パリならぬ木場で楽しむオリエント急行仕込みのディナー!食後のお茶はホンモノの列車内でどうぞ ア・タ・ゴール(江東区・木場駅)

関西の友人が東京に引っ越してきました。引っ越し祝いでもないですが何か食べますか。引っ越しだから蕎麦と言いたいところですが、たしか友人の好物はフレンチでしたね。芦屋とか五反田のおに店行った気がします。

たまたま門前仲町の東横を取ってあるので、その辺のフレンチを検索・・よし、ここを予約してみよう。

やって来たのは木場駅から北へ徒歩約3分、木場公園の南側あたりにあります「ア・タ・ゴール」さん。なんとオリエント急行のシェフをやっていた方のお店ということで・・お店の前に車両があるじゃないの!ふぁ〜、ポアロー!!

お店もなんだか駅舎のような。鉄ではないけどミステリーは好き(8割コロンボ)、ワクワクしますねえ。

今回はディナーメニューのCコース9,200円でお願いしました。A〜Cはプリフィクスコースということで、オードブル2種・メイン1種・デザート1種を選ぶそうです。

オードブルはフォアグラとトリュフ・えぞあわびのエスカルゴスタイル ・フォアグラのソテーと洋梨・コーチンと白レバーのテリーヌ・松茸とポルチーニのアルザス風ニョッキ・・この中から2個か〜、難しいな!

貝のエスカルゴ風って面白そうだからコレと、フォアグラと洋梨って気になるよなということでお願いしてみましょう。

メインは魚・ジビエ・イベリコ豚・短角牛。本日のジビエは雷鳥と聞いてそりゃ食べたいよと思ったものの、イベリコ豚のソーセージと生ハムのディジョン風というのがな・・マスタード好きなんでそっちで。

デザートは悩まない、なぜならアフォガート大好きだから。ピスタチオアイスという文字に気がついたのは文字通り後の祭り。

ペアリングはなさそうなので前半に白、後半に赤をデキャンタでお願いしますか。

ラングドッグ ヴィオニエとかいうそうです。香りが爽やかで酸控えめで、カマンベールチーズがあれば永遠に飲めそうな気がする。

アミューズはレバーのパテとピクルス。いきなりピクルスって少し珍しいけど、パテの後に爽やかでいいもんだなあ。ワインの配分を間違うじゃないか。

ハンガリーフォアグラのソテーとムースと洋梨、ソースはヴィンコット。洋梨とシナモンの香りがフォアグラの重さを飛ばすわけかなるほど〜。

パンと食べるフォアグラムースがさらに爽やかでうんまい。6つくらいくれてもいいんですよ?

バゲットにちょいとムースを塗ってしまうか。うまうま。

えぞぼら貝とえぞあわびのエスカルゴスタイル・オリエント急行よりとあるので、もしかしてオリエント急行で実際に供されていたメニューなのかしら。

エスカルゴスタイルなのでココットの中の様子は全くわかりませんが、「こんな貝です」とばかりに貝殻が並んでいるので安心。

おお、プリンプリンの貝とウマウマな肝がポコポコ出てきて嬉しい〜。ガーリックよりもレモングラス等のハーブが効いた、初めて食べるタイプのエスカルゴバターが面白い。塩気もちょっと強めなので、ココットに残った汁にバゲットを浸すと大変な白ワイン泥棒です。

メインはイベリコ豚の肩ロース・生ハム・ソーセージのディジョン風。おっといけない、メインを前にデキャンタが空だ。

あわてて追加はボルドーのシャトー・ベルリューラランドだそうです。お値段以上のボルドーらしい濃厚さに、やっぱり雷鳥もアリだったとか思ったりして。

生ハムとソーセージ!ディル!マスタードたっぷりソース!グウの音も出ない組み合わせにワイングラスを取る手が止まりません。

肩ロースなの火加減なんて嬉しくなってしまうじゃありませんか。赤身がしっとりほぐれたところに甘い脂身が絡んで大変ですよもう。

温野菜も歯ごたえが残って肉の合間に持ってこいです。雷鳥はどんなソースだったんだろ・・メイン追加OK?ウソです、お腹いっぱいです。

自家製マロングラッセのクレームブリュレとアフォガート。バーニラバニラと歌い出してしまいそうに香り高いクレームブリュレ、いいなあ。

全体的に色味・塩気・香りの全てが力強く、これがオリエントエクスプレス式なのかな?端的に言うと、ワインが進む。

お食事の後はお茶を差し上げますのでと案内されたのは、なんと店舗の前にあった列車の中。え、飾りじゃなくて入れちゃうんですか?

ふわ〜、これがオリエント急行?グリーン車以上だ、いいなあ。優雅だなあ。

ブルートレインかオリエント急行か、鉄分ゼロなので車両の正体はちっとも分かりませんが、とにかくゴージャスな車内でいただくコーヒーは格別です。野菜の飾り切りらしいものもお見事です。

こういう車両で旅に出たいなあ・・新幹線の食堂車とかいうのも乗ってみたかったなあ・・博多までに全メニューを平らげたのは小林邦昭でしたか。

なんか居心地良くて随分と車内に居座ってしまった。惜しい、あとは事件の一つも起きれば完璧でしたね。灰色の脳細胞を見せつけるため、次回は季節のスペシャリテコースをお願いしてみようかなと思うのでした。

ア・タ・ゴール 東京都江東区木場3-19-8

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