柏崎で素晴らしい和ノ食をいただき爽やかな目覚め。ただ帰るだけも残念なので、どこかで昼メシを食べていくか。
行きは関越トンネルで一気に来ちゃったから、帰りは長野回りで・・おおそうだ、戸隠でそばでもすすって帰ろうじゃないか。
まてよ・・
10年くらい前に信州そばツアーということで戸隠やら東御やらを回りまして、一番気に入ったのが須坂市のお店だったんですよね。その後ご無沙汰ですし再訪してみましょうか。
須坂市動物園のすぐ近く、果樹園を通る細い道・・本当にお店があるのか不安になった頃にあらわれる「戸隠 手打そば処 たけの春」さん。須坂市だけど戸隠そばなんです。戸隠の名店よつかどさんで修行されたと、物の本かネットかで見ました。
やあ、ちょうど暖簾を出しているじゃないか。でも広い駐車場にすでに2台ほど車がいる。以前に来た時も人気店でしたが相変わらずのようです。
一人ですが〜と入店すると、壁を向いた二人用の小上がり席に案内していただきました。
前回は何を食べたんだっけ。そば屋で天ぷらを頼まない選手権王者ですから、天ざるでなかったことは間違いない。鴨系メニューがないからざるそばだったんだろうな。
十割そばは新そばの季節のみですか。するとおろしかざるの二択かな・・久しぶりの戸隠そばを全力で楽しむため、ざるそばの大盛りでいきましょう。
そば茶にお茶うけのおしんこが登場。漬物が出てくるそば屋さんはだいたい美味しいという経験則があります。そばが山の食べ物だからですかね。
追ってざるそばとそばつゆも登場！ご覧の通り「ざるそば」だけど海苔が無い、いわゆる「もりそば」です。戸隠のざるそばは「ぼっち盛り・水を切らない・海苔をかけない」ルールなんだそうで。水と蕎麦粉に自信があるのね。
その戸隠ルールの一つ、ぼっち盛りのおそばの美しさはどうですか。見ただけで滑らかで瑞々しく、もうおいしい確定じゃないか。
おや、ざるの真ん中がすこし持ち上がっている。水を切らずに盛るけど、こうすることで余計な水はちゃんと切れるわけですね。
半ぼっちをそばだけですすってみましょうか・つるゝ、つるゝ。
見た目以上になめらかで気持ちいい喉ごし、信州の新緑を眺めながら散歩をしているが如き爽やかな香り・・やっぱりうめえ〜！！
お次はもちろん汁につけて〜。醤油の当たりは柔らかめ、カツオがふわっと香って良い汁だなあ。
ぼっち盛りはつまみ上げやすくていいですね。たまらないこの肌、この色味。長めだけどいっぺんにすすることができて、流れるように喉をすべり落ちていきます。ウホ〜いい香り、うまいうまい。前に来た時よりうまい気がする。大盛りにして大正解だな。
開店直後なのでそば湯はほぼ透明です。トロトロのやつよりこの方が好き。ああうまい汁だ。徳利の分まで全部飲んでしまってまだ欲しいようだ。血圧はそばのルチンでチャラです、たぶん。
お会計時に「十年ぶりくらいに来ましたけどすごくおいしかったです」と思わず店主さんに言ってしまった。
店主さん「ありがとうございます。あと十年後は…やってるかなあ〜？」
いやいや、十年と言わず二十年でも何年でも、千代に八千代にやってください。これからはホイホイ来たいと思います、押忍！
長野回りで帰るなら軽井沢に寄って、鳥勝さんの丸焼きは買うよね〜。
柏崎てのひら・須坂たけの春・軽井沢鳥勝って、信越ぐるり一泊の最強コースなんじゃないか？夏のうちにまたやらないといけないかな。ホントは新そばの時期にやりたいけど、丸焼きが10月までなんだなこれが。
戸隠手打そば処 たけの春 長野県須坂市野辺竹ノ春1351-3