創業昭和54年の老舗で「いろはにそば」を食す。おお、これは北関東版の割子そばじゃないか 手うち庵(邑楽郡大泉町・西小泉駅)

冷たい雨が降ったりぽかぽか陽気だったり、春の始めはお天気がわかりません。この日は汗ばむほどの暖かさ、冷たいそばでもすすりたい気分だ。

そば屋さんか〜、どこがいいかな〜となんとなく車を出して・・昔むかしの話だけど、店頭で枕用のそば殻を売っていたお店があったな。そんなもんがあるということは手打ちどころか自家製粉なのかもしれん。行ってみよう。

やって来たのは西小泉駅から南に続く遊歩道の終点あたりにあります「手うち庵」さん。そのまんますぎる名前ですね。

立派な建物で駐車場もたっぷりありますが、なぜか駐車コマの白線が非常に小さい軽自動車仕様。たぶん車が小さかった時代からず〜っと続いているお店なのでしょう。HPを見たら昭和54年開店・・う〜ん、武田鉄矢が赤いファミリアに乗っていた頃かな?昔すぎてよくわかりません。

11時ちょっと過ぎに入ってみたら一番乗り・・ん?でっかいテレビに映っているのは野球・・ああ、WBCの準決勝ってこの時間でしたか。そりゃみんなテレビの前から離れられないよな、一番乗りなワケだ。

なんだか申し訳ない時に来ちゃったけど、お好きなお席にどうぞと言ってくれたのでカウンター席に腰かけます。さてお目当ての冷たいコーナーを拝見。

今どきもりが520円はありがたい。ふむ、冷したぬきなめこおろしがいいだろうか。いろはいろはに・いろはにほってなんだろう。

北関東のごく一部地域限定メニュー、大根そばもある。刺身のツマのような大根がそばに降りかかっていて、二日酔いの早お昼には最高なんだよね。

温かいコーナーも見てみるか。案外レギュラーで見ないちからの文字が。鴨汁は無いけど肉汁そば肉南ばんがあるのだな。

カレーそばは自家製の仕込素ですって?そもそも「仕込素」って単語をあまり聞かないので食べてみたい。でもな、やはりカレー汁をすするには暑いのよな。

手うちそばのお店と思いきや釜揚げうどんまであるじゃないか。メニューが多彩で悩ましいぞ。

冬には煮込みほうとうもあるのか。やっぱりグンマでもこの辺はおっきりこみって言わずに煮ぼうとうだよな。

手うちのお店に来て単品の天丼を食べるなんてワザもやってみたいけれど、天ぷら係と思われる方、野球の行方が気になって仕方ない模様。なんか非国民タイムに来てしまったので天ぷらは外すか・・食べたことないところで、いろはにそばを願いま〜す。

やって来たいろはにそばは4種類それぞれ違う薬味がついた、バラした割子そばのようなスタイルだった。なるほどね、「いろは」で3種、「いろはに」で4種、「いろはにほ」で5種になるわけね。

いろはのどこまで頼めるのだろうか。「あさきゆめみし」あたりまで行ったら、わんこそばになるのかもしれん。

これは天かすにカイワレ。割子そば少し汁をかけてよく混ぜるものだから、それに倣ってみましょうか。

汁をかけてグルグルっと混ぜてズルル〜。

そばは出雲の噛みしめるヤツでなく、二八らしい喉ごし爽やかなタイプだった。甘めの汁はいかにもぶっかけ向き。

天かすが天然モノで非常にウマいぞ。かすがコレでは本体の天ぷらはどうなるんだ。ミニ天丼食べてみたいな。

後付けの薬味は大根と生姜のおろし、ネギにワサビですか。先のせの薬味との相性を考えながら選ぶのも楽しいね。

海苔がたっぷりのざるそば風には当然ワサビであろう。

山菜には大根おろしで清々しさマシマシ。

「いろは」の3杯で普通のざる一枚強といった麺量ですかね。「いろはに」は大盛り相当かな。

うずらとゴマには生姜とワサビのツインターボかな。

うひょ〜、こってりさっぱり大当たり、こりゃンマイや。

この辺でテイクアウトの電話注文がバンバン入り、天ぷら係さんも大忙しとなりました。試合は8回裏、犠牲フライで1点差まで詰めたところ。ハイライトにもほどがあるのに大変だ。

ネギはそば湯に使ってごちそうさま。

安くてしっかり美味しい良いお店だなあ・・なんで10年くらい来なかったんだろ?今後は昼メシローテーションに入れなくては。夏にはナスぶっかけ、冬には天ぷら係さんのワザを見るため釜揚げ天ぷらかな。

帰ったらすごい展開で日本が勝っていた。9回裏あたり鍋に投じられたエビが焦げちゃいないか心配だ。

手うち庵 群馬県邑楽郡大泉町住吉55-2

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