宇都宮でハモと松茸の鍋という罰当たりをやらかした翌朝。特に予定もないのでグンマに帰る‥はずだったのですが、天気も良さそうだしちょっと寄り道するか。ところが、ちょっとどころか北関東道の地元ICを通り越してしまい‥
そのまま関越、上信越と経由して軽井沢まで来てしまいました。バカよ、まさに軽井沢バカ！
さすが紅葉が綺麗だな、そしてさすが涼しいなと思ったら10時になっても気温ひとケタですよ。ペラペラジャージで来ちゃったけど、晩メシ買って帰るだけだから気にしない。
今度こそグンマに帰り、太田市運動公園付近に来たらナビが「この先渋滞です」と言う。なんだろ珍しい‥ああ、今日はスバルマラソンやらスポレク祭といったスポーツイベントがあるのか〜。公園駐車場の出入り口が渋滞がしているのね。
これより渋滞の予定、時計を見れば11時半。そんなタイミングで「幸蘭」さんの前を通ってしまったのは神の思召し。昼メシを食べている間に道路も落ち着くことでしょう。
おや営業中の札が出ているのにドアが開かない‥そのメガネと髪型から勝手に「李紅蘭」さんと呼んでいる店員さんが出てきて「すみません、カギを開け忘れてしまいました」とニコニコ開けてくれました。
開きたてのホヤホヤ、当然一番乗りです。手前のテーブルに陣取ってメニューを開きましょう。たしか日曜だったからランチメニューはないんだよね。
セットでついてくる春雨サラダがうまいから定食がいいかなあ。昼メニューのセンターであろう回鍋肉が未食だし、四川が強めみたいだから麻婆豆腐も外せないわね。
しかし久しぶりにこちらの端正な汁そばを食べたい気分もある。回鍋肉麺にライスなどつければ一石二鳥で一挙両得なのでは？いやそれではサラダが‥などとまごまごしていると「10人なんですけど〜」と団体さんが入ってきた。
なんだなんだ、スポーツ見物のついでに昼飲みですか？そういう雰囲気のお店でもない気がするけど、とにかくあの人たち注文連チャンに巻き込まれたら大変。あわてて李紅蘭さんを呼んで口にしたのは「五目そばと春巻きをお願いします」だって。
中華には茉莉花茶がよく似合う。李紅蘭さんがこまめに注ぎ足してくれます。
酢と醤油、そしてカラシが来た。この小瓶たち、大昔は卓上に常備されていた気がするな。感染症対策の一環でしまっちゃったのでしょう。
そして春巻き！スパルタンXを見るたびに食べたくなる春巻き！餃子や焼売でないあたりが本格中華‥なのか？
カラシをつけてガリリとかじれば、クリスピーな皮からまろびでる具材たち。歯ごたえ担当タケノコ、旨味担当椎茸‥あれれ、中華の春巻きってこんなに美味しいモノだった？ベトナムの生春巻きに浮気しちゃって忘れていたよ！ついでにカラシも非常に効くヤツでした。
2本目の春巻きにとりかかろうというところで五目そばの登場。なんという上品かつファビュラスなグッドルッキング麺でしょう。
見惚れている頃に入ってきたお客さんは「少々‥いえ、すごくお待たせしてしまいますが」と言われている。そうだよな、団体さんの逐次注文がドンドコ入ってくるもんな。先んじたので人を制した！
澄み切った湯と具材を炒めた油が融合したスープ。これぞ本格つゆそばにあらまほしきスープ。お坊さんが塀を飛び越して来るような勢いはないけど、毎日飲んでも全く飽きないようなお味。
しかし五目は逆詐欺だよね。青梗菜・ネギ・白菜・タケノコ・エビ・キクラゲ・ブナシメジ・豚・カニ爪‥おおむね九目そば！蜘蛛より目が多いとは恐ろしい。おかげで麺がまるで見えん。
たっぷりの具をよけて麺をよっこらしょと引き上げれば、しゃっきりポンな茹で加減が目で見て分かるしなやかな中華麺！カン水臭はごく控えめ、ほんのり小麦が香って優しいスープとのなじみはこの上もなし。
麺においては活躍の場がカップヌードルと五目そばに限られるエビさん。こちらは彩度控えめなれど食感マシマシで、主役としての存在感はバッチリ。
脇を固めるのは歯応えキクラゲ味シメジ。そしていつだって中華をおいしくしてくれるのが豚とタケノコです。
白っぽいエビの代わりだとばかりに赤味を添えているのがカニ爪さん。食べやすく包丁が入って、ただの飾りじゃありません。カニってめったに食べないけど、むっちりして甘くてうまいもんですねえ。
う〜む、あれよあれよと平らげて汁まで全部飲んでしまった。健康診断的なアレの結果がちょっとアレだったというのに、うまい麺類はアレだなあ‥なんでもうまい幸蘭さんは危険だ、食欲が加速しすぎる。月に1度くらいのチートデイランチということにしよう。
どうせチートデイならどんだけ食べても問題ナシナシ？というわけで夜は軽井沢鳥勝さんの丸焼き！今年五羽目くらいだけどコレで最後か、もう一度くらい行けるかな。好きなものをいっぱい食べて、今後4日間くらいの昼メシは塩ナシゆで卵とトマトなのだ。
幸蘭 群馬県太田市内ケ島町463-5