渋沢栄一さんのお札に切り替わるのはいつでしたっけ。大河ドラマもあって注目されたような、そうでもないようなのが出身地である深谷市。致命的にアクセスが悪いよね。
翁の好物であったという煮ぼうとうでも食べに行きますか。もっとも毎日食べていたのはオートミールらしいですが・・明治から意識高いな栄一。
グンマ方面から本庄妻沼線を西に向かい、血洗島という恐ろしげな名前の交差点を右折すれば渋沢栄一の生家と煮ぼうとう屋さんがあるのですが、なんとなく直進してしまった。
なぜならば、血洗島交差点を過ぎてすぐに「琥珀亭」さんというお店がありまして、何度も何度も前を通っているのに入ったことがないのを思い出したから。
駐車場は広いし、気軽な洋食屋さんといった風情でいかにも好みなのに・・なんで入らなかったんだろう?琥珀と言いつつ翡翠色だから?
テーブル席にお座敷に、駐車場も広ければお店も広い。11時10分という早めの時間ですが先客アリ。中央あたりのテーブル席に案内していただきました。
トドメにメニューの表も広い。パスタから始まって豚・チキン・牛・魚介と目移りしちゃう。煮ぼうとうやオートミールはさすがにないけど。白身魚のトマトソース煮なんて普段食べないものに目が行ってしまう。
なんと裏面もビッシリあるのね。カツカレーっ!即決するところだったけどちょっと待て。オムライスやツナポテトグラタンなんて鉄板から、納豆ピザライスとかブルーチーズのピザといった「かもし系」の飛び道具まである。こりゃ困ったな・・
と、ここで草野球帰りのような団体さんがゾロゾロとお座敷席に。「とりあえずビールの人〜」とか物騒な声が聞こえる。いかん、あの人たちの後になったら料理がいつ出てくるかわからないぞ。あわてて店員さんを呼んで、口から出まかせに注文したのは
ミニヒレステーキ100g・Bセット(ライス・サラダ)の計1,680円でした。
ステーキハウスのゴツい鉄皿とは違ってかわいげな、なんだか往年の清里にでも来たような感じで素敵ね。
スープの優しさとサラダの華やかさ、洋食屋さんの基本のキがビシッと決まっております。
100gのステーキなんて、金竜飛戦前にジョーが食べていたちっぽけサイズでは?と危惧していましたが、さにあらず。肉塊系ビーフシチューの具といった感じで結構迫力ある。レモンが洋食屋さんライクでいいわね。
ご飯少なめって言った気がするけど普通に見えるな。基本の盛りが良いのかな。
さて、肉塊に挑みますかーっ!さすがヒレだけにスカッとナイフが通りますね。モニュ・・モグ・・ソースうまいな。バターが効いたグレービーソースというところかな、好きな味。
これはメシにバウンドせざるを得ないでしょうっ!トントン、ガブーといって追いメシをムシャー。うんうん、ほんのり乳牛な味で、ステーキ専門店のソレとは違う気さくなおいしさのステーキだ。いいよいいよ。
レモンで味変もアリ。ポテサラとマカロニなんてニヤニヤしちゃう。卵焼きがつくのがすこしふしぎで面白いね。しかも甘いやつだ。のり弁にのったら万歳なヤツだ。
手作り感満載で優しいお味だなあ・・やっぱり良いお店じゃないか・・今まで入らなかった分を取り返すために通うかな。とりあえず次はカレーかグラタンか。
お会計の時に気がついたけど、お店で焼いたらしいパンも販売しているのね。あれ?セットにはライスの文字しかなかったよね。パンを食べたければ買って帰れということか!よし、次は買う、買っちゃうんだから。
琥珀亭 埼玉県深谷市血洗島69-2