夏の明石の佳肴と全国の夏限定酒でごきげん一直線!祇園祭ですからもちろんあのサカナも登場! 佳肴 岡もと(東山区・清水五条駅)

7月中旬。勢いでいつものお店を予約してしまったので

一路京都へ〜。晩飯を食べて帰るだけという乱暴なツアーのため新幹線で。東海道には崎陽軒がよく似合う。

京都に着いてまずはチェックインを・・四条駅に来たらなんだか道路の規制がすごいし、宿泊予定である四条の東横イン前にはすごい人だかりが。

あれれ、もしかして今日って7月12日でした?曳き初めじゃないですか〜やだ〜。しかも東横インの隣が長刀鉾保存会の会所だったとは知らなかった。エエもん見たなあ。

さて、友人と待ち合わせをしてやって来ました「佳肴 岡もと」さん。何度目の来店だっけ、とにかくGoogleマップのおすすめ度が98%とエラいことになっております。

19時ピッタリ、8席ばかりのカウンターが満席になったところで7月の宴がスタート。まずは飲み物、みなさん小や中の生のようですが、ぼくはもちろん日本酒だ。

大将が愛知の奥・夏かすみ純米吟醸生原酒をおすすめしてくれます。シュっとして爽やか、軽くシュワシュワ感のある夏にもってこいのお酒じゃないですか。

初手は伏見唐辛子のすりながし。唐辛子とはいえ辛味はなし、ピーマンやししとうの青い香りと出汁が素敵に絡み合う。カリカリの雑魚からの旨味ブーストもいい感じ。

友人「またいきなり一生食べてられるのが出た〜」

ここの一品めは本当に一生食えるモノが出がちです。困ります。

ウホウホ喜んでいる目の前で手練の骨切りが始まった。祇園祭の時期に骨切りといったら・・あの方ですかーッ!

そうだったーッ!淡路のハモはあえて冷水で締めず温かい状態で。ウニと卵黄のソースにワサビオイルとフェンネルの花が香りを添えます。

友人「大変!人生のハモのチャンピオンなんですけど」

京都人になんてことを言わせているんだ。グンマ人のぼくですか?もう脳内にないお味で、とにかくお酒を欲するばかりです。

友人と一緒に陸奥八仙 V1116をいただきましょう。ワイン酵母で醸したためか、酸が効いてめちゃくちゃ夏気分。

器の大小を選べるのも嬉しいところ。写真のものは友人の小さめ、ぼくはいつでも大きめ一本です。

友人「次のアレはお芋ですかね」

いやありゃナスじゃないの?

大将「お椀はですね、明石の天然スズキと翡翠ナスになります」

ほえ〜、翡翠ナス!トロットロでアクがなくて、なんだかナスじゃないみたい。吸い地・ナス・スズキ・ハスでそれぞれひと口ふた口お酒がすすんで、燃費が悪いったらありません。

大将「宝山の酒造さんが醸した日本酒があるけど飲んでみますか」

わがスイートたる宝山ロックのあそこが日本酒を?飲みます飲みます。

というわけで鹿児島の天賦・純米吟醸。甘味とフルーティーな香りでこれはアレだ、かの人がよく言っていたジューシーというやつだ。

明石のキジハタで八代の海苔を巻いて食べるという面白お造りが登場です。

友人「クローバーって食べられるんだ」

ホントだ海苔の上に。馬は好きらしいよね、シャカラブンブンとか。

大将「それはね、カタバミの葉っぱ」

こりゃまた失礼しました。しかしキジハタってうんまいサカナですねえ。海苔も香り高すぎだし、こうなると逆に海なし県の酒を合わせたくなる。

大将「オッケーです。栃木のこんなのがあります」

まあまあ、我らが北関東のエース鳳凰美田・・の、この方はお会いしたことない。WINE CELL 2021・・これまたワイン酵母ですか、面白そう〜!

ワイン酵母って酸味と甘味が出るんだなあ・・発酵って不思議〜。

5時間煮るというイワシの辛煮は食べるたびに佳肴だなあとうっとりします。酸味で舌と食欲が蘇る。

冬瓜と鴨そぼろ。身体の熱とむくみを取り去ってくれそうな組み合わせが嬉しい。冷えすぎぬよう生姜が効きます。

そういえば、こちらで鍋島をお願いしたことなかった・・かもしれませんけど、あるんですかね?

大将「あります。どうぞ」

ひえ〜、ありがた山のこんこんきちだ!なんでもあるぜちくしょうめ。

明石天然ハマチのなめろうは炙りたての海苔を巻いて直接手渡してくれます。パリっパリの海苔に旨味と香りの要素詰まりすぎのなめろう。

皿までなめたくなるから「なめろう」らしいので、これは指までなめてしまえということか。

白エビスダチでサッパリと。途中途中に酸味が挟まって、心地よく胃が再起動します。

店内に素晴らしい香りが立ち込めてきた・・なんとなんと、鮎が焼かれているじゃありませんか。川魚のホームラン王が来ますよ、正座待機!

ただ待っているだけもアレなので、個人的に好きな山形のお酒なんかあるでしょうかと聞いたら上喜元の純米吟醸・月夜なんてとんでもない限定品が出てきた。アルコール度数低めで香り高く、一升飲めと言われたら飲めてしまいそうな透明感。

上桂川の天然鮎と玄米麺。頭と肝の出汁とあゆ魚醤のスープですって。な、なんてエエ香りなんだ・・鮎の食べ方で塩焼き超えがあるとは・・はわわわ。

おなじみの鯖寿司はすぐき入りと実山椒入りの二種で。いつもいつも同じことを思うんだけど、どっちか一本持って帰って翌日の晩酌に食べたい。切実に。

この力強いサバに負けない、無茶な醸しはあるでしょうか。

大将「無茶とか変なこと言うなあ・・ありますよ、香取

これこれ!ロクに精米すらしない自然酒の極み!ヌカくさ酢っぺ〜!けど、なぜかうめぇ〜!先ほどの上喜元とはド逆だけど、どっちもうめぇ〜。

去勢鶏シャポーンのコンソメ。いつもはフカヒレと玄米麺が入りますが、今回は麺のかわりにずいきが入ります。麺は鮎の方にお引っ越しでした。

シャポーンの優しくも力強い旨味と香取の無茶な風味ががっぷり四つです。うめえです。

大将「次は甘いものなので、そろそろ芋にしましょうか」

ぜひそうしてください。芋は何がありますか?

ワハハ、すげえの来た。芳醇無比だって?そのとおりだよ伊蔵。

和歌山の桃にシナモンの香り、上には佐藤錦がのってスダチまで香る爽やか極まりないデザート。フルーツ大好きの友人は大いにウハウハしています。そりゃそうだ。

そして締めの一品は目の前でこねて包んでむしあげてくれるおまんじゅう。今日はなんだろ?

黒胡麻饅頭でした〜。中身は丹波産の小豆とやっぱり黒胡麻の餡が入ります。こちらでいただくようになってから甘いまんじゅうに少し目覚めたけど、やっぱり目の前でふかしたては最強ですね。

そういえばモンジューの発音がまんじゅうと同じだったのは少し驚きました。何の話だ。

7月の宴もまさに7月な食材を素晴らしく調理してくださり、大変楽しいひと時でした。ホントうまいだけじゃなくて楽しいんだよな〜。次回は諸事情により9月で予約。松茸なんか出ちゃったら困るな・・

佳肴 岡もと 京都府京都市東山区常盤町470-4

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