炭と薪を自在に操る魔術で新世紀焼き鳥コースだ! wabiya(下京区・四条駅)

十二月、クリスマスも近い頃にまた京都に来てしまいました。今回の目的は‥すみません、やっぱりメシです。あと少しだけWINSに行って有馬記念。というわけで二泊三日京都ツアーの話です。

初日の夕食に選んだのは四条、高辻通と間之町通がぶつかった所くらいにあります「wabiya」さん。なんともアダルトでセレブな雰囲気が漂っていますね‥例によって和柄ジャージで来てしまったけど大丈夫かしら。

こちらは祇園の「侘家古歴堂」さんでオシャレ鶏ディナーを楽しんだ際、店員さんにオススメされた同系列の新店舗なのだそうです。

カウンター8席、18時半一斉スタート、15,000円コースのみ。当然のように予約制です。

カウンターの一番隅をいただき、飲み物を‥日本酒もあるけどお店の推しはワインみたいですね。では深く考えずシャンパーニュから。

ロワイエ・エ・フィス キュヴェ・ド・レゼルヴ。なおペアリングはないそうですが、次の料理に合いそうなワインの提案はしてくれるということです。

一品ごとにオススメを聞いて頼むか、万能そうな白をボトル一本頼んでしまうか‥泡があるうちに今後を考えておこう。

まずは温かい一品ということで、鶏白湯の白味噌仕立て。鶏皮とごぼうの炭焼きが入ります。

甘い白味噌と白湯の相性と来たら。そし炭で焼かれたごぼうの香り高さと来たら。初手から「火を自在に使う京都の鳥と野菜の料理」というコンセプトがドカンと提示されました。

瞬く間に泡が蒸発したので今後のお酒を決めないと‥

お隣のご夫婦がケンゾーエステートのボトルを頼んでいる!リッチマンだな‥よし、こちらもボトルを頼んでしまおう。

もちろんケンゾーはお財布にダメージが大きい。しかし世界のアンリ・ブルジョワさんが手がけるサンセール・ジャディス 2012がいらっしゃる。ボトルで16,000円って、そんなお値段でいいの?

店員さん「これが最後の1本になります」

そうですよね〜、売れちゃいますよね〜。

次のお皿は福知山地鶏の薪たたき

薪で炙ってあるので軽い燻製のような煙の香り。芽ねぎと発酵たまねぎ(ラッキョ味)と一緒に食べると香りの何重奏なんだ。

ジャディス先生の熟成感ある柑橘の香りが大正解じゃないか。うま〜い!

お次は野菜。月光百合根の薪焼き。ちぢみほうれん草バターソテーと越冬じゃがいものソースが添えられます。

月光か何か知りませんが、百合根って茶碗蒸しのガヤくらいなポジションなのでは‥なんて一瞬でも考えてしまってすみません。ほっくり食感からのサトウキビをかじったような甘味は何?ほのかな土の香りでまたワインが進んで困るんですけど。

侘家古歴堂さん系列なので「うま味さん」シリーズの薬味が出てきました。どうやら焼き鳥タイムの始まりみたいですね。

ドリンクをサーブしてくれるお姉さんは「うま味さん」販売店舗で働いていたそうで、「うま味さん」を買っているうちにこの店にたどり着いたと言ったら大変喜んでくれました。

まずはど真ん中ストレート、福知山地鶏のモモ!良いトリを炭火で見事に焼かれてしまってはぐうの音も出ません。後半の1つにはうま味さん七味をパラリ。フェンネルが華やかに香って皮の脂が爽やかに。

砂肝とエンガワのコンビ来た!むっちりかつコリコリの砂肝、コリコリ一点突破のエンガワ。血の風味をスカッとした旨味に変えるすりたてワサビ。困ったな、この串は好きすぎる。おかわりないのかしら。

でっぷり太った白レバー!しかもこってりしたタレをまとって‥なんて濃厚なんだ。ここだけ赤いのが欲しいということで、クラレンドル・ルージュにワンポイントリリーフをお願いしましょう。

くもこ・かぶら・カラスミのかぶらと発酵バターのソース。とんでもない白い子たちが勢揃い。くもこはどちら?

あ、かぶらの下にかくれんぼですか。香ばしく焼かれたくもこに発酵バターのソースは反則です。おまけにカラスミの丸い塩気が心地よいこと‥和食?フレンチ?日本酒も白も合う魔性の一皿。

ここで「七谷鴨のカレー風味薪焼き・シェフがフランスで買い付けた非加熱マイユマスタード添え」というトンデモなメニューが出て、あまりのうまさにもう一度クラレンドル・ルージュのお世話になってしまったのですが‥

見た目も味もメインの風格の一皿というのに、写真撮り忘れじゃないかーバカー。鴨もマスタードも好きすぎて、見たと同時に食べてしまったのでした。

薪の鴨を経て、炭火の串に戻ります。ササミはペッパーベリーをふりかけて。

うま味さんに和牛用ペッパーベリーがあったけどこちらは鶏用かな?胡椒と山椒両方の香りを持つ面白スパイス。

好物のせせりはなんとよだれ鶏風。パクチーが苦手な人はセルフィーユに変更も可とのことでしたが、是非ともそのままで願います。せせりとパクチーなんて大好物同士の超獣コンビじゃないか。

よだれ鶏に乞食鶏、中華の鶏は名前が悪いほどうまいのだな。

食事ものは驚くじゃありませんか。鳥つくねの玉ねぎソースでハンバーグ定食風!

甘味酸味旨味が見事なバランスの玉ねぎソースにむちむちつくね。ちょっと待ってください。温泉卵もあるということはアレか。

メシにのせてしまえということですね?

なななな、なんておいしいんだ‥世界のロコモコはみんなコレになっちゃえばいいと思うの。しかしこの甘ズッパなバランス、パイナップルバーガーとかそういったものの存在意義がわからんこともない。フルーツ風の味をうまく使うとニクが輝くのですね。

軽く焼かれた厚揚げにたっぷり降りかかる鳥節。どこまでも火と鳥の組み合わせで楽しませてくれます。

第二の食事、鳥ミンチスープ麺。そのまますすれば鳥の風味豊かな和らぎスープ。しかしニンニク油を加えれば、いきなりブルファイトのハードパンチャーに変身!

すっかりお腹も心も満たされたところでりんごのブラマンジェ赤ワインジュレ薪の香りのチョコレートが出てコース終了。

炭火ばかりがもてはやされる焼き鳥界ですが、煙香る薪というのも非常に面白いものですね。薪焼きの鴨なんておかわりしたくなるほど美味しかった‥それにつけても撮影忘れよ。

メインをしっかり撮影するためにまた来ないとダメですかね?メニュー変わっちゃうと思うけど。なんと言ってもこちらのお店、定宿の東横インから徒歩数分なんです。あとはもうちょっとお安いドリンクがあれば‥結局4マンいっちゃったからね‥

wabiya 京都府京都市下京区高辻通東洞院東入三軒町554

侘家古歴堂の夜コース

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