新潟ならではの嘉肴と佳醸が楽しめるお店が移転予定?すっとんで事情聴取に行きました 嘉肴 てのひら(長岡市・長岡駅)

そこだけで情報を公開しているお店も多いので、一応アカウントだけ持っているインスタ。フォローしているお店で何か面白そうな告知はないかな〜とナナメに見ていると‥

なぬっ?「嘉肴 てのひら」さんが移転予定だと?ちょっと待ってください、柏崎から長岡に移転してまだ一年半とかそんなもんじゃない?事情聴取だーッ!

長岡駅の大手口より徒歩4分くらい。基本は予約制ですが、たまに予約ナシでおつまみを出す居酒屋デーなんかもあるみたいです。

現在は8,800円のおまかせコースと12,800円の三河一色うなぎ一匹コースの二種。おまかせの方でお願いしました。

いやコースの紹介をしている場合ではない。

てのひらさん定番の銀の翼を飲みつつ話を聞いてみれば、ご家族との時間を増やすため柏崎に戻って、今度は予約なしも入れる居酒屋っぽいお店で、和食に限らず出してみたいとか‥なんだ、楽しそうじゃないか。

まだ物件探しの段階だから、夏の鮎コースなんかはもう一回くらい食べることができるかも。とりあえず安堵していいのかな。

胸を撫でおろしたところで出ましたものは、柏崎産スナップエンドウのポタージュ・焼きアスパラとフルーツトマト

アスパラは炭火焼きとオーブン焼きの二種類とかサラッと言っていますが、相変わらず手間をかけてくれるなあ。

さらに驚いたことに、調味料はエンドウを茹でた時の塩だけ。なのにすご〜く甘味も風味もしっかり、バッチリお酒が進みます。野菜の味、土の味とはかくも偉大なのか。

エンドウは豆がしっかり育ったヤツが好きだと言ったら「コレを使ってますよ」と見せてくれました。品評会を総なめにしている柏崎の方に分けてもらっているそうです。

粟島のサワラにもち麦・もち米・白舞茸の飯蒸し。てのひらさんの必殺メニュー飯蒸しは無限のバリエーションですね。メシなのにお酒が進んで仕方ない。

居酒屋になっても出してくれると嬉しいのですが、オペレーション的にどうなんだろ。

佐渡産根もずく・弥彦産枝豆・自家製からすみ

普通のもずくよりずっと太く、シャキシャキ感も倍増の根もずく。一足早く夏の香りを届けてくれる早生の枝豆。風味絶佳という言葉しか思いつかない自家製からすみ‥!これはうまい、うますぎる‥!まさしく嘉肴〜!

新潟が誇る銘酒・久保田に対して「クボタと勝負するにはヤンマーだ!」なんて冗談みたいなネーミングのお酒、山間(やんま)。

お味の方も久保田の淡麗辛口とは違う濃醇な旨口。好みのタイプということではヤンマーに軍配が上がります。

旨いお酒には美味いお造りがないとね。本日は佐渡のクロムツ・ボタンエビ・マコガレイ

ボタンエビは塩で、クロムツは新潟産のワサビと醤油で、マコガレイは三種をフル活用で行こうかな。

うまい クロムツ うまい!ノドグロが高ければクロムツを食べればいいじゃない‥え、最近はクロムツも高いの?困ったな。

佐渡のサーモン炭火焼き!うわ〜、とんでもねえのが出ちゃったよ!

カリッカリに焼けた熱々の皮目に、青き蜜柑の酸をしたたらせて。サーモン、サーモン、サーモンうまいか塩つぱいか‥いやウソだ。うまいかうまいぞ、ひたすらうまい。熱きヨダレをしたたらせながら夢中でむさぼります。

付け合わせは地物ウドのきんぴらなんですが、どこかで食べた甘辛で、どうにもメシが欲しくなるような‥聞けば味付けがウナギ蒲焼きのタレなんだそうです。はえ〜、料理は創意工夫だなあ。

「あまり素材そのまんまというのはやらないのですが」と前置きした上で、それでもそのまま楽しんでほしい、やばいオリーブオイルを入手したそうです。

パオラのノッチェラーラ、シチリアの樹齢400年の古木から取れるエクストラヴァージンオリーブオイルですって。

無農薬のアマランサスとカラシナを、塩とやばいオリーブオイルだけで。辛いから少しずつかけてみてということですが、そもそもオリーブオイルで辛いって何‥

なななな、なんという鮮烈な香り、そして‥なるほど、喉の方に行ってから辛い!青いオリーブをふんだんに使ったオイル特有の辛味なんですね。美味しんぼ的に他を下げる論法で言えば、これが本物ならいつものオリーブオイルは何なんだ、というところ。

やばいオリーブオイルというワケが分かった、この鮮烈さはやばい以外の言葉がない。

野菜もいいけど、焼いた魚や茹でたタコにもかけてみたいねえ。歌がうまくなりそう‥結局取り寄せまして、ちょっとお高いカマボコにかけたらすごく良かった。

肴のトリは肉!上越のくびき牛モモを出汁でローストビーフ風に仕上げた逸品!

6年もののかんずりを溶きながらいただけば‥こんな穏やかに染み込んでいく牛肉料理がある?

この辺で、もう色々なお酒を味見してしまえモード突入。いや〜出るわ出るわ。

驚くじゃありませんか、山形のくどき上手「禁じ手」までも出た!何が禁じ手って、なんと精米歩合11%。そこまで達するには述べ9日間精米するそうで‥

フルーティーな香り、なめらか極まりない舌触り、恐ろしく澄み切った味。飲みやすいどころの話ではない、高精白ならではの大変上品なお酒です。

最近は黄色くて匂うようなお酒が好きなので、まあ自分では買わないかな?高精米のお酒は手間の分だけ高いから‥

でも匠の技の粋と言えるお酒をちょっとだけ飲ませてもらえるのは楽しいね。

食事モノの前にひと口ご飯とお新香。あえて硬めに炊いてあるため、柏崎産新之助の弾力がこれでもかと楽しめる。やっぱりうまいコメを食べるとアガるねえ、瑞穂の国の民だもの。

食事モノなど終盤戦には焼酎を飲む変なクセがあります。白玉の露なんて、芋も良いものが置いてありますね。明治から続くというラベルもかっこいい。芳醇無比だよほんとにもう。

柏崎一本釣りの真鯛を使った鯛茶漬け!タレは胡桃・カシューナッツ・ゴマと、もはや担々麺じゃないか。そこに鯛のアラ出汁をかけちゃうの?大丈夫?おいしさでショック死とかしない?

色々な果物を使ったコールドプレスジュースでシメ。何を使ったか聞いた気もするのですが、お酒が回っていたのでよく覚えていません。

でも「このジュースをツマミになんか蒸留酒を飲みたい」と無茶を言ったのは覚えています。

出ましたものは、八海山のニセコ蒸留所によるオホロジン。新潟が関係する物なら何でもあるんですね〜。

事情聴取に来たはずが、素晴らしい肴とお酒ですっかり幸せになってしまった。あと何回来ることができるかな‥夏場は新潟競馬場での開催もあるし、何度来てもいいよね。

そしてこの後はガールズバーへ‥あ、移転したらどうすんだ。柏崎ってそんなお店は見かけなかったぞ。

嘉肴 てのひら 新潟県長岡市東坂之上町2-6-15 一柳ビル1F

三河一色うなぎ一匹コース

天然鮎コース

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