新潟の旬菜で新潟の佳醸!シン・地産地消で幸せな一献を 嘉肴 てのひら(長岡市・長岡駅)

二泊三日・山形新潟即身仏とうまいものツアー。新潟の村上で昼食を取った後はさらに南下。寺泊までやってまいりました。実は旅程で一番最初に決めたのはこの食事です。

昨年10月に柏崎より寺泊に移転オープンした「嘉肴 てのひら」さん!今年3度目の訪問です。カウンター7席・予約制・基本は7,700円おまかせコース。平日のみ4,400円おつまみコースあり。

入店すると先客はマダム二人組。その後程なくして若いお二人さんが入ってきてうらやましくなんかないぞ。

おまかせコースなので注文は飲み物だけです。日本酒は新潟の銘醸がズラリ。ワインは各国の白・泡・ロゼが揃います。マダム二人組の「オーガニックな泡」なんて意識高げな注文にもしっかり応えていました。

ぼくはそうだな‥新潟らしさ&ジャケ買いで塩沢の雪男 純米をお願いしましょう。

いいですよね〜、雪男のエチケット。長岡駅ぽんしゅ館ではこの柄の徳利とお猪口が買えます。お味は淡麗スッキリ、まるで新潟にでも来たみたいなお酒です。

最初のお皿は自家製おぼろ豆腐とヤングコーンに新生姜餡。みんな大好きざる豆腐に夏のシ者ヤングコーン!さっぱり生姜餡と雪男で体内を涼しい風が吹き抜ける。ふ〜、歩いてきた汗がいっぺんに引いたぜ!

長岡の餅米と枝豆を使った飯蒸し。柏崎のサザエが歯応えと磯の風味をプラスしてお酒が進む進む。

というわけで、雪男さんと同じ青木酒造さんの鶴齢 特別純米にチェンジしましょう。あちらはスッキリ、こちらは淡麗なれどしっかり旨口。

お椀は佐渡の南蛮エビしんじょう。長岡のオクラとおかひじきと、新潟の海と畑がひと椀に揃っています。

エビしんじょうを突きくずしながらいただく一番出汁のうまいこと、沁みること。淡麗な新潟のお酒とお椀は相性最高だな。

お造りは柏崎のアラ!最強の白身が出た!何日か寝かせて旨味を引き出してそうですが、何日だったかな。メモに入れ忘れた。

捌いて間もないアラは歯応えが強すぎる時もありますが、熟成により滑らかさがアップ。そして何よりイノシン酸の旨味が大アップ!新潟の石地ワサビのスカッとした辛味が身の甘さを引き立てて、白身の刺身の頂点と言っちゃっていいのでは?

ジュジュ〜と魚が焼ける香りが漂ってきたので、淡麗から180度切り替えてみますか。そんなリクエストで出てきたお酒は新潟から離れた。甘口至上主義を掲げる滋賀の笑四季さんよりSensation青ラベル

さらに甘〜い笑四季 赤い糸と‥コレは?

三重の若戎MLA-12って笑四季さんに負けないくらい甘い酒と思うんですけど何年も開けてないんですよね。開けちゃいましょう」

「あと新潟のあべ十周年があるんで味見してください。ちょっと面白い味ですよ」

純米大吟醸なのにフルーツ香は控えめ、淡麗でもなくコメの味。新潟といえばシュッとしてツマミもいらないようなお酒が多いイメージですが、コレはいかにも料理と寄り添う好みのタイプだ。でも限定酒だからもう買えないのね。

焼き物は柏崎の甘鯛!長岡野菜のサラダが彩りを、きゃらぶきのペーストが山の香りを添えてくれます。

パリッパリの甘鯛は本当に好きなんですよもう。うますぎな脂が弾けるところにあべがうまい、笑四季がうまい。MLA-12は‥なんか甘いシードルみたい。きゃらぶきペーストの渋みと合ったりします。

長岡の甘長とうがらし。青い香りとコゲの風味で口直しに最高じゃないか。

すっかり甘いお酒ムードになってしまったので、新潟ではちょっと珍しい甘旨の村祐など。

ここでの小鉢は柏崎のもずくにハモとホヤとモロヘイヤ。風味と食感のお祭り騒ぎ、ついでに全部ツマミにもってこいである。これでは村祐などたちまち消滅してしまうので、

栃尾の蒼龍窟に援軍を依頼しましょう。さすが世界の越乃景虎、すっきりフルーティーでいきなり新潟らしいお酒に戻った!小鉢のホヤと素晴らしいタイマンだ!

佐渡のマダコと大根の煮物長岡の丸茄子といんげんも入ります。

夏といえばのタコです。半夏生です。何がうまいのかイマイチわからんけど、刺身でも煮ても妙にうまいのがタコ。単体でもうまいのに、大根やナスに謎の旨味も加えてくれます。

さて、いよいよシメの食事。てのひらさんはこの食事も立派な肴になってしまうので困るのですが、本日は?

なんと佐渡のマグロと山芋の山かけ丼だ!四万十の青のりと京都の七味でとろろそば風だそうです。

良かった〜、インスタで佐渡マグロが入ったと言っていたので、出なかったらどうしようと心配していたんだ。まさかマグロ山かけ丼とは最も歓迎すべき形で出していただけるとは。

青のりと七味があまりにも風味高く、まさしくざるそばのようにズズっとすすっちゃう。うめえ、うめえよう。

ラストの食事ものでは芋を飲むことが多いのですが、せっかく新潟なので極上吉乃川の吟醸焼酎などいただいてしまいましょう。

この後にマーコットや台湾パインのコールドプレスジュースが出たはずですが、写真撮り忘れてますね。

神の雫やマリアージュなどワインマンガの話などしているうちに、やっぱりワインを飲んでいた。安くてオススメというトリエンヌ レ ゾーレリアン ブラン

こんな豊かさと爽やかさが同居した白ワインなのに、酒屋さんで買えば2,000円弱とは何かのバグでは?店で見つけたら買わなきゃ!

おいしい肴とおいしいお酒、竜宮城というものがあるならこんな所のことでしょうか。おかげでこの後は記憶寸断、どこかのお店で体操着姿のお姉さんと話していたような‥とにかく気がついたらメガネをかけたままホテルのベッドにひっくり返っていたのでした。

嘉肴 てのひら 新潟県長岡市東坂之上町2-6-15 一柳ビル1F

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