自然遡上鮎コースと新潟の美酒!罪深い店が罪深いコースを作っちゃったよ 嘉肴 てのひら(長岡市・長岡駅)

昨年末に柏崎から長岡に移転した「嘉肴 てのひら」さん。仕入れルートが落ち着いてきたとかで、おまかせコース以外に鰻一本や天然鮎のコースを始めたそうです。

居ても立っても居られず予約、まずは新潟市で素晴らしいお寿司をいただきました。

その後長岡方面に戻り、イカした看板で有名な松田ペットさんに寄ってみたりと少し観光‥観光なのか?グッズやイヌへのお土産など、そこそこ散財してしまいました。

道の駅で買い物などして、15時になったらホテルにチェックイン。予約の18時を待ちましょう。

いよいよ時間だ!長岡駅より徒歩五分、東北電力の近くにありますお店へ一直線。

平日限定季節のおつまみコースなど軽い食事もできるようになったみたいです。

そして自然遡上天然鮎コース三河一色活うなぎ一匹コース!なんとも頼もしいコースができたもんです。今回は9月いっぱいで終了という鮎のコースをシーズンギリギリでお願いしました。

ナヌっ、朝〆活鱧コースだと‥?鮎とうなぎだけじゃなかったのか!

カウンター7席の店内はどうやら一番乗り。コース予約済みなので飲み物みだけお願いしましょう。

てのひらさんは白ワインや泡もご自慢らしいのですが、せっかくの新潟なので日本酒で行きましょう。

十日町のみんなの辛口 純吟。あいかわらずレアな所が揃っていますね。コレでお願いします。

こちらの親戚「オンナの辛口」はアルコール添加のキレるお酒でしたが、こちらはドッシリ重厚さが加わりまして、まさに純米の良い面が出たお酒。様々な肴と仲良くしてくれそうです。

一品目は五泉市の新里芋に地鶏・舞茸・地物アスパラ・ゴボウと新潟の大地そのもの。里芋のきめ細かなネットリ感はどうだ。なんという滋味。イモやら根っこなんかがこんなにうまいとは‥なんと貧しいんだニッポンジン〜。

村上の自然遡上鮎の山椒煮をのせた飯蒸し。なんちゅうもんを食わせてくれるんですか‥てのひらさんの飯蒸しはひたすらに洗練を重ねています。泣くほどうまい。

ひやおろしとか秋あがりといったお酒をお願いすると、出てきましたのは新潟市の村祐 茜 秋あがり

新潟といえば淡麗サラサラなイメージですが、こちらはちょっと違います。どっしりとしたコメの味を楽しませてくれる近距離パワー型の食中酒。

お椀は岐阜のあばれ鮎!しかも粕汁!鮎の粕汁なんてもちろん初めて。

サイズがご自慢のあばれ鮎はコンフィにして、シメにオーブンで油を飛ばしたそうです。具は長岡名産の大口レンコンとカブ。汁には隠し味に鮎醤油。

あばれ鮎コンフィ、ハラワタの旨味が濃縮しすぎじゃないですかね?苦味の効いたワタと旨味あふれる汁を一緒に口にしたら思わず笑っちゃった。

塩焼き以外にこんなうまい食べ方もあったとは‥なんと深淵な鮎の世界。

お造りは出雲崎のアラと佐渡のボタンエビ

アラは昼のお寿司屋さんでも出ましたが、まさかこんな超高級魚を二度もいただく日が来ようとは。

エビは甘エビじゃなくてボタンエビなんですね。北海道だけじゃないんだ。

‥むわ〜、脱水したという身はネットリ感マシマシ!なんていやらしく舌に絡んでくれちゃうんだろう。

隣の方に出していたお酒がいかにも秋。こちらにもお願いしましょう。越の寒中梅 秋上がり 純米吟醸 原酒

原酒だけれどスッキリ軽快、まるで新潟のお酒みたい。でも秋上がりで熟成の効いたまろやかさもあり、こいつは香りの良い肴が合いそうだな、例えば‥鮎とか‥

出た〜!鮎炭火焼き!しかも三尾も!鮎釣りの名人より直送らしく、どこの鮎かは川や名人のご機嫌次第ということです。

本日はどこの?なんと大きめの一尾はぼくにとってふるさとの味、那珂川の鮎!小さめ二尾は琵琶湖水系の子。

緑の液体はタデ酢、ではなく、キュウリ入りの土佐酢ですって。鮎ってキュウリの香りっていうからね、その手があったか。野生のスダチをちょっと絞っていただきま〜す。

なんてうまいんだ、なんちゅうもんを‥なんで焼き魚がこんなに胸のすくような香りなのか。コケを食ってこんなにうまくなるものなのか。

本当のふるさとは利根川なんですけど、あんまり美味しい天然鮎に当たったことないんですよね。馴染んだ味、心のふるさとの味は那珂川の鮎。

しかし琵琶湖の子も、ほのかなコケの香りがいじらしい。古めき静か、雅やかな美味しさは京に近いからですか。那珂川に比べたらカスやなんてことはないぞ。

続いては見た目からディープインパクト、鮎の魔改造

三枚どころかバラバラにした鮎を鮎醤油で焼いたシン・焼き鮎です。下には塩や鮎の肝醤油、そして肝醤油で和えたナスと、あまりにも危険な嘉肴!

骨せんべいにキュウリ酢をつければ飽くことを知らず、身に肝をまぶせば盆と正月が一緒に来たようなもんで、なんてお皿だ!また食べたければ来年の夏にまた来なきゃダメなのか!

シメのご飯は新之助の新米。新潟ですもんね。鮎の頭の味噌汁、鮎味噌に鯛味噌!なんですか、食事モノで飲めてしまうじゃないかけしからんおかわり!

ここでいただいたのがメローコヅル 嘉之助フィニッシュ。樽熟成の米焼酎をウイスキー熟成に使用したバーボン樽で後熟させたとかで、これもお酒の魔改造だな。

米焼酎だけどバーボンやウイスキーの香りがする‥なんとまろやかな‥え、コレってどこで買えるんだ?

シャインマスカットその他いろいろフルーツのコールドプレスジュース。たくさん飲んだ後にビタミンカロチンカリウムファイバーポリフェノール。明日の朝がたぶんラクになる。気休めかもしれませんが。

食後になってもお酒の話をしてしまうのは仕方ない。安くて美味しいオススメの泡、アンリ・ルメール ロワイヤル・ペルレ ブラン・ド・ブラン ブリュット

すごくフレッシュで柑橘のような香りで‥う〜む、やたら鶏肉が食べたくなる。KFCの2・3ピースとコールスローがあれば一本空けてしまうかもしれん。

市価2,000円弱、いわゆる千円台でこんなの飲めちゃうんですね!探してみよう。

いや〜酔っちゃったな。徒歩数分のホテルを取っておいてよかった‥はずでしたが、おかしい、身体が勝手に‥ここはどこだ、前回も来たガールズバー?‥危険なワナにハマったのでした。

嘉肴 てのひら 新潟県長岡市東坂之上町2-6-15 一柳ビル1F

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