サバとみょうがの冷やしカレーに煎茶炊きバスマティライス!それは朝にピッタリ、印京融合のぶぶ漬けカレーっ! SPICE GATE(下京区・京都河原町駅)

佳肴岡もとさんで7月エキスの粋を味わったので、とっととグンマに帰りま・・いや待て、せっかく京都まで来たんだからさ、もう少し京情緒的な何かを楽しまない?

とは言っても、お寺さんなど寄ってみるには少々暑い。せめて京都ならではの朝メシでも食べて帰るか。

名古屋や岐阜なら「らしい」朝食がありますが、京都の朝食って何?瓢亭の朝粥は予約しないとダメだよね。Googleマップで周辺の朝食でも調べてみるか・・やや、なんだかこの上もなく「ここだけ」っぽいお店があるじゃないか。行ってみよう。

四条から寺町通を下って高辻通にぶつかるちょっと手前、一見それとはわからない建物にあります「SPICE GATE」さん。らせん状の階段を登った2階がお店です。

入口のガラスが磨きぬかれていて、つまり限りなく透明なので注意してください。ぼくはバカな鳥みたいに激突しました。

店内はカウンター10席近くとテーブル数卓、おひとり様なのでもちろんカウンターへ。平日の9時半といういかにも中途半端な時間ですが、先客が2組ほどいらっしゃいます。

こちらのお店はなんと朝7時半からカレーを出してくれるそうです。しかも11時までは朝専用メニュー。冷たいと温かいの2種類ということですが、さて。

まずは温かい方、鶏キーマと魚介出汁のカレー!魚介出汁ってあなたラーメンじゃないんだから。品数もえらいことになっているみたいだし、尋常でない雰囲気に期待は高まる。

冷たい方はサバとみょうがの冷やし出汁カレー!サバ・みょうが・冷やしとパワーワードの3連チャン!実はGoogleマップに知人がクチコミを入れておりまして、コレを食べてしまって、心中密かに温めていたカレー屋さんになる夢をポッキリ折られたらしいです。

人の心をへし折るカレー、食べたい!冷やし出汁カレーをライス小盛、ラッシーつきで願いま〜す。

待っている間によく読むか。なんと祇園北川半兵衛さんの煎茶で炊いたバスマティライス?やだ先に言ってください、バスマティさん大好きなのに小盛でお願いしちゃった。

おや白ワインなんてお願いしましたかと思ったらお冷やでしたか。この辺は洒落たイタリアンのような。

サバとみょうがの冷やし出汁カレーっ!イラスト以上に華やかな色々盛り、なんだなんだ皿上の祇園祭か。

朝の定食をイメージしたそうなので、サバのカレーは味噌汁的ポジションになるのでしょうか。んでキーマカレーや野菜が副菜で、アチャールとかはそのまんま漬物で。

「サバとみょうがの冷やし」とはカレーも新世紀になったもんだ。ひとさじ味見・・ややや、これは・・冷や汁?サバの旨味が溶け込んで、味噌のかわりがスパイスなのね。カレーっぽい香りはするのに間違いなく和の味だ!おもしろ〜い!

やはりサバカレーは汁物だった。つまりキーマカレーをメインにある程度ご飯を食べ、中盤戦から千枚漬けやアチャールとサバカレーでぶぶ漬けにするのが正解なんだろうな。

網目も見事な焼き野菜がすごいの。バターでなくギーで焼いてあるのか風味豊か、ほんのりかかったスパイスで甘味が引き立って、もう野菜のステーキと言ってもいい気がする。

ほとんどの写真で見切れてしまった玉子も半熟なところにスパイスぱらりので素敵。

梅キクラゲ・リンゴのアチャール・カシミールチリ風味の千枚漬け・小松菜のインド風おひたし・アサリとメースの佃煮・トマトと玉ねぎのカチュンバル。よく見てみると、実はほとんど日本の飯の友・ガンガーアレンジといった塩梅じゃないか。

キーマカレーとバスマティライスを合わせてパクリ。キーマはしみじみ旨味が出て、香り高いけれども辛さはほぼナシ。モモとムネを合わせたというだけに、しっとりしながらも軽い食感が心地よい。

ライスがすごくバスマティだな!すっごい噛みしめがいがあって、しかも噛めば噛むほど味が出る!

もうガマンできない・・サバカレー投下、ぶぶ漬けモード突入!

すごい、サバとキーマとバスマティが混ざり合うと宇宙が見えそう。そしてなんだろう、妙に夏な気分なんだけど・・そうか、冷たいサバとみょうがの組み合わせで素麺を思い起こしてしまうのだな。

店員さんが味変で使ってくださいと言った「カシミールチリMix」を振り入れてみましょうか。

・・ナマステ・・

なんか身体が勝手にナマステって言った!いきなりインドの熱風が吹いた!なにこのスパイス〜、超欲しいんですけど〜。

ナマステモードからのパリパリピーマンが悟りを開きそうなほどウマい。そうか、ピーマンって辛くない唐辛子だから、カレーにバッチリも当然なんだな。コレは真似しよう。

サバに上乗せされていくリンゴのアチャールにトマトのカチュンバル、混ざれば混ざるほど甘味酸味旨味香りがマシマシて複雑なカレーになっていく・・

どれもインドの香りなんだけど、しっかりと「和」の芯が通っている。食べていくうちに「和」の粋である「京」まで感じ、間違いなくここは京都と思わされてしまう。なんという不思議、なんというウマさ。

コレは確かにカレー屋さんを目指していたら心が折れるというか、足元からひっくり返されるような衝撃でしょうね・・よかった、ただの食べる人で。

半ば放心してラッシーをすすります。いやはや、心が空になったようだ・・万法みな色あり、しかして空なり、そなたこそわが仏なり・・雑な気持ちで臨む参禅よりも京都を感じてしまいましたよ。

京都の朝メシはここで決まってしまったかな?昼は昼で鹿のカレーとか超弩級まったなしのメニューもあるみたいだし、ちょっと通わないといかんな〜。

店頭にスパイス販売スペースもあったので、「カシミールチリMix」を探したけど見つからなかった。かわりに買ったグリーンペッパーをステーキに使ったらすごく鮮烈。なんだか料理スキルが上がった錯覚に陥るのでこっちもオススメです。

SPICE GATE(スパイスゲート) 京都府京都市下京区恵美須之町546 しきさい寺町ビル 2F

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