寿司職人とソムリエが強力タッグ結成!練馬に突如現れた魚と酒の花園、その店の名は 鮨と美酒 ひ乃(練馬区・練馬駅)

金沢食いだおれツアー食堂とだかさんなどでお世話になっている、ゲーム作家のO尚さん。Twitterで「練馬に素敵なお寿司屋さんができたので貸切会をしたい。行ってみたい人いいねして」と言うので、最速でいいねをつけました。それはもう、O尚が引くほどの最高速で。

お店は練馬駅西口より徒歩4分程度にあります「鮨と美酒 ひ乃」さんです。胡蝶蘭があるくらい出来立てホヤホヤ‥O尚さんよく見つけますね。

店内はカウンター9席のみ。8人で貸切にしてもらったそうです。

O尚「貸切の予約入れたのに、我慢できず先週も来ちゃってね」

ニヶ月弱の間で3回目?しかも今回は貸切?お店も開店早々とんでもない方に目をつけられたものですね。

料理はおまかせ約16品で8,800円のコース。そして「鮨と美酒」のお店ですので、5,500円でソムリエによるワインまたは日本酒のペアリングをつけることができます。もちろん単品注文や追加もOK。

日本酒のペアリングをお願いしましたが、やっぱりみんなで乾杯はシャンパーニュの方がいいですかね。プロージット!

まずは温かい一品から、甘海老の出汁

全速全開の甘海老風味です。すごいです。うまい出汁に入ったカブなんて、究極至高の野菜勝負で見たような。こっちはカブじゃなくて出汁が主役ですけど。

これは日本酒が欲しい、ノドが鳴る。そんなところに鳴子温泉水仕込みの綿屋 特別純米酒です。ご、五臓六腑〜!

ご挨拶がわりと言う焼き立て玉子巻き。もう玉子?シメでなく最初に出して、職人さんのウデマエを見せる作戦ですか。

名前の通り、温かな玉子にご飯が巻き込んであって非常にうまい。素晴らしい夜が確定しました。

赤いご飯に映える桜鯛。やわらかな酸味の赤酢ご飯。温度はジャスト人肌で何の違和感もなく口に入っていく。ホリョリとほどけて鯛と一体化‥いや待て、ついでに昆布の旨味まで加わってきた気がするんですけど。

ひと口のもとに食べちゃったから詳細不明だけど、ワサビのスペースに昆布が忍ばせてあったのかな?すご〜く、うまい。

握り界のビジュアル系、小肌!酢と煮切りの合体技の豊かさは江戸前の味。

昨年は新子を食べ損ねたから今年は食べないとな!お願いすればココでも出してくれるだろうか。

ワラサの幽庵焼きとホタルイカ。今年はホタルイカが好調らしいですね。こちらもぷっくり太ってかわいらしい。

そしてワラサの幽庵、エラいことになっています。木の芽味噌の塩梅の良さたるや‥ダメだ、お酒が足りん!

「少し有名なお酒も出しておきましょう」とソムリエが取り出しましたのは三重のヒロインるみ子の酒 特別純米無濾過生原酒

新政で有名な6号酵母。でも甘く香り高い新政と違い、しっかりコメの味が強いお酒だ。酵母の世界は深遠すぎる。

ソムリエはお酒の説明などしながら客席に目を光らせ、職人さんは寡黙に握る。なるほど面白い形態のお店だなあ‥

でも職人さんも黙っていながら常にニコニコ、非常に愛想の良い方です。次のネタを切り分けながら、主役のマグロを誇らしげに見せてくれたりします。

見事な包丁が入った生だこは竹炭入りの塩で。これは素敵、クニっと楽しくてあっさりしてうまいもんですねえ。なんだか粋というものを感じて、落語がうまくなりそうだ。

滋賀の不老泉 山廃仕込純米吟醸。ドカンと旨いお酒の代表、ミスター山廃が出たということは‥次はもしかして、先ほど見せてもらったあの方‥?

出た〜!本マグロ中トロ!確かな目利きのマグロを最高の状態で、しかも美味しい酢飯で握ってくれたら最強に決まっているじゃないか!さらに不老泉で追ってしまったら‥どどどどど〜すんの?ど〜すんの?

平貝はごく軽く炙られ、貝らしい香りがブーストされています。

本日は甘めで口当たりの良いお酒を中心にお願いしました。

佐賀の東鶴 芽吹き うすにごりとジューシーこの上なくガスも感じるフレッシュなお酒。全くもって希望通りな‥しかしうまいなこの東鶴。

江戸前の極み、赤身の漬けが出た〜!色合いも包丁もなんと美しい‥そして食べればもちろん、究極のツマミ用握り!

ここで火を使った一品、穴子とモッツァレラと菜の花の春巻き。これはいけない、ワインを飲めという圧を感じる。ワイン的な、フルーティーでシュッと切れるお酒は‥?

