トリ・パクチー・ニンニク・メシの永久機関!ベトナムのトリは岩より固い、だがそれがいい ミン・ニャット・クゥアン(邑楽郡大泉町・西小泉駅)

うっかり設けてしまった休肝日に脳をダマすにはスパイスが一番。近所のお気に入りインド料理屋さんでトリップするとしましょう。

・・あれれ?17時から夜の部開始と思ったけど閉まっているな。仕方ない、他のインドネパールなお店を当たるか。

おや?お隣にベトナム料理のお店なんてあったっけ。OPENの札も下がっているし、スパイスがなければハーブを食べればいいのにと脳内アントワネットの声がする。よし、ベトナム脳にチェンジ!

ミン・ニャット・クゥアン」さんに入店すると、赤ちゃんを抱いた女性と若い女性が向かい合って爪のお手入れを・・え、メシ屋と思ったらネイルサロンだった?

しかしアジアンのお店って赤ちゃん遭遇率が高い気がする。命こそパワー、国の勢いを示しているのかもしれない。

アジアンパワーに思いを馳せている場合ではない。食事できます?と聞いたらニッコリとスマイルが返ってきた。どうやら大丈夫・・なのかな。

簡素なテーブルとイスが並ぶ店内。一番奥に座って安心、メニューがあった。ベトナム料理か〜、夜にバインミーはちと軽いから、お好み焼き風のバインセオなんかあればいいな。

まずはフォーやブンといった麺類。やはりちょっと軽いかもしれないけど、豚内臓のブンとかの写真を見るとガッツリゴッテリな雰囲気もありそうだぞ。

アヒルと竹の子のブンなんてなかなかお目にかかれない。からの〜、緑豆のチェーなんかでシメたら楽しそうだな〜。

やはり本命はご飯ものでしょうか。コムガー 、蒸し鶏のごはん、つまりカオマン!やはり鉄板はこれかな?牛肉と自家製高菜のチャーハン、ベトナム版高菜というのも惹かれますね。

バインミーもあった。700円ということは結構なボリュームなのかもしれない。

一品料理コーナーに来たら不穏で素敵な雰囲気になってきましたよ。ヤギ炒め!カエル辛味炒め!豚コブクロと自家製高菜炒め!蛞蝓辛味炒め・・蛞蝓って確か・・え、ナメクジ?塩で味付けできるのか?

でえ〜、アヒルの素揚げに生姜蒸し!テイクアウトして飲みてえ〜!もしかしてすごく好みのお店を見つけてしまったのでは。

アヒルレモングラス鍋とかカエル酸っぱい鍋なんてネプモイが進んで仕方なさそうな・・休肝日ィ・・

バインセオはなさそうだし、気になるメニューはどれもお酒なしにはいられない。涙を飲んで無難にいくか。コムガーの焼いた方、焼き鳥ごはんを願いま〜す。

おっと、ちょっと想像と違うのが来た。白メシと見るからにカリカリな鶏に、キュウリとパクチー以外にも野菜がたくさん。

オマケと言うには存在感がありすぎるサイズのスープをひとすすり。いいですね、滋味ですね。少し過剰な旨味がまたアジアンですね。野菜たっぷりだし、こりゃフォーの「抜き」みたいなもんだな。

もはやパリパリを通り越してクリスピーの域まで達していそうな焼き鳥ですが、どんな味がついているのだろう・・香りからすると・・うん、ほんのりヌクマムの気配もあるけど、ほぼ素のトリっぽいね。

ここで卓上の味変アイテムが光る!味変ってレベルでなく、ほぼセルフ調味のケはありますが、ヨシ!

ニンニクと唐辛子の酢漬けをたっぷりのせて、ボトルのヤツはトゥオンオット、いわゆるスイートチリソースかな?かけちゃえかけちゃえ。チャインの代わりかポッカレモンがあるじゃないか。これはトリだけじゃなくスープにもたっぷり。えいえいっ。

一気に刺激マシな雰囲気だけど大丈夫かしら。

ガリリとかじると・・今ガリリって言った?そう、見た目の通りウェルダンを超える、岩のごとくハードな歯ごたえ!焼き加減だけじゃくて、こういうトリを選んでいるんだろうな。

すぐ骨に行き当たるくらい肉付きも良くないんだけど、噛みしめるたびに染み出すような底味がすごい。ものすごく「トリ食ってる」感がする。鶏ガラ中華スープってコレを煮て作るんだなって体感するくらい旨味が深い。そこに辛酢ッパ〜なニンニクとソースが来ると、メシが・・そう、メシだ、メシを持て〜い。

ご飯は長粒種ならぬ栃木県産コシヒカリ。なぜ産地までわかるかというと、袋がいっぱい積んであったから。

最初は「鶏と炊いたご飯じゃないのか〜」とかサガりました、はい。ところが旨味を焼き固めたようなチキンを刺激マシマシにした結果、白メシこそが最適解。ガッカリしたことをお詫びして訂正します。

さらに嬉しいのが、バインセオかよってくらい盛り盛りの葉っぱや野菜ですよ。マシすぎた刺激にピッタリ、ニンニクとパクチーは全てを解決します。

トリにかぶりつき、追いパクチーと白メシを口に押し込み、小骨もろともバキバキと噛みしめ、たっぷり味わったところをスープで飲み下す!

圧力鍋で仕上げたやわらかチキンなんて目じゃない、野生を揺りおこす美味しさじゃないの。ひたすら噛むから満腹感も大変。え、もしかしてすごく身体に良くないか?

パクチーとニンニクと唐辛子で脳もだませるし、休肝日にはインドorベトナムという選択支ができてしまったのでした。

ランチタイムにはフォーと揚げ春巻きのセットメニューなんかもあるらしい・・むむ・・

ミン・ニャット・クゥアン 群馬県邑楽郡大泉町古氷110-8

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