氷見でお寿司をいただいて、夕食に向けて一路京都へ。一昨日の夜も京都で飲んだというのに、どうしてこうなった。
とある駅で友人と待ち合わせ、タクシーでやってきたのはいつもの「佳肴 岡もと」さんです。Googleマップによると24回目の訪問だそうです。
カウンター8席の店内は満席。みなさんミニビールで一杯のところ、いきなり日本酒で失礼します。福岡のヤマノコトブキ グッドタイムズ サマーセッション。
アルコール低めですっきり爽やか、いかにも夏酒でキューっと飲んでしまうじゃないか。
一品めはバカラ風にチラ見せですよ。葉っぱをしぼって〜、はい!
なんといきなりアワビ粥!するとセンターはアワビの肝ですか?さらに山椒オイルが風味を加え、クコや松の実で滋養まで。毎度毎度、最初の一皿が永遠になめ続けたい系で困ります。
二品目も葉っぱで隠してきた。まさか朴葉味噌とかじゃないよね。中身はなんだ?
長崎の天然クルマエビにゴマ酢、ウニやマスカットまで!岡もとさんの黄身酢やゴマ酢はまことにうまい。エビは当然として、果物まで日本酒のツマミと化してしまう。
岐阜は養老の禮泉。35%精米だけに綺麗な香りですねえ。養老の滝はこんなお酒が流れていたのか?けしからん!
養老天命反転地ってまだあるんですかね、なかなかすごくてすごい所でした。
お椀は結びキスに花オクラ。魚へんに喜ぶと書く鱚。おめでたいということで、徳川家の将軍の膳には毎朝上ったそうですね。
毎朝はいかがなものかと思いますが、夏に美味しい魚であるのは間違いない。ホロリとほどける白身と吸い地。サラサラとクリアな養老の泉にピッタリじゃないか。
サラリと綺麗なお酒の後はパワフルなお酒をいただきましょう。和歌山の車坂 山廃純米酒。コレって2・3度登場している気がするな。酸が強めで濃醇なお酒を置いておけば静かになるとバレている模様です。
3キロものという明石天然ヒラメは昆布締めで。ミョウガとラッキョウのバルサミコ和えでいただきます。綺麗なお花は浅葱だって。
どうしよう、ミョウガラッキョウバルサミコの爽やかさで永遠に飲めちゃうやつだ。エンガワなんて暴力的なうまさだな〜!白身にバルサミコか‥最近神の雫を読み返しているので白ワインやシュワシュワもどうだろうと思うけど、岡もとさんなのでやはり日本酒。
岡もとさん流八寸の始まりを告げるイワシの辛煮。計5時間煮たイワシは骨までおいしくてつよくなる。酸味が舌のお酒を洗って次の一杯がうまくなると来たもんだ。
キングオブかっこいい地名、滋賀県竜王町の松の司。香り控えめ旨味多め、あらゆる肴をうまくしてくれそうです。
そんなお酒にピッタリの危険な肴が出た!伝助アナゴの柳川風!アナゴにふわふわたまごとゴボウなんて好物しか入っていないじゃないか。最近はゴボウがないモツ鍋も許せなくなってきた‥うまい ゴボウ うまい。
ジュンサイとエンドウ豆はワサビと三杯酢で爽やかこの上もなし。古代エジプトから食べられてきた農産物最古参のエンドウ豆さんも、まさか日本でジュンサイと同じ鉢に入れられるとは思わなかったことでしょう、
新潟の今代司 夏限定純米種 風鈴。涼やかな顔をして、実はロックで飲むのが前提でアルコール18度だったりします。氷とグラスが当たる音が風鈴っぽいという話。
誰ですか?そのままクイっと飲んでしまっているのは。いやこれがね、純米酒らしい力強さでいい感じなんですよ。
生からすみ!生きててよかった!大根と芽ねぎなんて最高の組み合わせをひと口のもとにいただいちゃいますよ。
ここで魚に炭をあてていた岡もとさん、お客さんに出したグンマの銘酒マッチョを焼け石に注ぎはじめた!何やってんの?
キチジに炭火を当てて香りを出し、グンマの銘酒マッチョで酒蒸しに〜!?マッチョの湯気がもうもうと吹き出してお店中を包む!いや、文字にするとひどいな。
さらに蒸しあげたキチジを煮立った干貝柱のスープに投入!いやはや、なんということでしょう。皮目の香ばしさは言うまでもなく、極上の白身にホタテの旨味がしみこんで‥え〜い、風鈴が蒸発した!もっとパワフルなお酒は?
わ〜い、親の顔より見たかもしれない石川の天狗舞だ〜い。熟成された黄金の輝きはどうですか。今年に入ってからはできるだけ石川のお酒を選ぶようにしています。それくらいしかできないからね。
ここよりお食事モードですが、極ウマの鯖寿司では飲まないわけにはまいりません。サバと天狗舞、風味が強い同士でマリアージュなのだ。これでいいのだ。
うますぎて天狗舞はたちどころだった。よし、芋に移行するか。クセ酒より一転してまろやか極まりない美し里。芋ってこんなにかぐわしいのね。
なめらかな芋には滋味深いシャポーンコンソメ。フカヒレと玄米麺でさらに滋養。つわりが来ても安心?あの頃からタピオカを出していたから、なんだかんだ山岡はたいしたもんです。
炊き上げた桃のスムージーで夏を先取り。トンカ豆とスダチの香りまで加わってどうしよう。
杏仁豆腐というか桜餅というか、トンカ豆の香りは良いもんですねえ。
目の前で包むところから始めてくれるまんじゅう。今日は山椒入りの皮に白あん。スカッと爽やかな甘味で締めてくれます。
今月も大変おいしゅうございました。特にヒラメとアナゴ柳川にはまいったな。今年に入ってから普段のお酒を大幅に減らしたので胃の調子が良く、さらにおいしく感じることができるようになりました。お酒を減らすほど体重が増える。困った。
7月は大きなイベントがあったりして、友人のゲーム作りが追い込み中の追い込み。ちょっと来ることはできないので8月頭に予約しました。真夏の京都‥ハモか?ハモが出ちゃうのか?
佳肴 岡もと 京都府京都市東山区常盤町470-4