「作の新酒がありますけどいかがですか」とソムリエ。なんということでしょう。「メルカリで買った」なんてうそぶいていたブドウの金バッジが一際輝いて見える!

というわけで、作(ざく)NOUVEAU 純米大吟醸。甘い口当たり、鉄道員に出た頃のヒロスエみたいな透明感、そして切れる後味。

油物の後にガリが出るとは阿吽の呼吸。しかもキュウリと和えてあるサラダ仕立て?これは爽やかこの上なし、ワリワリ食べちゃう。

今度はコース外、O尚が特別に仕入れてもらったという大トロだ!食べたい方は追加料金ということですが、全員が手を挙げたのは言うまでもないのでした。

味?もっと言うまでもないでしょう。

今回の会のために、ソムリエが何かの記念用に取っておいたスパークリングを開けてくれるそうです。いいんですかそんな。

ブドウが良い年だけの限定生産、ペレ ベントゥーラ カバ ヴィンテージ ブリュット。ボトルから特別感がありますね。

熟成された良い色だなあ‥はちみつのように優雅な甘味と芳醇な香り‥なるほど、記念にふさわしい‥まあなんの記念でもないけど、それもまたヨシ!

大トロに続く別注メニュー、ノドグロ炙り!好物すぎてピンボケだ!ノドグロはどう食べてもおいしいけれど、やはり炙りの握りが頭一つ抜けている気がします。

奥播磨 活性すくい汲み 純米にごり生原酒。活性の文字通り、スパークリングほどではないけど、シュワシュワとガス感以上の刺激が楽しい。

最初のシュワシュワがノドグロの脂を洗い流し、後から来る甘味が次のお寿司を呼び込む。なんと危険なお酒なんだ。

車海老かウニか、はたまたその両方かを選んでくださいという究極の三択。両方もいいけど、あえてウニで行きましょう。理由は海苔が好きだから。

これが大ピンポンでした。奥播磨とウニの濃厚な甘味合戦!

セットで出ると食べ時がわからない、でもコースで出ると非常に嬉しい茶碗蒸し。子供の時、法事か何かで周辺の親戚から茶碗蒸しを集めて食べた記憶がある。

トロトロの吸い物がわりにもなる仕様。やはりコース途中で嬉しい一杯でした。

キンメダイだ!しかも炙りだ!これまた大好物だ!皮を炙ってうまい魚というものはホントにもう‥ベリーベリー鮨ですね。最高ですね。

イワシだ!またまたまた大好物で、やっぱりピンボケしてしまった。イワシの味って、なんでこんなに独特な‥もうイワシ味としか言いようのない風味。たまらなくうまい。

愛知の酒造が広島のお米で醸した長珍 純米 八反錦ささにごり生

「しぼりたてのうすにごり」こそ、こちらのお鮨にもってこいな気がしてきた。そもそもご飯が美味しいからね、コメ味が残るにごり酒に合うんだろうね。

海苔が好きなので巻物大好き。しかもトロトロしい物体が見える。一体何が‥?

ひ乃名物 トロ鉄火巻き 玉ねぎ醤油仕立て

トロと一緒に巻いたのは醤油漬けの玉ねぎ!「トロたく」のさらに旨味追求バージョンじゃないですか!これは間違いなく名物、必食の品ですね。

ものすご〜くお酒が進んで仕方ない。6個くらい並べて二合くらい飲みたいなあ‥こいつは軽いのでなく、山廃とかのちょっとヒネたお酒。

葱鮪汁でお鮨モードのシメとなります。16品のコースということでしたが、なんかもっとあったような‥その辺は職人さんの気持ちがあふれてしまった部分、だそうです。

デザートは自家製わらび餅。トロトロ感を強調した快感兵器。

あの〜、ぼくは甘味でお酒を飲む変なクセがあるんですが‥と、ソムリエさんに無茶を言ってみる。

あるんだもんなあ、お鮨のお店なのにパッシートが。ポッツォ エルバルーチェで合ってます?干し葡萄の糖度が詰まった甘味はどうだ。素晴しい余韻を残してコースが終了となりました。

銀座なら◯万するなんて表現がよくありますが、まさに銀座で握っていたお鮨のコースが8,800円ってどういうこと?しかもお話上手でオススメ上手なソムリエがいるんですよ?問題はペアリングの5杯だけでは絶対足りない所だな。

とんでもないお店ができたものです。O尚さんがたちどころに3回来てしまったのもむべなるかな。いずれ1万超えになってしまう気もするし、なっても少しも不思議ではない。お安いうちに通っておかないと‥!

鮨と美酒 ひ乃 東京都練馬区練馬1丁目11−3 ミラエル練馬II

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