか。

やっぱりソレだ〜!それも琵琶湖水系の子持ち鮎だ!京都の万願寺とうがらしも添えて。
川を遡上しない、ちっちゃいままの鮎。大きさは10cmくらいだけどしっかり成魚、しっかり子持ちです。こんなサイズでも落ち鮎らしい豊かなうまみと卵のプチプチがたまりませんって。

山越牛と長岡のカボチャをコンフィのように炊いたもの‥だったかな?
ねっとり濃厚な肉ペーストをなめながら、

大試飲大会が開催されてしまいました。越の誉さん、90以外にも貴醸酒とか面白いお酒を醸してくれます。楽しいです。やっぱりてのひらさん最高。

シメの食事のご飯は柏崎産新之助新米と、今日使った様々なサカナで出汁を取った、通称けしからん味噌汁。

ナスの麹にサンマエキゾチック煮という、ちょっと謎めいたオカズをつけて。
次のお店は多国籍居酒屋みたいな感じにしたいそうなので、きっとこんなすこしふしぎな肴たちが出ちゃうのでしょう。
脳内ライブラリにあまり無い味なんですが、どうにもうまくて‥オカズだけではもったいない‥

ので、焼酎を頼んでしまうのはやむなしなのでした。

デザートがわりはコールドプレスジュース。色とりどりの果物をキカイでムギューとしぼりまして、

なんだか二日酔い予防に良さそうなジュースの完成!
しかしコレは‥二日酔いを促進するような洋酒と交互に飲みたい感じですね。

なんて口走ったら、タンカレーマラッカとかあるんだもんな。
柑橘風味のジンとフルーツジュースなんて、どっちがメインでどっちがチェイサーなんだかわからんうまさだよ。

最後にてのひらさんとの別れのワインということで、ドメーヌ・オヤマダのBOW!でカンパイ。丸二年の間に何回お邪魔できたんだったかな?
柏崎に戻ってからは居酒屋ということで、もっと気楽にフラリと寄ることができる雰囲気になりそうです。場所も駅前でホテル前。気絶一歩前まで飲めそうだぞ。